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ステビアの葉と甘味料としてのステビアのイメージ画像

ステビアに危険性はない 誤解される理由と安全である根拠も解説【ステビアの基礎知識】

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

鉛筆アイコン 2024年2月24日

ステビアの安全性については、すでに多くの研究機関や大学などで確認されている。したがって「危険性」については「ない」が答えだ。ではなぜ「ステビアの危険性」がしばしば話題になるのか?誤解を招く原因や、安全とする根拠がどこにあるのかを解説する。

  
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1. ステビアに危険性はない。安全である根拠とは?

木の器に入ったステビアの画像
冒頭でも述べたようにステビアに危険性はない。天然由来の甘味料であり、国からも食品添加物としての認可を受けている。そのため過度に不安がる必要はないだろう。なぜ危険といわれるのかについては後述するとして、まずはステビアが安全である根拠からお伝えする。

30年にわたり多くの研究機関で安全性が確認されている

過去30年にわたり、多くの大学や研究機関においてステビアの安全性が評価・確認されている。加えて、厚生科学研究報告書「既存添加物の安全性評価に関する調査研究(平成8年度)」、また「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会毒性・添加物合同部会(平成13年11月開催)」などでも専門家による評価がなされ、発ガン性をはじめとした毒性がないことが確認されている。
※参考

2. ステビアまつわる誤解・危険とされる理由

ステビアの葉とステビア(甘味料)のイメージ画像
天然由来の甘味料ステビアは、しばしば体に有害だといわれることがある。しかし、その中には誤解や誤情報が独り歩きしたものも多い。

「腎臓に悪い」「癌のもと」「不妊を招く」はすべて誤解

ステビアについてはさまざまな研究がなされているが、「腎臓に悪い」「癌のもとになる」といった明確な根拠を示す文献はない。既述のとおり、発ガン性をはじめとした毒性がないこともすでに確認されている。

サイエンス誌に掲載された情報が誤解の原因に

1968年、ウルグアイの学者(プラナス氏)が『サイエンス』という雑誌に「ラットにステビアエキスを与えたところ、妊娠率が低下した」という報告を掲載した。しかし、その後の追試で同様の結果が再現されなかったことや、副作用といった危険性が認められないことから、ステビアに毒性はないと結論づけられている。
そもそも、我々が口にするのは精製された高純度のステビアであり、その組成もステビアエキスとはまったく異なるものとされている。ただし人間はネガティヴな情報を強く記憶に残す。そのため「ステビア=毒(危険)」というイメージが根強く残っているものと考えられる。

3. ステビアの注意点。人体への害にはなり得る

いろいろな甘味料の画像
ステビアに危険性がないことはわかった。だが人体に害となる可能性はある。

摂取過多はもちろん体に害を及ぼす

我々が普段口にする(正規のルートを経た)ステビアは、国の基準を満たしている。したがって上述のように過度に不安視する必要はない。だがステビアに限らず、「過剰摂取」はもちろん体に有害だ。そのため過剰摂取は控えよう。

キク科の植物にアレルギーがある方も注意

ステビアはキク科の植物が原料である。そのため、キク科の植物にアレルギーがある方は注意が必要だ。リスクがどれほどのものか明確ではないが、念のためかかりつけ医に確認することをおすすめしたい。

4. そもそもステビアとは?

ステビアの茎葉の画像
ステビアとは実際にどのようなものなのだろうか?ステビアについて詳しく見ていこう。

南米原産の植物

ステビアは南米原産のキク科の植物。南米では古くから薬草として親しまれている。

抽出物が甘味料として使われる

ステビアに含まれる甘味成分を抽出したものが、いわゆる甘味料としてのステビアである。

砂糖よりも甘い天然由来の甘味料

ステビアの甘み成分は砂糖の200〜300倍といわれている。このため少量でもしっかり甘みを感じることができる。

甘味料の中では「非糖質系」に分類

いわゆる甘味料は、大きく分けて「糖質系」「非糖質系」がある。前者は砂糖やブドウ糖、オリゴ糖など、後者はステビアのほかスクラロースなども含まれる。

低カロリー&糖質ゼロでダイエット向き

少量でも甘みを感じることができるステビアは、低カロリーなうえ上述のように非糖質系に含まれるため糖質が含まれていない。したがってダイエットや糖質制限をしている方に向いている糖類ということだ。

スクラロースとの違いは?

同じ非糖質系甘味料であるスクラロースは、スクロース(砂糖)の化学合成して分子構造を変化させた、人工甘味料である。天然甘味料であるステビアとはこの点で異なる。なおスクラロースは砂糖の600倍もの甘さがあるとされている。

5. ステビアの用途・含まれる食品とは?

コンビニ店内の画像
ステビアはどのような使い方をしたらいいのだろうか?ステビアを使用した主な食品もあわせて紹介する。

ステビアの用途

まずは砂糖のかわりとして使う方法がある。粉末でもOKだが、シロップ状にすると飲み物に入れたときに溶けやすく、また料理にも活用できる。そのほか、ステビアの葉を乾燥させてハーブティーとして楽しむことも可能だ。

ステビアを含む主な食品

ステビアは甘味料として、菓子やジュース、アイスクリームなどに使われている。ほかにも、塩味を和らげるために醤油など調味料に使われることも。また低カロリー・無糖質という特性を生かし、無糖キャンディーに使われることも多い。
なお、美容や健康に効果があるとして話題のフルーツ・サジーを原料とした株式会社フィネスの「豊潤サジー」にも、ステビアが含まれている。これにより、ほのかな甘味と深いコクが生まれ飲みやすく仕上がっている。
ステビアでサジーが美味しくなる?

6. ステビアの特性を正しく理解することが大切

木のスプーンとステビアの画像
ステビアは天然の甘味料としてさまざまな食品に使われている。安全性を疑問視する声もあるが、国の認可を受けた食品添加物なので過度な心配は必要ない。ステビアとはどのようなものなのか、その特性を理解することが危険性や安全性を知るうえでも大切だ。

結論

ステビアは南米で古くから親しまれている植物。砂糖よりも甘さがあるため少量で済む。しかも低カロリー・無糖質なので、ダイエット中の方や糖質制限中の方も過度に不安がらずに取り入れられる甘味料だ。ただし過剰摂取は健康に悪影響をもたらすおそれがある。ステビアに限ったことではないが、摂取過多にはくれぐれも気をつけよう。
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  • 公開日:

    2022年4月 7日

  • 更新日:

    2024年2月24日

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