目次
- ビタミンB1:0.07㎎
- ビタミンB2:0.09㎎
- ビタミンB6:0.22㎎
- 葉酸:42μg
- カルシム:15㎎
- マグネシウム:25㎎
- カリウム:450㎎
- 水溶性食物繊維:0.9g
- 不溶性食物繊維:2.6g
- 食物繊維総量:3.5g
- βカロテン:4000μg:5500μg
- ビタミンE:4.9㎎:6.9㎎
- ビタミンC:43㎎:44㎎
- ビタミンB1:0.07㎎:0.09㎎
- ビタミンB2:0.09㎎:0.12㎎
- ビタミンB6:0.22㎎:0.22㎎
- 葉酸:42μg:58μg
- カルシウム:15㎎:19㎎
- マグネシウム:25㎎:31㎎
- カリウム:450㎎:570㎎
- βカロテン:4000μg:4000μg
- ビタミンE:4.9㎎:4.7㎎
- ビタミンC:43㎎:32㎎
- ビタミンB1:0.07㎎:0.07㎎
- ビタミンB2:0.09㎎:0.08㎎
- ビタミンB6:0.22㎎:0.28㎎
- 葉酸:42μg:38μg
- カルシウム:15㎎:14㎎
- マグネシウム:25㎎:24㎎
- カリウム:450㎎:430㎎
- βカロテン:4000μg:3800μg
- ビタミンE:6.3㎎:5.4㎎
- ビタミンC:43㎎:34㎎
- ビタミンB1:0.07㎎:0.06㎎
- ビタミンB2:0.09㎎:0.09㎎
- ビタミンB6:0.22㎎:0.19㎎
- 葉酸:42μg:48μg
- カルシウム:15㎎:25㎎
- マグネシウム:25㎎:26㎎
- カリウム:450㎎:430㎎
1. かぼちゃの栄養

古来、冬の貴重なエネルギー源として食されてきたかぼちゃには、さまざまな栄養が含まれている。ここではかぼちゃが含む栄養について、具体的に説明する。食品成分データベースを参考に、近年日本でもよく知られるようになった西洋かぼちゃの数値を挙げていく。
βカロテン
βカロテンは、別名をプロビタミンAと呼ぶ。(※2)緑黄色野菜に多量に含まれるβカロテンは、人間の体内でビタミンAへと変わるのである。(※2)かぼちゃ100gに含まれるβカロテンの量は4000μgである。ビタミンAは、とくに目や皮膚に効能をもたらす栄養として知られている。その粘膜の保護や健康の維持、また抵抗力の強化にも一助となっている。そのため、ビタミンAの不足は皮膚の乾燥や角質化を誘発する可能性がある。(※3)
ビタミンE
ビタミンEは、野菜や植物性のオイルによく見られる脂溶性のビタミンである。(※5)かぼちゃ100g中には、4.9mg含まれている。(※1)ビタミンEの最大の特徴は、抗酸化作用の強さにある。不飽和脂肪酸の過酸化を防ぎ、細胞の酸化を妨げるため老化防止のビタミンともいわれているのである。(※4)ビタミンEの欠乏は、生殖機能を減退させたり貧血を誘発するケースもある。(※5)
ビタミンC
健康や美容を意識すれば必ず耳にする栄養素ビタミンCは、水溶性のビタミンである。(※6)ビタミンCは体内における酸化還元に強く関与しており、そのひとつがコラーゲンの生成である。(※6・7)コラーゲンは骨や腱に必須であるだけではなく、肺や脊椎など重要な器官にも存在する成分である。(※8)かぼちゃ100g中には43mgのビタミンCが含まれている。(※1)ビタミンCの不足は、壊血病をもたらす可能性もあるとされている。(※6)
ビタミンB群
かぼちゃに含まれるビタミンB群については、下記の数字を参考にされたい。
西洋かぼちゃ100gあたり(※1)
ビタミンB群のそれぞれの成分がもつ効能は次のようなものである。
【ビタミンB1】
糖質代謝と体内におけるさまざまなエネルギー産生に関与している。(※9)
【ビタミンB2】
細胞呼吸のための補酵素を構成する栄養分であり、皮膚や髪などの再生にも関与している(※10)
【ビタミンB6】
たんぱく質の代謝に関与し、赤血球を成熟させる働きを持つ。(※11)
【葉酸】
たんぱく質の合成や分解に関与し、赤血球を作るための必須要素である。(※12)
ミネラル
かぼちゃには、多数のミネラルも含まれている。その数値を一覧表で見てみよう。
西洋かぼちゃ100gあたり(※1)
それぞれのミネラル成分がもつ効能には、以下のようなものがある。
【カルシウム】
骨や歯を形成するための最重要要素であるだけでなく、血液や筋肉にも関与する。(※13)
【マグネシウム】
マグネシウムは骨、神経、筋肉、体液内、脳に分布し、代謝やたんぱく質の合成に深く関与する。(※14)
【カリウム】
細胞内液に多く存在し、浸透圧の調節やエネルギーの代謝に必須である。ナトリウムを食塩として過剰摂取した場合に、カリウムによって腎臓でのナトリウムの再吸収が阻止され体外に排出される。(※15)
食物繊維
かぼちゃに含まれる食物繊維の概要は以下である。(※1)
西洋かぼちゃ100gあたり
かぼちゃに多く含まれる不溶性食物繊維は、その名の通り水に溶けない。水分を吸収して数倍に膨張して、整腸や排便を促す効能がある。
2. かぼちゃの効果・効能

緑黄色野菜の代表として、かぼちゃには多くの栄養が含まれている。こうした栄養を含むかぼちゃを食べることで、栄養はどんな形で健康に寄与されるのか。かぼちゃがもつ効果や効能について説明する。
活性酸素の働きを抑える
かぼちゃが有するビタミン、A、E、Cには抗酸化作用がある。(※17)抗酸化とは、化学反応が起こりやすくなった酸素である活性酸素の酸化を抑える現象である。過酸化水素に代表される活性酸素が体内に過剰に発生すると、たんぱく質や遺伝子に影響を与えて、老化に拍車をかけることになる。(※17)これらの動きを抑制するのが抗酸化であり、かぼちゃのビタミンはその効能を有しているのである。抗酸化が発揮されると、アンチエイジングや生活習慣病の予防へとつながる。
目や肌、血管などの健康を整える
かぼちゃの豊富なビタミンは、目や肌、そして血管の健康を守ってくれる。たとえばビタミンAは目および肌の粘膜を保護し(※3)、ビタミンEは血管を健康に保つ効能がある。(※4)ビタミンCはコラーゲンを生成することによって肌や歯に有効な成分となるのである。(※7)
体の抵抗力を強める
風邪の予防にビタミンCが有効であることはよく耳にする。実際ビタミンCには風邪やストレスなどに対抗する、心身の抵抗力を強化する効能を持っている。(※7)かぼちゃが旬となる秋から冬にかけては、まさに有効な効能といえるだろう。
むくみを防止する
かぼちゃに含まれるミネラルのひとつカリウム。カリウムはナトリウムとセットになり、細胞の浸透圧を調節している。つまり、体内の水分や塩分がカリウムによってコントロールされて、余分な塩分を体外に排出しているのである。これによって、塩の摂り過ぎによるむくみを解消してくれる。(※15)
便通をよくする
かぼちゃには不溶性食物繊維が多く含まれる。水に溶けないこの食物繊維は、水を吸収して膨張し、腸内の便を押し出す働きをしてくれるのである。(※16)
3. かぼちゃの栄養は調理によって変化する?

かぼちゃの栄養は、調理法によってその量が変化するのだろうか。文部科学省の食品成分データベースにある西洋かぼちゃの例をとり、その変化を見てみよう。
焼き
まずは、かぼちゃを焼いた場合の栄養素の数字である。グリルなどにする場合の参考にしてほしい。比較のため、生の状態の数字と比較する。ほぼすべての数字の栄養が、焼くことで増加していることがわかる。
西洋かぼちゃ100gあたり(生:焼き)(※18・19)
茹で
次は、茹でた場合の数字である。(※18・20)茹でることで、水溶性のビタミンをはじめいくつかの栄養の数値は軽減することがわかる。
西洋かぼちゃ100gあたり(生:茹で)(※18・19)
冷凍
冷凍したかぼちゃの栄養素がどうなるのか、その数字を見てみよう。(※18・21)ミネラルの幾つがわずかに増加する以外は、栄養の数値は低下する傾向にある。
西洋かぼちゃ100gあたり(生:冷凍)(※18・19)
4. かぼちゃの効果的な食べ方

かぼちゃの豊富な栄養をできるだけ損せずに摂取する方法はあるのだろうか。調理法によっては、栄養分を損なわずにまた美味しく食べることが可能である。その効果的な食べ方のアイデアを紹介する。
油でいためる
かぼちゃに豊富に含まれるβカロテンは、油とともに摂取すると吸収率が向上するとされている。(※17)炒めたりシンプルにグリルにしたり、油を使って美味しく食べればβカロテンも効果的に摂取できるだろう。
カロリーと糖質には注意!
栄養満点であるだけではなく、いもくりなんきんといわれるほど甘さには定評のあるかぼちゃ。口あたりのよさで食べ過ぎてしまうことも少なくないが、カロリーと糖質には注意が比すようである。西洋かぼちゃを茹でた場合、100gあたりのカロリーは78kcal。糖質は17.1gとなる。(※1)ダイエットをする場合には、その栄養素を摂取するメリットとカロリーや糖質の高さを考慮して食べる必要があるだろう。
スープやスムージーで無理なく食卓に!
ホクホクとした食感を好む人がいるいっぽうで、それを食べにくいと感じることもあるだろう。そんな場合は、かぼちゃをスープやスムージーにするとボリュームダウンして口にしやすくなる。こうすることで水溶性のビタミンも損なわずに摂取できるのである。スープにする場合はコンソメやバターを使って濃厚に、スムージーにする場合はバナナなどを組み合わせてよりスイートに、ぜひ堪能してほしい。
結論
緑黄色野菜の代表として、かぼちゃは栄養価の高い野菜として知られている。ビタミンやミネラルに恵まれたかぼちゃは、生活習慣病の予防や肌や髪などへの効能など健康美容両面でさまざまな効能が期待できるのである。栄養をより効率的に摂取する調理法で、より美味しくその味を楽しんでほしい。
(参考文献)
1.文部科学省「野菜類/(かぼちゃ類)/西洋かぼちゃ/果実/生」
2.集英社「情報・知識 imidas 2018(ベータカロテン)」
3.公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンAの働きと1日の摂取量」
4.公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンEの働きと1日の摂取量」
5.小学館「デジタル大辞泉(ビタミンE)」
6.小学館「デジタル大辞泉(ビタミンC)」
7.公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンCの働きと1日の摂取量」 体の抵抗力を強める
8.小学館「日本大百科全書(コラーゲン)」
9.公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンB1の働きと1日の摂取量」
10.公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンB2の働きと1日の摂取量」
11 .公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンB6/B12の働きと1日の摂取量」
12.公益財団法人長寿科学振興財団「葉酸の働きと1日の摂取量」
13.公益財団法人長寿科学振興財団「カルシウムの働きと1日の摂取量」
14.公益財団法人長寿科学振興財団「マグネシウムの働きと1日の摂取量」
15.公益財団法人長寿科学振興財団「カリウムの働きと1日の摂取量」
16.公益財団法人長寿科学振興財団「食物繊維の働きと1日の摂取量」
17.公益財団法人長寿科学振興財団「抗酸化による老化防止の効果」
18.文部科学省「食品成分データベース(野菜類/(かぼちゃ類)/西洋かぼちゃ/果実/生)」
19.文部科学省「食品成分データベース(野菜類/(かぼちゃ類)/西洋かぼちゃ/果実/焼き)」
20.文部科学省「食品成分データベース(野菜類/(かぼちゃ類)/西洋かぼちゃ/果実/ゆで)」
21.文部科学省「食品成分データベース(野菜類/(かぼちゃ類)/西洋かぼちゃ/果実/冷凍)」
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