1. 小さじとは?

小さじとは、1杯で水を5mlはかることができる計量スプーンのこと。市販品の多くはステンレス製か、プラスチック製で、大さじ(15ml)や中さじ(10ml)、茶さじ(2.5ml)と一緒に売られていることが多い。アメリカでは大さじを「Tablespoon」、小さじを「Teaspoon」と表記するのが一般的である。なお、外国では日本と異なる体積になっている場合があるので注意が必要だ。
計量スプーンの誕生の歴史
日本における計量スプーン・計量カップは、1948年に女子栄養大学の創立者でもある香川綾氏によって考案された。第二次世界大戦以前の調理法は「ほどほどに」や「火が通ったら」などの抽象的な表現が使われており、料理を美味しく作るには勘や経験が必要だった。そのような中で香川氏は計量スプーン・計量カップを作り出し、誰でも同じような料理を作れるようになったという(※1)。
2. 小さじ1杯の量は?

液体や粉末の調味料を計量するのに欠かせない計量スプーン。レシピに「小さじ1」などと書いてあれば、その通りにはかるだけで味付けすることが可能だ。しかし、この「小さじ1」の実際の体積や重さはどれくらいなのだろうか。ここでは小さじ1とほかの単位との関係について確認しよう。
小さじ1は何ml(ミリリットル)?
そもそも小さじなどの計量スプーンは、調味料の体積をはかるための調理器具である。液体の単位はml(cc)で表すのが一般的で、小さじの場合は5ml(5cc)に設計されている。また、小さじ1/2の場合は半分の2.5mlという意味である。ちなみに大さじ1は15mlになるように設計されているため、「小さじ1=大さじ1/3」という関係が成り立つ。
小さじ1は何g(グラム)?
小さじ1は5mlであるが、重さであるgと必ずしも一致するとは限らない。この理由はそれぞれの調味料の密度が異なるからだ。たとえば、水であれば密度がほぼ1なので「小さじ1=5g」が成り立つが、醤油、みりん、味噌などは6g、ハチミツやジャムなどは7gとなる。一方、粉チーズやスキムミルクなどは2gと軽い。このように違いがあるため、スケールではかる場合には注意が必要だ。
3. 小さじの正しいはかり方

小さじ1は5mlになるよう設計されているが、これは正しい方法ではかった場合の量である。小さじを使ったはかり方は固体の場合と液体の場合で異なる。それぞれの測り方を確認しておこう。
粉末の小さじ1の正しいはかり方
1.小さじで調味料を山盛りすくう
2.ヘラなどを使い表面をすりきりにする
2.ヘラなどを使い表面をすりきりにする
【粉末の小さじ1/2の正しい測り方】
1.小さじで調味料を山盛りすくう
2.ヘラなどを使い表面をすりきりにする
3.小さじから半量だけを取り除く
2.ヘラなどを使い表面をすりきりにする
3.小さじから半量だけを取り除く
液体の小さじ1の正しいはかり方
1.液体をギリギリまで入れる
2.表面張力で盛り上がっている状態にする
2.表面張力で盛り上がっている状態にする
【液体の小さじ1/2の正しい測り方】
1.小さじの深さ2/3まで入れる
※底が丸いため2/3入れるのがポイント
※底が丸いため2/3入れるのがポイント
4. 小さじがないときはどうすればいい?

計量スプーンの小さじがない場合は大さじ、ペットボトルのフタ、ティースプーンなどで代用することが可能だ。それぞれの道具を使ったときの小さじのはかり方を覚えておこう。
その1.大さじではかる
小さじと大さじの関係は「小さじ1=大さじ1/3」となっている。そのため、前述した方法で大さじ1をはかってから、2/3を取り除くようにしよう。これにより大さじに、小さじ1分の調味料を残すことができる。
その2.ペットボトルのフタではかる
手元に計量スプーンがない場合は、ペットボトルのフタを使うのがおすすめだ。一般的なペットボトルのフタの場合、「フタ2杯分=大さじ1」となっている。そのため、小さじ1をはかりたい場合はフタの2/3分まで調味料を入れるとよい。
その3.ティースプーンではかる
手元に計量スプーンがない場合は、ティースプーンで代用するのもおすすめだ。小さじとティースプーンはほとんど同じ大きさなので、「ティースプーン1杯分=小さじ1」となる。なお、市販のティースプーンによっては大きさが異なるため、正確にはかれない可能性があることには注意が必要だ。
結論
計量スプーンのひとつである「小さじ」は液体や粉末、ペーストの調味料をはかるのに欠かせない調理器具となっている。しかし、いざというときに手元に小さじがない場合もあるだろう。そのようなときにはペットボトルのフタやティースプーンなどでも代用できることを覚えておこう。
(参考文献)
- ※1:女子栄養大学「香川綾物語」
https://www.eiyo.ac.jp/yume/aya/e_book/
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