1. ねぎの切り方による味の違い
最初にねぎの切り方による味の違いを解説する。
部位によって味が違うねぎ
どこのスーパーでも購入できて鍋料理や薬味として欠かせない存在のねぎだが、切り方によって味が違うことを皆さんはご存知だろうか。ねぎは根元に近いほど甘く、緑色が濃い上部ほど辛みが強くなる。分岐する部分が味の変わりめで、根に近い部分・緑になる前の白い部分・白と緑が混ざっている部分・緑色の部分の4つの部位に切り分けるとよい。
【根に近い白い部分】
根に近い白い部分の味と食感の特徴は、甘みが強く肉厚だ。また繊維がしっかりしており、食べごたえがあり、火を通すととろみを楽しめる食感になる。
【緑になる前の白い部分】
緑になる前の白い部分の味と食感の特徴は、甘みと辛みのバランスが調和しており、香りがよい。先述した根に近い白い部分と比較すると、繊維が細めでやわらかだ。
【白と緑が混ざっている部分】
白と緑が混ざっている部分の味と食感の特徴は、白の甘みと緑の辛みの両方が混在している。内側に白くフワフワとしたワタがあり、ざっくり切るとやわらかな食感だ。火を通すととろみが出るのも特徴だ。葉の付け根に土が入っていることもあるため、水にさらして使うこと。
【緑色の部分】
緑色の部分の味と食感の特徴は、部位の中で1番辛みが強く、薬味におすすめだ。内側の白いワタは、ぬめりがある。
繊維の切り方での味の変化
ねぎは繊維をどう切るかによって味が変わる。ではどう変化するのだろうか。
【縦に切る・横に切る】
ねぎを繊維に沿って縦に切ると、甘みが出る。逆に繊維を断って横に切ると、辛みと香りが引き立つ。
【引き切り・押し切り】
引き切りは包丁を奥のほうから手前のほうに引きながら切る方法だ。味の変化はすっきりとした甘みが出るところ。押し切りは包丁を手前から奥へと押し出すように切る方法だ。味の変化は繊維がこわれて辛みがより引き立つ。
2. ねぎの切り方の種類と名前
ねぎの切り方の種類と名前を紹介しよう。
斜め切り
ねぎの切り方のひとつが斜め切りだ。
【切り方】
斜めに包丁を入れて端から一定の幅に切る切り方だ。表面積が大きいため味がしみやすくなる。使う部位は緑になる前の白い部分だ。内側のやわらかで甘みがある部分と外側のシャキッとした部分を一緒に使用すると、甘みや辛みのバランスがとれる。
【合わせる料理】
すき焼きのような鍋料理・麺類・丼もの・焼きねぎ・みそ汁・スープにおすすめだ。
小口切り
小口切りにおすすめの部位が、根に近い白い部分だ。
【切り方】
端から繊維を断つように約1~2cm幅に、直角に薄く切る切り方だ。香りがよくシャキシャキとした食感を楽しめる。
【合わせる料理】
冷奴・鍋料理・ぬた・麺類・スープにおすすめ。
みじん切り
根に近い白い部分、白と緑が混ざっている部分、緑色の部分は、みじん切りにおすすめだ。
【切り方】
繊維に沿って縦に切りこみを入れ、広がらないように包丁を持たないほうの手で押さえながら端から切る。切りこみの数で細かさが変わるため、より細かくしたければ本数を多く入れること。
【合わせる料理】
餃子・麻婆豆腐・チャーハンのような中華料理と相性がよく、つけダレに入れるのもおすすめ。
白髪ねぎ
ねぎの切り方のひとつが白髪ねぎだ。部位は根に近い白い部分がおすすめ。
【切り方】
まず約5cmの長さに切り、縦に切り込みを入れる。次に内側の芯を取り除き、外側のみを使う。繊維に沿い端のほうからなるべく細く切って水にさらし、シャキッとさせて水気をきる。
【合わせる料理】
白髪ねぎを合わせる料理は冷奴・麺類・ぬた・スープにおすすめだ。また取り除いておいた内側の芯は刻んで薬味にするか、大きめに切って味噌汁に入れるとよい。
3. ねぎの保存方法
最後にねぎの保存方法を紹介しよう。冷蔵庫の野菜室に保存しておいても、干からびがちなねぎだが、実は冷蔵室で3週間、冷凍室で1ヶ月も保存できるのだ。具体的な保存方法を紹介するので、ぜひ参考にしてもらいたい。
カットしたものは野菜室
泥付きのねぎの保存方法は濡らした新聞紙に包み、紙袋のような安定感のある袋に立てて入れ、日の当たらない冷暗所で保存すればよい。カットしたねぎの保存方法は、たっぷり水を含ませたキッチンペーパーで根に近い下半分を包む。上部は軽く水を含ませたキッチンペーパーで包む。キッチンペーパーで包むのは、ねぎの水分が蒸散するのを防ぐうえ、適度に水分を与え続け、みずみずしさを保てるからだ。
緑色の部分は白い部分より早く傷みやすいので、保存袋を分けること。また野菜室で立てて保存するのも長持ちさせるポイントだ。方法は市販の野菜収納ケースや、ペットボトルを半分に切り、ふちにテープを巻いたものに入れて立てて保存するとよい。キッチンペーパーは週1で取り替えること。白い部分は冷蔵室で約3週間、緑色の部分は2週間ほど保存可能だ。
結論
料理に合わせたネギの切り方を紹介した。小口切りや斜め切り、みじん切りは理解できていたが、白髪ねぎの具体的な切り方を知らなかったという人もいるのでは?見ためのアクセントにもなるので、ぜひ紹介した方法で切り方を覚えて料理にいかしてもらいたい。
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