1. 宮崎県の人気フルーツ・日向夏の食べ方

夏というネーミングなので暑い時期のフルーツと連想しやすいが、旬は12月下旬~翌5月にかけての時期で、宮崎県を代表する特産果実の日向夏。まず日向夏の特徴を紹介しよう。
日向夏の特徴
日向夏のルーツは1820年頃に現在の宮崎市にある民家で発見された1本の木だという。のちに日向夏と名付けられ、広く栽培されるようになり、現在では生産量日本一を誇るほどだ。丸くあざやかなレモンカラーが特徴のひとつで、表皮と果肉の間の白いワタは甘くて袋まで美味しい。日向夏は種の多い柑橘の代表であり、産地では美味しくてより食べやすい果実を作ろうと、研究と工夫を重ねて種なしや種の少ない果実作りに成功したという。それがハウス栽培や園地全体をすべてネットで覆う栽培法だ。ちなみに日向夏に似ている「はるか」という柑橘があるが、はるかは日向夏の種から生まれた新品種だ。次に日向夏の食べ方を紹介しよう。
日向夏の切り方
日向夏は食べ方が特徴的で表皮と果肉の間にほのかな甘みのある白いワタがあり、このワタを残して皮をむき一緒に食べる。具体的な方法はナイフでリンゴをむくように、ワタを残しながら黄色い表皮を薄くむく。次に中心に種が残るように芯部を残しながら、そぎ切りにすればよい。あるいは表皮をむいたら果肉の芯を四角く残すように、4つにそぎ切りにする。あとは器に盛り付けて味わうだけだ。果肉とワタを一緒に食べると美味しく、ほかの柑橘とは違うさわやかな香りや酸味を楽しめる。
2. 日向夏の定番の食べ方は砂糖が人気

次に皮をむいた日向夏の食べ方を紹介しよう。
日向夏の食べ方
果汁たっぷりの日向夏はさわやかな酸味が特徴で、さっぱりとした味わいを楽しめる。皮をむいた日向夏はシンプルに、そのまま食べても美味しい。宮崎流の食べ方を紹介すると食べるときに、砂糖や塩を付けるという。付けるとワタのほんのりとした甘さを砂糖や塩が引き立ててくれる。宮崎県民の中には、しょうゆを少し付けて食べる人もいるようだ。意外かもしれないが、焼酎を飲みながらしょうゆを付けて食べると美味しいらしい。柑橘というより刺身感覚で味わっているのだろう。黄色い果皮部分はマーマレードが作れるのでとっておくとよい。
3. 日向夏のアレンジした食べ方

最後に日向夏を料理に使う食べ方を紹介しよう。
日向夏ピッツア
食パンの耳を切り落として四つ切りにし、片面にバターをぬる。その上に食パンのサイズに合わせてカットしたスライスチーズをのせ、その上に日向夏をトッピングする。オーブントースターで焼いて取り出し、パセリをふれば完成だ。食パンを使うので簡単に作れ、手軽につまめるのでおやつにぴったり。
日向夏ポテトとたらの重ね焼き
じゃがいもは皮をむいて電子レンジで加熱し、ボウルに入れて熱いうちにつぶす。日向夏は粗いみじん切りにしてボウルに加え、しょうゆを入れて混ぜ合わせる。たらは塩こしょうをふり、茶こしを使って小麦粉をまんべんなくまぶす。中火に熱したフライパンにバターを入れ、タラを両面焼く。焼き色が付いたら、じゃがいもと日向夏を合わせたものをのせて火を弱火にし、ふたをして5分ほど蒸し焼きにする。最後に器に盛り付け、日向夏の皮とハーブを添えれば完成だ。塩気のあるタラを使うときは、こしょうのみでよい。
結論
日向夏の食べ方で大切なことは、皮と果肉の間の白いワタを厚く残すことだ。このワタこそが甘みのポイント。料理にアレンジして食べても美味しいが、まずはワタ付きのシンプルな味わいを楽しんでみてはいかがだろうか。次に砂糖や塩をまぶし、さらにしょうゆをかけてバリエーション豊かに味わってもらいたい。
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