目次
1. ティースプーンとは何か正確に知ってる?

ティースプーンという言葉は耳になじんでいるが、実際にどのようなスプーンを指すかは明確でないという人が大半かもしれない。国語辞典には、ごくシンプルに紅茶を飲むときに使用するスプーンという説明がある。字面の通り、紅茶を飲むときに使うスプーンであればすべてティースプーンと呼んでもよいのか。まずは、ティースプーンの定義を見てみよう。
ティースプーンとコーヒースプーンの大きさの違い
自宅でのお茶の時間に登場する飲料といえば、緑茶を除けばコーヒーと紅茶がメジャーである。コーヒーと紅茶のためのカップに違いがあるように、それぞれの名を冠したスプーンもサイズが異なることをご存じだろうか。ブランドやメーカーによって多少異なるものの、通常はコーヒースプーンよりもティースプーンのほうが大ぶりである。理由は諸説ある。伝統的にティースプーンは茶葉を量り、なおかつ砂糖を混ぜるという役割を果たしてきたことが挙げられたり、それぞれのカップの形状やサイズとバランスが取れたスプーンが考案されたという説もある。
ティースプーン一杯の量は小さじと同じ?
よく比較されるのが、ティースプーンと計量用の小さじの容量である。計量スプーンの小さじ一杯の量は、5mlである。通常のティースプーンの容量も、ほぼ同等の5mlであることが多い。そのため、小さじがない場合はティースプーンで代用できるのである。
大さじ1はティースプーン何杯分?
それでは、大さじ一杯をティースプーンで代用する場合にはどうするのか。計量スプーンの大さじは、小さじの3倍である。つまり、大さじがない場合はティースプーン三杯分を計量すればその代用となる。
ティースプーン一杯は何g?
本来のティースプーンで紅茶の茶葉を山盛りにすると、3gほどになる。これが紅茶一杯を淹れるための茶葉の適量とされている。ちなみにコーヒースプーンを使うと、せいぜい2gほどの茶葉しかすくえない。紅茶一杯に対するこの1gの誤差は大きく、美味しい紅茶とはならないとされているのである。
2. ティースプーンはほかのスプーンで代用できる?

美味しい紅茶を茶葉から淹れる際には、ティースプーンが大いに役に立つことがわかった。それでは、そのティースプーンがない場合にはほかのスプーンでも代用が可能なのだろうか。前述したように、ティースプーンよりもサイズが小さいコーヒースプーンでは、一杯分が2gほどにとどまる。そのため、紅茶一杯分としては足りないのである。紅茶を淹れるために必要な茶葉の量は、最低でも3gとされている。茶葉のタイプや状況によっては、4g~5gを要するものもある。そのため、紅茶専門店などで販売されているティーメジャーや計量器を使うのがベターなのである。計量スプーンの小さじを使って何度かすくうと、茶葉の量に誤差が出ることもあり、できればすくうスプーンの量は少ないほうがよいとされているのである。
3. ティースプーンの選び方のポイント

ティースプーンにはそのサイズにきちんと意味があり、実用性を有したスプーンである。とはいえ優雅に紅茶を飲む場合には、自分の嗜好も考慮に入れたティースプーンを使用したいところである。ティースプーンを選ぶ場合には、どんな基準があるのだろうか。まずは、ポイントとして材質が挙げられる。日常使いとしてはステンレス製が人気であるが、紅茶にこだわりがある場合はシルバー製が優雅である。また、木製のものであれば軽く、カップを傷つける心配がなくなる。高名なブランドのティースプーンを長年に渡って使うのも粋であるし、お気に入りの紅茶のカップに合わせたデザインを選択するという手もある。いずれにしても、使いやすくビジュアル的にも相性がよいものを選ぶとよいだろう。
4. おすすめのティースプーン6選

実際にティースプーンを購入する段になると、どのようなタイプにするべきか選択に頭を悩ませる。紅茶のカップと対になるアイテムだが、好みや実用性も考えて選びたいところだ。いくつかのテーマに沿って、ティースプーンの商品例を挙げてみる。
おしゃれなティースプーン:アーサープライス ロイヤルパール ティースプーン
オーソドックスながら飽きがこないおしゃれなティースプーンを購入したい場合には、どんなカップともマッチする品格をもつアーサープライスの銀製のティースプーンをおすすめする。英国王室御用達のタイトルをもつ同社のティースプーン、品がありながら主張しすぎない普遍的なデザインが魅力。
かわいいティースプーン:Bisdaポルトガル風ティースプーン
ポップなかわいらしさが光るティースプーンといえばBisdaのポルトガル風シリーズである。細身の持ち手とコロンとした匙の部分に愛嬌があり、華やかなカラーがモダンである。ステンレス製であるため、日常使いとしても活躍してくれる一品である。
100均のティースプーン:セリア ストライプ
100均といえども侮れない。女性にも人気のセリアには、その価格ゆえ趣を変えていくつも買いそろえたいティースプーンがそろっている。その中でもストライプは、モダンなモノトーンのストライプがアクセントとなる特徴的なデザイン。気分を変えたいときにはぜひトライしたい。
アンティーク調のティースプーン:EME ナポレオン
ティーカップによってはアンティーク調のティースプーンがよく合う場合もある。アンティーク調はセンスが悪いと、いかにも安っぽくなるため選択には頭を悩ますことが多い。欧州のカトラリーブランドであるEMEのナポレオンシリーズは、パール色の持ち手とほどよい装飾が格式を感じるアンティーク風のティースプーンである。これ一つでティータイムの気分も高揚するだろう。
ゴールドのティースプーン:セイラス エレガンテ
国産のカトラリーには、日本人の気質にぴったりと合う安心感がある。バリエーションが豊富なセイラスが展開するゴールドのティースプーンは、優美な曲線と発色が下品にならない秀逸な一品である。シルバー製は手入れが面倒という場合は、エレガントなゴールドのティースプーンを使うのも手である。
ティースプーンセット:ノリタケ ティースプーンセット
日本における食器の老舗ノリタケが販売するティースプーンセットならば、ほぼ一生ものとして愛用できるだろう。種類は増やさずに愛用したい場合は、こうしたブランド力のあるティースプーンセットを購入すると長きにわたって使うことができる。来客に紅茶を出す場合にも恥ずかしくないデザインがメリットである。
5. ティースプーンの正しい置き方やマナー

チェーン店などで気軽に紅茶が飲める昨今であるが、レストランやホテルのラウンジなど、改まった席では紅茶の飲み方のマナーが試される。ティースプーンについていえば、テーブルに供されてくるときにはソーサーの手前に置かれているのが常である。このティースプーンは、砂糖やミルクなどを紅茶に加えてかき混ぜたあとは、カップの奥に置くのがルールとなっている。ちまみに、紅茶のカップは取っ手を左側にして運ばれてくるため、砂糖などを加えて飲用する際に利き腕の右手で飲めるように右側に回転させて手に取ることになる。取っ手の部分は親指と人差し指で持ち、中指を軽く触れる感覚でカップを持つと優雅である。
結論
ティースプーンは、自宅にあるものを深く考えずに使っていることが多い。実際には、ティースプーンは紅茶を飲むために意味のある実用的なアイテムであり、ほかのスプーンでは代用がかなわないこともありうる。茶葉から丁寧に紅茶を淹れて飲む場合には、お気に入りのティースプーンにこだわって優雅な気分で味わうのも粋ではないだろうか。
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