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きゅうりのカリウム含有量は?効果や量を減らすための抜き方を紹介

きゅうりのカリウム含有量は?効果や量を減らすための抜き方を紹介

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2021年10月30日

カルシウム、リンについで人体に多く含まれるミネラル、それがカリウムである。(※1)もちろん、日本人がことのほか愛する野菜であるきゅうりにもカリウムは含まれている。カリウムは人体に必須のミネラルではあるものの、過剰摂取にも注意が必要である。(※1)本記事では、きゅうりとカリウムについて注意点も含めて説明する。

  

1. きゅうりに含まれるカリウムの量

旬の夏以外も、きゅうりは1年を通じて食べる機会が多い野菜である。野菜嫌いといえども、きゅうりは苦もなく口にできる子どもも多いことだろう。そのきゅうりに含まれる栄養について、本記事のテーマであるカリウムも含めて見てみよう。

100gあたりに含まれる栄養成分

文部科学省の食品成分データベースを参考に、きゅうりに含まれる主な栄養素の含有量を見てみよう。カリウムの量は、きゅうり100g当たり200mgである。(※2)成人男性ならば、1日に2500mg程度のカリウムの摂取が望ましいとされている。(※3)

きゅうり(生)100g当たりの栄養成分

  • カリウム 200mg
  • カルシウム 26mg
  • マグネシウム 15mg
  • リン 36mg
  • βカロテン 330μg
  • ビタミンK 34μg
  • ビタミンC 14mg
  • 食物繊維 1.1g
きゅうりにはミネラルやビタミンが豊富に含まれていることが、数字からも明白なのである。

2. カリウムが豊富なきゅうり

きゅうりには豊富なカリウムが含まれているが、これを摂取することでどのような効能を得ることができるのだろうか。また、さまざまな食品に含まれるカリウムは、状況によっては過剰摂取になることもあるという。その場合の弊害も含めて、カリウムの性質を説明する。

むくみや高血圧に

カリウムは、腎臓の働きによって体内での量が調節されている。(※3)心臓や筋肉、細胞など体内の重要な臓器の調節に必要なカリウムは、塩分の摂りすぎに対して大きな役割を果たす。(※3)
体内では、ナトリウムとカリウムがバランスをとることで浸透圧の維持をしており、ナトリウムをとりすぎた場合にはカリウムが必要となる。(※1)カリウムは、むくみや高血圧の原因ともいわれる過剰な塩分を体外に排出する役目を果たし、利尿作用も有しているのである。(※5)とくに高血圧の患者の場合は、減塩が大きな鍵となるパターンも多い。(※4)

摂取基準量と注意点

カリウムはさまざまな食品に含まれているため、摂取はそれほど難しいことではない。成人男性が1日に摂取すべきカリウムの目安量は、2500mgとされている。(※3)健康な人であれば、カリウムはその量を超えて摂取してもとくに問題はない。(※3)
しかし、腎臓の機能に問題があるケースでは、カリウムを摂り過ぎた場合にその量の調節が腎臓において行われず、結果高カリウム血症となる可能性がある。(※3)また、健康な人であっても、サプリメントなどで過剰に摂取することは避けたいところだ。

3. きゅうりのカリウムの抜き方

血圧の調節など、体内で重要な役割を果たすカリウムではあるが、腎臓に問題がある場合にはその摂取が制限されている。食卓に登場することが多いきゅうりを諦めないために、カリウムの抜き方があるのをご存じだろうか。カリウムの摂り過ぎに対応できるいくつかのアイデアを紹介する。

切って水にさらす

カリウムの摂取を制限したい場合には、きゅうりを切って水にさらすのが有効である。きゅうりを薄切りにしたり、あるいは断面を増やすためにさいころのようにカットして、水にさらすとさらにカリウムが抜けやすくなる。7分以上水にさらすとよいだろう。これは、きゅうり以外のほかの野菜にも応用できる方法だ。

茹でこぼす

きゅうりは生で食べるのが美味しいが、カリウムを抜くためには茹でこぼすという方法もある。その場合にはカットしたきゅうりを3分ほど茹で、その後の調理に使うとよい。くれぐれも茹で汁は使用しないよう注意しよう。

4. カリウム以外のきゅうりの効果

きゅうりには、カリウム以外にもさまざまなミネラルやビタミンが含まれている。これらの栄養素にはどのような効能があるのだろうか。きゅうりに含まれる栄養素や水分量について見ていこう。

健康なからだを保つ

きゅうりに含まれるビタミンには、ビタミンAとなるβカロテンやビタミンCがある。ビタミンAは、目や皮膚の健康を保つ働きをしている。(※6)ビタミンCは、体内に必要なコラーゲンを生成するために必要な栄養素である。(※7)このコラーゲンによって、人体の血管は強化されているのである。(※7)。この2つのビタミンはいずれも、抗酸化作用があることでも知られている。(※8)きゅうりには、健康や美容に有益な栄養素が含まれているのである。

水分を補給できる

きゅうりのみずみずしさは、数字を見ても明らかである。きゅうり100g中に含まれる水分は95.4g。(※2)カロリーも低く、100g当たりのエネルギーはわずかに13kcalである。にもかかわらず、ビタミンやミネラルを豊富に含むきゅうりは、お腹周りが気になるときでもすすんで摂取したい食材といえるだろう。
きゅうりはその水分量も魅力のひとつで、食べることで水分補給と栄養補給ができるという一石二鳥の食材なのである。

結論

日本人が愛する野菜きゅうりは、カリウムを豊富に含んでいる。塩分の摂り過ぎに有効なカリウムは、ぜひ摂取したい栄養素である。一方で、腎臓機能に支障がある場合は、カリウムの過剰摂取により重篤な疾病を招く危険もあるため、注意が必要である。その場合、カリウムを適度に抜く工夫をして、きゅうりを美味しく食べてほしい。
(参考文献)
1.小学館「日本大百科全書(カリウム)」
2.文部科学省「食品成分データベース(野菜類/きゅうり/果実/生)」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06065_7
3.公益財団法人長寿科学振興財団「カリウムの働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html
4.公益財団法人長寿科学振興財団「高血圧治療の食事レシピ」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyou-shippei/hint-kouketsuatsu.html
5.一般財団法人日本educe食育総合研究所「むくみに効く!3大成分と食材」
https://www.educe-shokuiku.jp/news/health/mukumi/
6.公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンAの働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-a.html
7.公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンCの働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html
8.公益財団法人長寿科学振興財団「抗酸化による老化防止の効果」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/rouka-yobou/kousanka-zai.html
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  • 更新日:

    2021年10月30日

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