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生クリームと泡立て器

生クリームが分離する原因は?復活させる方法や分離を防ぐコツも解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 佐々木倫美(ささきともみ)

鉛筆アイコン 2022年2月17日

生クリームを泡立てていて、分離させてしまったことはないだろうか。本記事では、生クリームが分離してしまう原因について解説する。また、分離した生クリームを復活させる方法や、分離を防ぐコツも併せて紹介していく。

  

1. 生クリームが分離してしまうのはなぜなのか?原因は大きく2つ

生クリーム
生クリームが分離してしまう原因は、主に「温度が高すぎる場合」と「泡立てすぎている場合」の2点が考えられる。それぞれ詳しく見ていこう。

温度が高すぎる

生クリームがホイップ状になるのは、泡立てることで生クリームに含まれる脂肪球が空気を抱き込むからである。しかし、生クリームの温度が高いと脂肪球がやわらかくなりすぎて、うまく空気を抱き込むことができなくなってしまう。そのような状態で泡立て続けると、分離が進んでしまうのである。

泡立てすぎている

生クリームがホイップ状になってもそのまま泡立て続けていると、脂肪球が含んでいた空気が流出し、脂肪球同士がくっついて大きな塊ができる。その結果、水分と分離した状態になってしまうのだ。生クリームを泡立てていてホイップ状になってきたら、泡立てる速度を下げて様子を見ながら切り上げないと、簡単に分離してしまう。

2. 分離した生クリームを復活させる方法は?

生クリーム
生クリームを泡立てていてボソボソとした状態になってきたら、分離しはじめのサインである。そのまま泡立てていると完全に分離してしまうため、一旦手を止めよう。段階によっては、下記の方法で復活させることができるかもしれない。

生クリームを少量加えてゆっくり混ぜる

分離しはじめた生クリームに、新しく生クリームを少量追加してみよう。ヘラなどでゆっくりと混ぜ合わせているうちに生クリームの乳成分がなじみ、全体がなめらかになってくる。成功すると、ボソボソとした状態からトロッとした質感に変わる。

牛乳を少量加えてゆっくり混ぜる

生クリームを使いきってしまった場合は、牛乳で代用することもできる。牛乳を少量ずつ加え、なめらかになるまでゆっくりと混ぜよう。

ヨーグルトを加えて混ぜる

ヨーグルトを加えて脂肪をまとめることで、分離しはじめた状態から元に戻すこともできる。生クリーム200mlに対し大さじ1~2ほどを目安にヨーグルトを加えてみよう。混ぜる際には、ボウルの底を氷水で冷やすと成功しやすい。

ただし「分離しきった状態」の生クリームは復活しない

上記の方法は、あくまでも分離しはじめた生クリームを復活させるものである。完全に分離したら、復活を試みても元に戻すことはできない。
また、分離しはじめの生クリームに上記の方法を試して成功する場合もあるが、確実に分離を戻すことができるわけではない。復活できない場合もあることも踏まえて、分離しないように気を付けながら泡立てるのが一番だ。

3. 分離した生クリームを使い切るアイデア

バター
生クリームが完全に分離したら、復活させることはできない。戻すことは諦めて、分離した生クリームを活用する方向に切り替えよう。

バター代わりに使える

復活が難しい生クリームは、さらに混ぜ続けてしっかり分離させよう。攪拌を続けて出てきた水分を捨て、黄色い塊だけが残ればバターの完成だ。パンやマフィンに塗ったり、お菓子作りの材料にしたりと、有効に使いながら早めに食べきろう。

分離した生クリームを生かすおすすめレシピ

パウンドケーキやクッキーなど、バターを使うお菓子に活用する方法のほか、バタークリームとして楽しむのもおすすめだ。バタークリームの楽しみ方を紹介しよう。

クロテッドクリームとして使用

スコーンに添えられているクリーム。生クリームとバターの中間くらいの硬さで塗りやすい。

ヨーグルトクリームにアレンジ

分離した生クリームにヨーグルトと練乳を加えたもの。ケーキに塗る、フルーツに添えるなど、さまざまな使い方ができる。

4. 生クリームが分離するのを防ぐ方法

生クリームと泡立て器
生クリームを分離させないためには、どのような点に気を付ければよいのだろうか。おさえておきたいポイントを紹介する。

きちんと温度管理をする

生クリームは温度が高いと分離しやすいため、泡立てる直前まで冷蔵庫に入れておこう。また、気温の高い時期は氷水に当てながら泡立てるとよい。

泡立てすぎないように気をつける

力を入れすぎたり長時間泡立てすぎたりすると分離するため、生クリームの状態をよく見ながら泡立てて、ホイップ上になってきたら速度をゆるめよう。好みの状態になったタイミングで速やかに切り上げることが大切だ。

水分の混入を防ぐ

生クリームを泡立てる際に水分が混入すると、分離しやすくなるため注意が必要である。ボウルや泡立て器に水分が付着していないか、事前に確認してから泡立てよう。

レモン汁を加えるのもおすすめ

牛乳や生クリームに含まれるカゼイン(たんぱく質)には、酸で固まる性質がある(※)。そのため、酸性のレモン汁を加えると生クリームを早く泡立てることができる。レモン汁の量は、生クリーム200mlに対して4~5滴が目安となる。ただし、ホイップ状になりやすいため泡立てすぎて分離しないよう、生クリームの状態をよく見よう。

5. 生クリームが分離しきる前なら復活できる可能性がある

生クリーム
生クリームが分離しはじめたら、すぐに手を止めれば復活できる場合もある。そのためには、分離に早めに気付けるよう、生クリームの泡立ち具合を観察することが大切だ。ホイップ状になるまでは長いが、分離しはじめると完全に分離してしまうまではあっという間である。ホイップ状になってきたら、ペースを落として慎重に泡立てよう。

結論

生クリームが分離してしまっても、初期の段階なら復活できる可能性はある。しかし、完全に分離したらバターなど別の使い方をするしかない。生クリームの分離を防ぐためにも、低温で管理すること、泡立てすぎないこと、水分を混入させないことを厳守しよう。
    (参考文献)
  • ※出典:一般社団法人日本乳業協会「乳と乳製品のQ&A」牛乳に酢や果汁を入れると一部が固まるのはなぜですか?
    https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_050_285/
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  • 更新日:

    2022年2月17日

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