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【管理栄養士監修】 ごまの栄養素とは?効果的な食べ方も解説!

【管理栄養士監修】 ごまの栄養素とは?効果的な食べ方も解説!

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2021年10月 7日

香ばしさが特徴のごまには料理を風味豊かに仕上げる役割があるが、栄養面も気になるところだ。本記事では、ごまに含まれる栄養素や効果について解説する。より効果的に栄養を摂り入れる食べ方や適量の目安についても、併せて紹介しよう。

  

1. ごまの栄養素と健康や美容への効果

ごまは、ゴマ科ゴマ属に分類される一年草だ。アフリカのサバンナが原産で、荒れ地でも育つほど強い生命力をもつ。ほとんどが野生のもので、食品として栽培されるごまはごくわずかである。食用ごまに含まれる栄養素やそれぞれの作用を紹介する。

ごまの栄養成分とカロリーや糖質

栄養成分表(文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)(※1)によると、乾燥ごま100gあたりに含まれる主な栄養素やカロリーは下記の通りである。
  • タンパク質:19.8g
  • 脂質:53.8g
  • 炭水化物:16.5g(食物繊維10.8g、糖質5.7g)
  • おもなミネラル類
     ・カルシウム:1200mg
     ・カリウム:400mg
     ・マグネシウム:370mg
     ・リン:540mg
     ・鉄:9.6g
     ・亜鉛:5.5g
  • ビタミンE:22.6mg
  • カロリー:604kcal
ごまには、五大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン)がすべて含まれている。特徴的な栄養素の効果や、ほかの種実類との含有量の違いを紹介していく。

ごまの栄養:脂質

ごまの種子のなかにはごま油が含まれているため、脂質が多い。100gあたり53.8g(※1)と重量の半分以上を占め、アーモンド(51.8g、※2)や落花生(47.0g、※3)と比較してもやや多めだ。
脂質はおもにエネルギー源として働くほか、細胞膜の構成成分や生理活性物質としての作用もある。余剰分は中性脂肪として蓄積される。摂り過ぎると肥満を招くため、とくにダイエットをしている人には摂取量に注意が必要な栄養素でもある。(※4)

ごまの栄養:カルシウム

カルシウムの含有量はごま100gあたり1200mg(※1)と、ミネラル類のなかで最も多い。同じ重量のアーモンド(250mg、※2)や落花生(49mg、※3)と比べても圧倒的な多さだ。
カルシウムは骨や歯の形成に欠かせない重要な栄養素である。ビタミンDとともに摂取すると吸収されやすい。しかしごまにはビタミンDが含まれないため、ほかの食品で補う必要がある。(※1、5)

ごまの栄養:亜鉛

ミネラルの一種である亜鉛も、アーモンド(3.6mg、※2)や落花生(2.3mg、※3)と比べて100gあたり5.5mg(※1)と多く含有している。
亜鉛は骨格筋や骨、皮膚、臓器などに分布し、身体の構造の維持や細胞の分化に関わる栄養素だ。タンパク質との結合により機能が発揮される。(※6)

ごまの栄養:タンパク質

エネルギー産生栄養素の一つであるタンパク質の含有量は、ごま100gあたり19.8gと総重量の約20%を占める(※1)。アーモンド(19.6g、※2)と同等で、落花生(※25.2g、※3)よりは少ない。
タンパク質は細胞を構成する主要な成分で、生命の維持に欠かせない(※7)。ごまにもタンパク質は含まれているが、一度に多く食べられる食品ではない。ごまのみで十分な量を摂取することは難しいため、タンパク質を多く含む食品で補う必要がある。

ごまの栄養:ビタミン類

ごまにはビタミンEをはじめ、さまざまな種類のビタミンが含まれている(※1)。アーモンド(※2)や落花生(※3)にもビタミン類は含まれており、ビタミンB1や葉酸の含有量はごまが最も多いが、比較すると少ないものもある。
ビタミン類は、人体の機能を正常に保つ作用をする栄養素だ。ごまに含まれるビタミンA、E、Kは脂溶性ビタミンとして身体の機能維持に関わり、とくにビタミンEには、抗酸化作用が認められており、疲労回復の効果(※8)がある。ビタミンB群は水溶性ビタミンとして代謝に必要な酵素の働きを補う。(※9)

ごまの栄養:リグナン類(セサミン・セサミノール)

広く植物界に存在する化合物のリグナン類に含まれる、セサミンやセサミノールもごまの特徴的な栄養成分だ。セサミン、セサミノールには抗酸化作用があり、活性酸素の発生や働きを抑制する。活性酸素が大量生成されると過酸化脂質が作り出され、人体に有害な働きをする。そのため、抗酸化物質を摂取することは、疾病や機能低下の予防にもつながる。(※10、11、12)

ごまのその他の栄養

ごまにはミネラル類が多く含まれ、亜鉛のほかにも貧血の予防に欠かせない鉄(※13)が含まれている。とくに鉄欠乏性貧血になりやすい妊婦や授乳婦、月経時の女性は積極的な摂取が推奨されている。吸収率のよいヘム鉄を含む動物性食品や、鉄の吸収率を高めるビタミンCやタンパク質を含む食品と組み合わせて摂取するとよいだろう。(※13、14)
また、浸透圧の調整作用やナトリウムの排出作用を担うカリウム(※15)などの含有量も比較的多い。また、便秘の予防に役立つ食物繊維(※16)も含まれている。
少量でもエネルギー源を摂取でき、上記のように疲労回復の効果に期待できるビタミンEを多く含むごまは、スポーツ選手の食事にも向いている(※17)。香りだけでなく栄養面でも優れているのだ。

2. 黒ごまと白ごまの栄養素の違い

ごまは非常に種類が多いが、黒ごまと白ごま、金ごまの3種類に大きく分けられる。日本で一般的に食べられている黒ごまと白ごまの栄養成分には、どのような違いがあるのだろうか。

栄養成分はほとんど同じ

農林水産省の資料(※9)によると、黒ごまと白ごまの主要な栄養成分に大きな違いはないようだ。白ごまのほうがやや脂質が多くごま油の原料にもされているが、差は若干量である。黒ごまは比較的種皮の割合が多く、カルシウムの含有量が若干多い。また、黒い色素はポリフェノールの一種であるアントシアニンによるものだ。ポリフェノールには抗酸化作用がある(※11)が、白ごまにもセサミンなどのポリフェノールが含まれている。ごまは、栄養よりも色の違いを生かして利用するとよいだろう。

3. ごまの栄養素の効果的な食べ方

ごまにはさまざまな栄養が含まれるが、せっかく食べても吸収されなかったら意味がない。また、どんな食品でも栄養摂取を目的に大量に食べると、かえって健康を害する可能性もあるため注意が必要だ。そこで、日本educe食育総合研究所の資料(※18)をもとに、ごまの栄養素を効果的に摂取する食べ方を紹介する。

すりごまにして食べる

ごまはそのままの形状よりも、すりごまにしてから食べるほうがよい。ごまの種子はアーモンドや落花生などほかの種実類と比べて非常に小さく、一粒一粒をかみ砕いて飲み込むことが難しい。そのまま食べると大部分を丸飲みすることとなり、栄養の多くが吸収されずに排出されてしまうのだ。
すりごまにして食べることで、ペースト状になるため消化吸収されやすくなり、香りもより引き立つ。栄養面でも風味の面でも、すりごまがおすすめの食べ方である。酸化を防ぐために、食べる直前にすりごまにするとよい。

摂取量の目安は大さじ1~2杯

ごまの一日の摂取量は、大さじ1~2杯(約10~20g)を目安にするとよい。ごま10~20gを食べることで、一日に下記の量の栄養素を摂取できる(※1)。
  • タンパク質:1.9~4.0g
  • 脂質:5.4~10.8g
  • 炭水化物:1.7~3.3g(食物繊維1.1~2.2g、糖質0.6~1.1g)
  • おもなミネラル類
     ・カルシウム:120~240mg
     ・カリウム:40~80mg
     ・マグネシウム:37~74mg
     ・リン:54~108mg
     ・鉄:1.0~1.9g
     ・亜鉛:0.6~1.1g
  • ビタミンE:2.3~4.5mg
  • カロリー:60~121kcal

ごまの栄養の摂り過ぎのデメリット

ごまの食べ過ぎを推奨しないおもな理由は、脂質の多さだ。ごまは重量の半分以上が脂質でできている(※1)。ほかの食品からも脂質は摂取されるため、食べ過ぎると脂質の摂り過ぎ、またカロリーオーバーを招く可能性があるのだ。
脂質は適量の摂取であればエネルギー源や構成成分、生理活性物質として役立つが、摂り過ぎると蓄積され肥満の原因となる(※4)。脂質の摂り過ぎは身体に悪いため、目安量である一日大さじ1~2杯を守ろう。

結論

ごまは脂質の多い食品だが、タンパク質、炭水化物、ミネラルやビタミン、さらにセサミンをはじめとする抗酸化物質など、さまざまな栄養素を含んでいる。黒ごまと白ごまの栄養に大きな違いはないため、好みで使い分けるとよい。ごまは香りもよく毎日の食事に取り入れやすいため、目安量を守りながら美味しく食べよう。
(参考文献)
※出典1~3:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
 ※1:種実類/ごま/乾
 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=5_05017_7
 ※2:種実類/アーモンド/乾
 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=5_05001_7
 ※3:種実類/らっかせい/大粒種/乾
 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=5_05034_7
※出典4、5、7、9、12、13、15、16:厚生労働省e-ヘルスネット
 ※4:脂肪 / 脂質
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-014.html
 ※5:カルシウム
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html
 ※7:たんぱく質
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html
 ※9:ビタミン
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html
 ※12:抗酸化物質
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html
 ※13:鉄
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html
 ※15:カリウム
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
 ※16:食物繊維
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
※6出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」
Ⅱ各論 1エネルギー・栄養素 1-7ミネラル (2)微量ミネラル ②亜鉛(Zn)p322
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
※10出典:農林水産省「ゴマについて、黒ゴマ、白ゴマなど種類がありますが、何が違うのですか。」
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1610/01.html
※11出典:日本油化学会誌(大澤 俊彦)「リグナン類の機能性 特にゴマリグナンを中心に」(J-STAGE)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jos1996/48/10/48_10_1041/_article/-char/ja/
※14出典:一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 女性に多い「鉄欠乏性貧血」女性の半数は鉄欠乏の「隠れ貧血」
http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2017/009317.php
※17出典:一般社団法人京都府医師会 Ⅱ.スポーツ選手の食生活
https://www.kyoto.med.or.jp/member/committees_report/pdf/tiiki-iryou-bu/2.pdf
※8出典:東医大誌「スポーツ選手のビタミンE必要量に関する研究」

※18出典:一般財団法人日本educe食育総合研究所「上手な胡麻の食べ方とは?」
https://www.educe-shokuiku.jp/news/food/sesame/
  • 更新日:

    2021年10月 7日

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