目次
- 温泉卵 134kcal
- 生卵 142kcal
- 温泉卵 80.4kcal
- 生卵 85.2kcal
- ※1.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)卵類/鶏卵/全卵/ゆで」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=12_12005_7
- ※2.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)卵類/鶏卵/全卵/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=12_12004_7
- ※3.一般社団法人日本卵業協会「なるほどなっとく!タマゴ効果」 http://www.nichirankyo.or.jp/nnkoka/no01.htm
- ※4.小学館「デジタル大辞泉(アミノ酸)」
- ※5. 小学館「日本大百科全書(アミノ酸)」
- ※6.小学館「日本大百科全書(必須アミノ酸)」
- ※7.一般社団法人日本養鶏協会「たまごの知識」 https://www.jpa.or.jp/chishiki/no20/001.html
- ※8.公益財団法人長寿科学振興財団「ビオチンの働きと1日の摂取量」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/biotin.html
1. 温泉卵のカロリーはどれくらい?

とろりとした食感が好ましくほっこりとした味わいが魅力の温泉卵。温泉卵のカロリーはどのくらいあるのだろうか。生の卵と比較して数値の上で大きな差があるのか。卵1個分のそれぞれのカロリーを比較する。
生卵との比較
温泉卵は、65~75℃で卵黄や卵白が固まり始める状態で食す料理である。文部科学省の食品成分データベースから、温泉卵と生卵100g当たりのカロリーを比較すると以下のようになる。(※1・※2)
ちなみに、卵1個分はおよそ60gである。卵1個分のそれぞれのカロリーも比較する。
卵は生で食べるよりも、温泉卵にしたほうがカロリーが低いことがわかる。いずれにしても卵1個分のカロリーはそれほど高くはないことが数値でわかる。
2. 温泉卵の栄養成分について

数々の食材のなかでも卵は、ビタミンやミネラルなど豊富な栄養を含むことで知られている。(※1)カロリーも低く栄養豊富となれば、その効能も知りたいところである。完全栄養食品の名に恥じない卵の栄養について、その効能とともに紹介する。
アミノ酸
卵には必須アミノ酸が含まれている。(※3)アミノ酸は約80種が存在するが(※3)、そのうち体内で合成できないアミノ酸が20種ある。(※4)これを必須アミノ酸と呼ぶ。(※5)必須アミノ酸は極めて重要な栄養素であり、これが欠如すると発育や健康の維持に悪影響を与えるとされている。(※6)卵にはこの必須アミノ酸が、非常にバランスよく含まれているのである。(※3)
レシチン
卵にはレシチンという脂肪の一種が含まれている。(※7)レシチンはLDLと呼ばれる悪玉のコレステロールを溶かす働きを持っているのである。(※7)この働きにより、動脈硬化を発症する可能性が低くなる。(※7)さらにレシチンの構成要素であるコリンは、脳を活性化することで知られている。(※7)認知症を予防したり学習能力を促進する栄養として注目されている。(※3)
ビオチン
ビオチンはビタミンBの1種である。脂肪酸やアミノ酸の代謝に深く関与する栄養素である。(※8)皮膚や髪の毛を健康に保つ働きがあるビオチンは、生卵の状態で摂取すると吸収が妨げられることがある。(※8)温泉卵として食べるのはビオチンの摂取に適している。
3. 温泉卵はダイエットにも安心

温泉卵は果たしてダイエットに活用できるのだろうか。1個分であればそれほどカロリーは高くないが、そのほかにもダイエットに活用できるメリットが温泉卵にはある。その要素を紹介する。
糖質が低い
温泉卵100g当たりの糖質は、わずか0.3gである。卵1個が60gと想定すると、温泉卵1個分の糖質は0.18g。(※2)砂糖やみりんを加えるほかの卵料理と異なり、温泉卵の場合はせいぜい醤油を加える程度である。その醤油の量も最低限に抑えれば、温泉卵は非常に糖質の低い食品としてダイエットに使用可能なのである。
バランスよく栄養が摂れる
タマゴの栄養成分をよくよく見ると、含まれていないのは食物繊維とビタミンCだけである。(※2)ミネラルもそのほかのビタミンもまんべんなく網羅している卵は、個体で非常にバランスの取れた栄養を有した食材なのである。カロリーや糖質の低さに加えてこの長所を、ダイエットに活用しない手はない。温泉卵は健康的な食生活のために大いに役立つ料理なのである。
結論
卵はカロリーが高いというイメージを持つことが多いが、温泉卵の場合は1個分のカロリーがおよそ80kcalと決して高くない。温泉卵はさらに、さまざまな栄養をバランスよく有しているという長所があり、糖質も低い。温泉卵のそうした特徴を上手に活用し、健康的で美味しい食卓に加えてみてほしい。
(参考文献)
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