- 1. うなぎの肝(うな肝)とは?部位や味などの特徴
- 2. うなぎの肝の栄養・効能・カロリー
- 3. うなぎの肝の「生食」や「食べ過ぎ」には要注意
- 4. うなぎの肝の下処理
- 5. 酒が進む「うなぎの肝焼き」の簡単レシピ
- 炭水化物:3.5g(身は0.3g)
- たんぱく質:13.0g(身は17.1g)
- 脂質:5.3g(身は19.3g)
- うなぎの身(生):可食部100gあたり255kcal
- うなぎの肝(生):可食部100gあたり102kcal
- ボウルに水をはり、肝を入れる
- 包丁の刃先を苦玉に刺して潰す
- キレイな水でうなぎの肝全体をよく洗う
- 下茹でをすれば完了
1. うなぎの肝(うな肝)とは?部位や味などの特徴
スタミナ食として知られるうなぎ。とくに「肝」は1尾につき1つ(当然だが)と希少価値がある部位のひとつだ。滋養強壮などに効果があるとされるうなぎの肝について、まずは基本的なところを解説しておこう。
うなぎの肝は「肝臓」ではない?
一般的に「肝」といえば肝臓を意味する。しかしうなぎの肝においては、肝臓だけでなく内臓を指す。具体的には「胃袋および周辺の部位(腸など)」を肝と呼んでいる。
苦みと旨みが入り混じった珍味
うなぎの肝がどのような味なのかというと「やや苦く、独特な旨みがある」といった表現になる。いわゆる珍味に分類される味わいだ。珍味というと苦手な方も多いが、好きな人には堪らない風味だろう。
2. うなぎの肝の栄養・効能・カロリー
うなぎの肝にはどのような栄養素が含まれているのだろうか?
うなぎの肝100gあたりの主な栄養素
一例だが、このように身と比較すると炭水化物が多く、たんぱく質や脂質は少ないことがわかる。またナトリウムや鉄は肝に多く、カルシウムやリンは身に多く含まれる。特筆すべきはビタミンAだろう。レバーに多く含まれる栄養素として知られているが、身が2400_gであるのに対し、肝には4400μgも含まれている。
うなぎの肝は身よりも低カロリー
このように、同じ100gあたりで比較するとうなぎの肝は身の半分以下のカロリーである。あくまで身と比較した場合(しかも生)だが低カロリーといえるだろう。この差は脂質の量が影響している部分も大きいはずだ。
3. うなぎの肝の「生食」や「食べ過ぎ」には要注意
ビタミンAが豊富なうなぎの肝だが、生食は絶対にNG。そして食べ過ぎにも注意が必要だ。その理由を解説しよう。
生食は「食中毒」を招くリスクがある
うなぎの血液には神経毒の「イクチオヘモトキシン(魚類の一部が持つ神経毒の総称)」が含まれている。食中毒を招くリスクがあるため、生食は絶対にNGだ。調理中などにうっかり皮膚に血液が付着したら、直ちに十分な流水で洗い流すことも覚えておきたい。
食べ過ぎは「肝臓障害」を招くリスクがある
ビタミンAは、不足すれば夜盲症などを招くリスクがあるが、過剰摂取も危険である。頭痛をはじめとした体調不良を招くおそれがあり、蓄積されれば肝臓障害のリスクも生じる。食べ過ぎにはくれぐれも注意しよう。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日当たりのビタミンAの耐容上限量がわかる。30〜49歳の成人男性なら2700μgだ。うなぎの肝以外の食品からもビタミンAを摂取すると考えると、やはり食べ過ぎは控えておくべきである。
4. うなぎの肝の下処理
スーパーなどで売られているうなぎの肝は基本的に下処理が済んでいるので心配ないが、自分で調理するときのためにもぜひ、下処理方法を知っておくとよい。
うなぎの肝の下処理のやり方|苦玉は水の中で潰すこと
うな肝には「苦玉」という非常に苦い部分がある。そのまま取り除こうとすると苦玉が弾けて液体が飛び出すことがあるので、水をはったボウルの中などで潰すと覚えておこう。なお、作業中に血液や胆汁が皮膚に付着したら、直ちに流水で洗い流すことも忘れないようにしたい。
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5. 酒が進む「うなぎの肝焼き」の簡単レシピ
下処理が済んだうなぎの肝は、肝焼きにして食べるのがおすすめだ。一般的には串刺しにして焼くが、ご家庭で一から作るならフライパンで炒めと簡単である。
手順1.まずは下茹でしたうなぎの肝を炒める
うなぎの肝をサッと茹でて水にさらし、ザルで水を切っておく。フライパンに油をひいて炒める。このとき、鷹の爪を一緒に炒めても美味しい。
手順2.タレを絡める
全体に火が通ったら酒を加えて軽く煮る。醤油・みりん・生姜などを合わせたタレを加え、炒め煮にしながら絡めれば完成。
【番外編】市販のうなぎの肝焼きの美味しい「温め方」
すでにタレが絡めてあるうなぎの肝焼きも販売されている。そのままでも食べられるが、ラップをして電子レンジで軽く温めるとより美味しい。加熱しすぎると硬くなるので、100gあたり50秒を目安に様子を見ながら調整しよう。
タレがついていない状態で購入した場合は、フライパンにタレを入れて軽く煮詰めたところにうなぎの肝焼きを加え、絡めながら温めると美味しく食べられる。
結論
うなぎの肝は苦みと旨みがある珍味系の高級食材だ。なにかの機会に新鮮な肝が手に入ったら、ぜひご家庭で下処理からチャレンジしてみよう。ただし、生食は絶対にNGである。またビタミンAの過剰摂取も健康を害するリスクがあるため気をつけたい。少量を、つまみとしてゆっくり楽しむとよいだろう。
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