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こんにゃく芋

こんにゃく芋の毒とは?生食できない理由と毒消しについて解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤井千晃(ふじいちあき)

鉛筆アイコン 2022年2月24日

こんにゃくの原料である「こんにゃく芋」には毒が含まれているといわれる。どのような毒なのか、またどのくらい危険なのか気になるところだ。本記事では、こんにゃく芋の毒性や生で食べられない理由について解説していく。さらに、毒を消す方法についても紹介する。

  

1. こんにゃく芋とは

こんにゃく芋とこんにゃく
こんにゃく芋とは、高さ2mほどにまで生長するサトイモ科の植物である。こんにゃく芋として扱われるのは球茎の部分だが、植物自体は木の幹のような太い茎と3つに分かれた大きな羽状の葉をもち、5年に一度の頻度で花も咲かせる。

加工品はこんにゃく

こんにゃく芋はこんにゃくの原料として有名だ。グルコマンナン(食物繊維)が固まる性質(※1)により、こんにゃくができる。こんにゃく芋を原料として使用できるようになるまでには、3年ほどの期間を要する。一旦収穫して保管しておいたものを翌春植えるという作業を3回繰り返すことで、ようやくこんにゃくに加工できる状態になる。
また、すべてのこんにゃく芋がこんにゃくに加工できるわけではない。東南アジア原産の一般的なこんにゃく芋では、こんにゃくの原料にはならないのだ。日本で栽培されているこんにゃく芋は、こんにゃく原料用の品種なのである。

2. こんにゃく芋には毒がある?

こんにゃく芋
こんにゃく芋は毒性が強く、生食できないといわれる。どのような毒が含まれるのか、またその毒がもたらす作用について、詳しく見ていこう。

かぶれやえぐみ成分

こんにゃく芋は、えぐみが非常に強く生で食べることはできない。えぐみの正体は「シュウ酸カルシウム」(※2)と呼ばれるものだ。こんにゃく芋を含むサトイモ科の植物には、シュウ酸カルシウムを蓄積する性質がある。

シュウ酸カルシウム

シュウ酸カルシウムは、細かい針状結晶の不溶性の成分である。シュウ酸はほうれん草などにより多く含まれるが、シュウ酸カルシウムの結晶が蓄積されるサトイモ科の植物のほうが、よりえぐみが強い。(※2)
シュウ酸カルシウムには、少量でも皮膚や粘膜に触れるとチクチクとしてかゆみを引き起こす作用がある。さらに、灼熱感や痛みなど重症化するケースもあり、毒性をもつ物質として劇薬にも指定されている。口にするだけでなく素手で触れたりしても、かゆみや痛みの原因となってしまうため、こんにゃく芋の取り扱いには、十分な注意が必要だ。(※2)

3. こんにゃく芋の毒消し

こんにゃく
こんにゃく芋には毒性をもつシュウ酸カルシウム(※2)が含まれるため、生食することができない。こんにゃく芋を安全に食べるには、毒消しを行う必要があるのだ。こんにゃく芋の毒を消失させるには、どのようにすればよいのだろうか。

毒消しの方法

こんにゃくを製造する際には、一般的に凝固剤として水酸化カルシウムが用いられる。かつては、草木灰の上澄み液である灰汁でこんにゃくを煮ていたが、その代わりとして水酸化カルシウムが用いられるようになったという(※3)。灰汁にはこんにゃくのシュウ酸カルシウムを中和する役割があるといわれてきた。そのため、水酸化カルシウムが凝固剤と毒消しの役割を兼ね備えているという説(※4)も一般化している。
しかし、シュウ酸カルシウムと水酸化カルシウムはともに塩基性(アルカリ性)の物質のため、直接的に中和する作用があるとは考えにくい。一方、こんにゃく芋は熱湯で茹でるとシュウ酸カルシウムがやや溶解される。また、こんにゃくの製造工程においてこんにゃく芋の組織が破壊されるため、シュウ酸カルシウムが流出しやすくなる。つまり、こんにゃく芋の毒は、熱水処理や組織摩砕などこんにゃくの製造過程により中和されると考えられる。(※2、5)

結論

こんにゃく芋の毒性は、シュウ酸カルシウムという物質によるものだ。針状結晶のため触れるとかゆみや痛みを引き起こし、重症化することもある。生食はもちろん、素手で触ることも避けなければならない。しかし、こんにゃくに加工する過程で毒性は中和される。製品化されたこんにゃくには毒性はないため、安心して食べよう。
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  • 更新日:

    2022年2月24日

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