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もやしに栄養がないってホント?実はすごい栄養成分を紹介!

もやしに栄養がないってホント?実はすごい栄養成分を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年8月31日

安価なうえ、さまざまな料理に応用できるもやしは常備野菜のひとつといっても過言ではない。昨今は、もやしの種類も増えて価格帯もさまざまである。ひ弱な体質をもやしっ子などと呼ぶことからも、もやしには乏しい栄養しかないと思っている人も多いかもしれない。実際には、もやしは率先して摂取すべき栄養を豊富に有している。本記事では、もやしの種類や栄養について紹介する。

  

1. もやしの種類

かつてはもやしといえば、選択の余地などないのが通常であった。現在はスーパーのもやしのコーナーには、数種のもやしを見ることができる。価格も異なるこれらのもやしには、それぞれどんな特徴があるのだろうか。もやしの種類について紹介する。

大豆もやし

その名の通り大豆から作られるのが、大豆もやしである。江戸時代の記録にも残る大豆もやしは、古来日本の食卓で愛されてきた。一方、豆の部分が大ぶりで歯ごたえがよいタイプと、小粒大豆もやしと呼ばれる豆が小さい種類がある。根の部分と豆の部分の異なる食感が愛されている。

緑豆もやし

現代の日本の食卓に最も普及しているもやしが、緑豆もやしである。軸の部分が固めで噛みごたえがあり、なおかつほどよい甘さも有している。炒めものをはじめ、鍋物や汁物などあらゆる料理に活用できる便利な野菜として愛されている。

ブラックマッペ

ブラックマッペは、黒豆もやしの別名をもつ。煮豆などにする黒豆よりも小ぶりの豆が原料で、青臭さがないのが特徴である。豆の部分に黒皮が残っているものもある。加熱してもしんなりしにくいため、そのシャキシャキ感を生かした料理に使われる。

2. もやしの栄養

食べやすくてさまざまな料理に応用しやすいもやし。見ためは繊細なもやしには、果たして栄養が含まれているのだろうか。カロリーや主な栄養素とともに、もやしを食べるときの注意点も見てみよう。

もやしに栄養がないってホント?

ほかの野菜と比べると安価なもやしは、野菜が足りないと思ったときに手が出やすい食材である。もやしには栄養がないと思われがちであるが、実際にはすごい種類の栄養を内包している。ただし、緑黄色野菜等と比較すれば、欠ける栄養素があることも確かである。野菜の栄養をすべてカバーするためにもやしだけを摂取していれば、栄養失調となる可能性もゼロではない。そのあたりの事情もよくよく考慮して、もやしを上手に活用しよう。

もやしの主要な栄養成分

もやしにはどのような栄養が含まれているのだろうか。文部科学省の食品成分データベースを参考にすると、カリウムやカルシウムなどのミネラルのほかに、とくに以下の3つの栄養価が突出している。数値は、日本で最も普及している緑豆もやしのものである(※1)。
緑豆もやし(生)可食部100gあたりの栄養素

低カロリー

外観からも想像はつくが、もやしは低カロリーである。3種類のもやしのカロリーは、生の状態で15~29kcalである(※1)。緑豆もやしが最も低い15kcalであることを考えると、ダイエットにはもってこいの食材である。しかし、その性質を利用するがあまりすべてを置き換えてもやしでカバーするのは危険であることも頭に入れておこう。

葉酸

もやしに含まれる葉酸は、ビタミンB複合体の一種である。ビタミンB12とともに赤血球の生成に関与するため、葉酸が不足すると貧血を誘発する危険もあげられている(※2)。

食物繊維

近年よく耳にする腸内環境に重要な役割を果たすのが、食物繊維である。食物繊維は腸内環境を整える立役者であり、便秘を予防する栄養素でもある(※3)。

ビタミンC

美容にも健康にも不可欠の栄養素ビタミンC。ビタミンCは、血管や皮膚に有益なたんぱく質コラーゲンの合成を助ける働きをする(※3)。皮膚だけではなく骨にも有益な栄養素である。

GABA

GABAとはもやしの発芽時に発生する栄養である。GABAはアミノ酸の一種であり、神経伝達物質でもある。血圧を下げる効果があるほか、ストレスの軽減にもつながるとされているの(※4)。

3. もやしの栄養は加熱すると変わる?

もやしには、腸内環境を整えたり皮膚の健康や骨形成の一助となる栄養素が含まれていることがわかった。こうした栄養素は、加熱することでどのように変化するのだろうか。もやしは調理して食べることが大半であるから、その数値が気になるところである。生の状態と加熱後の栄養価の変化を、数値で見てみよう(※1)。

緑豆もやし可食部100gあたりの数値

  • 葉酸:41μg
  • 食物繊維:1.3g
  • ビタミンC:8㎎
数字を見て顕著なのは、水溶性ビタミンのひとつビタミンCは生の状態と比較すると4分の1に減少してしまった点である。葉酸もわずかに減少しているが、食物繊維は増加する。もやしに含まれるビタミンCは、調理すると溶け出してしまうことは覚えておいたほうがよいだろう。

4. もやしの栄養を逃がさない調理法

水溶性のビタミンCを含んでいるもやしは、どのような食べ方をしたらより効率よく栄養を摂り入れることができるだろうか。もやしを美味しく、かつ上手に食べるためのコツを見てみよう。

水洗いはさっとすます

もやしには、ビタミンCだけではなくビタミンB群の水溶性のビタミンも、わずかながら含まれている(※1)。これらを流出させず摂取するためには、調理前の水洗いは短時間で切り上げるのもコツのひとつである。とくに、長い間水の中に放置しないよう、洗ったら素早くざるにあげて水切りするようにしよう。

生食が一番

生のもやしには豊富な栄養が含まれていることから、理論的にはもやしは生で食べるのが最も理に適っている。もやし生産者協会によれば、海外ではもやしを生で食べるところもあるが国内とは衛生基準が異なるという。また、生のもやしには青臭さがあり食べにくいことも否定できないようである。

茹でるなら汁物で

水溶性の栄養素が多いもやしは、汁ごと食べることができる味噌汁やスープがおすすめである。汁物にする場合も、長時間加熱すると食味が落ちるというデメリットもある。短い加熱時間で、シャキッとした食感を楽しみ栄養素も無駄なく摂取しよう。

加熱するなら蒸し調理を

もやしの栄養をより多く摂取するならば、茹でるよりも蒸すほうがメリットがある。蒸し料理に上手にもやしを加えて、効率よく食べる工夫をしてみよう。

結論

もやしはほぼ常備野菜といってよいほど、気軽に食卓にのせることができる食材である。そのもやしには三種があり、それぞれ特徴や食感を有している。もやしには有益な栄養素が多いものの、カロリーの低さを活用してダイエットに用いる場合は不足する栄養素についても熟知するようにしよう。水溶性の栄養素も摂取するために、調理法にも工夫して美味しくもやしを食べてほしい。
(参考文献)
1.文部科学省「食品成分データベース(野菜類・もやし類)」
野菜類/(もやし類)/りょくとうもやし/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06291_7
野菜類/(もやし類)/りょくとうもやし/ゆで
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06292_7
2.公益財団法人長寿科学振興財団:健康長寿ネット
葉酸の働きと1日の摂取量
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-yousan-biotin.html
3.農林水産省「ビタミンと食物繊維」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics3_04.html
4.集英社「情報・知識imidas2018(GABA)」
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  • 更新日:

    2021年8月31日

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