目次
- 1. 磁気カードとは
- 2. カードの磁気不良とは?何が原因で起こるのか?
- 3. 磁気不良のカードを復活させる裏ワザはある?
- 4. 磁気不良を起こしたカードが復活しないときの対処方法
- 5. 磁気不良を起こしたカードの誤った対処方法
- 6. カードの磁気不良を未然に防ぐことはできるのか?
1. 磁気カードとは

一般的なクレジットカードやキャッシュカードなどは「磁気カード」であるが、そもそも磁気カードとは何か、仕組みや種類など基本的なところをおさらいしていこう。
磁気カードの仕組み
磁気カードとは、裏面に黒い帯のような「磁気ストライプ」と呼ばれるものが付いたカードである。磁気ストライプには磁性体(鉄などでできた小さな粉末)が塗られており、磁力によって情報を読み取る仕組みになっている。
磁気カードの種類
クレジットカードのほか銀行のキャッシュカードやデビットカード、社員証や会員カード、ポイントカードなどがある。磁気カードかどうかは裏面の磁気ストライプの有無で判断できる。
2. カードの磁気不良とは?何が原因で起こるのか?

とくに利用停止されたわけでもないのに、いきなり磁気カードが使えなくなることがある。多くの場合「磁気不良」が原因とされているが、ではその磁気不良とは何なのだろうか?
磁気ストライプに不具合が生じて読み取れなくなった状態
カードの破損ではなく磁気ストライプに不具合が生じ、読み取れなくなる現象を磁気不良という。クレジットカードなどの磁気カードが使えなくなると決済できない、お金を引き出せないといったトラブルにつながるため、速やかに復活させることが大切だ。
磁気不良が起こる原因
たとえば「強い磁力の干渉」が挙げられる。磁気カードは磁力で情報を読み取るため、近くに別の強い磁力を発する物体があると磁気不良を起こすことがある。注意するべきものとしてはスマートフォンやテレビ、パソコンやラジオ、電子レンジなどがある。
磁気カード同士を重ねて保管するのもできれば控えたほうがよいだろう。そのほか、磁気ストライプの摩耗や損傷も磁気不良の原因となる。
ICチップ搭載の磁気カードであれば使用できる
現在主流なのが、磁気ストライプとは別にICチップを搭載したクレジットカードやキャッシュカードである。仮に磁気ストライプが磁気不良を起こして情報を読み取れなくても、ICチップが生きていれば決済したりお金を引き出したりできる。
しかしその場合、ICチップを読み取る機械が必須だ。これがない店舗の場合などは、やはり使用できなくなってしまうと思っておこう。
3. 磁気不良のカードを復活させる裏ワザはある?

キャッシュカードであれば、通帳と印鑑でなんとかお金を引き出すことができるが、クレジットカードで決済できないとなると事態は深刻だ。現金を持ち合わせていなければ面倒なことになる。では磁気不良を起こしたカードを復活させる裏ワザ的な方法は存在するのだろうか?
ICチップ搭載のキャッシュカードなら自動修復させられる
三菱UFJ銀行や三井住友銀行などのホームページで紹介されている「自動修復」を試してみる手もあるので覚えておこう。ただしICチップを搭載したキャッシュカード(ICキャッシュカード、クレジット機能付きICキャッシュカード等)に限る点だけはご留意いただきたい。
やり方は簡単で、磁気不良を起こしたそれらのカードを使ってATMで「残高照会」または「引き出し」をするだけだ。
磁気ストライプを消しゴムでこする
「画期的な裏ワザ」というほどではないが、磁気ストライプの部分をプラスチック消しゴムで優しくこするといった方法が有名だ。汚れや指紋などが取り除かれ使用できるようになるという仕組みである。ただし磁気ストライプの表面が汚れていたことが原因の場合に限る。
磁気ストライプを柔らかい布で拭く
もうひとつ、プラスチック消しゴムではなく柔らかい布で汚れを拭き取るといった方法もある。やはり裏ワザとは言い難いが、明らかな破損や磁気ストライプ部分の削れ(傷)などでない限り、まずは試してみてもよいだろう。
4. 磁気不良を起こしたカードが復活しないときの対処方法

消しゴムや布を使う方法は、あくまで軽度な汚れが原因だった場合のみに有効である。では、それらを試しても復活しなかった場合、あるいは磁気ストライプが削れたりカードが割れたりしたことが原因で磁気不良を起こした場合、復活させる方法はあるのだろうか?
残念ながら再発行が必要
先述した自動修復可能なケースを除き、基本的に磁気不良を起こしたカードは復活させられない。素直に再発行するのがベストだ。再発行した場合カード番号が変わったり手数料がかかったりすることもあるため、まずはカード会社に連絡しよう。有効期限が近ければ更新を待つ手もある。
【磁気ストライプに寿命はある?】
クレジットカードやデビットカードをお持ちの方は「有効期限」があることをご存じだろう。この有効期限は磁気ストライプの寿命に基づくものといわれている。実際のところは不確かだが、一般的に3〜5年であることから、カードの劣化を防ぐ目的で設けていると考えても不自然ではない。
ただし新規の場合は有効期限が1年ということもあるので、カードの劣化以外にも、利用状況や信用情報に基づく再審査といった意味合いが含まれているかもしれない。
ICチップリーダーがある店舗で使用する
ICチップが生きているという前提だが、磁気ストライプではなくICチップを読み取ることができる機械があれば使用可能だ。そういうお店を選んで利用するという方法もある。
リーダーに通さない通販などであれば問題なく利用できる
磁気不良を起こしたクレジットカードは、仮に復活させられなくても使用はできる。リーダーに通さない、すなわち店頭で使用しないことだ。インターネット決済などには影響がないため、店頭利用をしない方は復活させない道を選んでもよい。
5. 磁気不良を起こしたカードの誤った対処方法

一方、磁気不良を起こしたカードを自力で復活させようとして誤った方法を選択してしまう方もいる。たとえば次のような裏ワザ的なやり方は控えたほうがよいので覚えておこう。
磁気ストライプにセロハンテープを貼るのはNG
絶対にNGというわけではないが推奨はしない。理由は、セロハンテープを貼った状態で機械に通したとき、今度は「詰まり」という新たなトラブルを招くおそれがあるためだ。最悪の場合ATMやリーダーが故障することもある。多くの方に迷惑をかける結果となるため控えよう。
6. カードの磁気不良を未然に防ぐことはできるのか?

「クレジットカードが磁気不良を起こし再発行したことがある」という方は、その煩わしさを痛感しているだろう。二度と面倒な思いをしないためにも、磁気不良を防ぐ方法を知っておくことが大切だ。ただしこれらを試したとて、磁気ストライプの寿命がきてしまうことだけは防げない。
磁力を発するものに近づけないように保管・持ち運びする
お伝えしたように磁気不良の主な原因は磁力の干渉である。テレビやパソコン、磁石やスピーカー、カードキーなど磁力を発するものに近づけない、近くで保管しない、一緒に(くっつけるなどして)持ち運ばないといった対策が有効だ。
【スマートフォンやスマートフォンケースも注意】
スマートフォンも磁力を発する。持ち運ぶ際は一緒にしないように注意しよう。またケースに磁石が使われていることもあるため、お使いのスマートフォンケースもよくチェックしておこう。
磁気ストライプの摩耗や破損、傷に注意する
磁気ストライプに傷がつくと磁気不良を起こす。傷ついたカードは復活できないため、摩耗などのダメージにも注意が必要だ。
防磁シートやシールドケースに入れておく
磁力の干渉を防ぐ役割がある「防磁シート」や「シールドケース」といったアイテムも販売されている。これらにクレジットカードやキャッシュカードなどの磁気カードを入れて保管する、持ち歩くといった方法もおすすめだ。
結論
磁気不良を起こしたカードを自力で復活させることは難しい。普段から磁気不良を招かないような保管方法、持ち運び方をすることが何より大切だ。ただし磁気ストライプが磁気不良を起こしても、ICチップを読み取れれば問題なく使える。またICチップ搭載のキャッシュカードなら簡単に自動修復できることもある。カードが使えない場面に遭遇したら本稿を思い出していただければ幸いだ。
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