目次
- 1. フライパンの「寿命」は何年?
- 2. フライパンの素材別のメリット・デメリット
- 3. フライパンの寿命が近づくとどうなる?買い替えの目安とは
- 4. テフロン(フッ素樹脂)加工のフライパンの寿命を少しでも延ばす使い方のコツ
- 5. セラミック加工のフライパンの寿命を少しでも延ばす使い方のコツ
- 6. コーティング加工フライパンのおすすめ3選
- テフロン(フッ素樹脂)加工:1〜2年
- セラミック加工:1〜2年
- ダイヤモンド加工:2〜3年
- マーブル(大理石/ストーン)加工:1〜2年 など
- 鉄:数十年(半永久)
- 銅:数十年(半永久)
- ステンレス:10年程度
- アルミ:10年程度
- チタン:10年程度 など
- 熱伝導率が高い
- リーズナブルな商品が多い
- 軽くて腕が疲れにくい など
- IH未対応のものが多い
- 未コーティングのものはくっつきやすい など
- 耐久性に優れている
- 熱伝導性に優れている
- 使い込むほど馴染んでくる
- 鉄分を自然に補給できる など
- 重たく扱いづらい
- シーズニングをはじめ適切なお手入れが必要
- 洗い方や保管方法にも注意が必要 など
- 錆びにくい
- 耐久性に優れている
- 高級感がある
- 高温調理および余熱調理が可能 など
- 食材が焦げ付きやすい
- それなりに重さがある
- 熱伝導率はそれほど高くない
- 値段が高い商品が多い など
1. フライパンの「寿命」は何年?

フライパンはよほど強い衝撃を与えたり、硬いものをぶつけるなどして深い傷を作ったり、持ち手が壊れたりといったことがなければ、基本的には長く使い続けることができる。ただしコーティングされている場合はとくに寿命が短くなる傾向がある。
コーティング済みのフライパンの寿命は1〜3年が目安
あくまで目安だが、一般的にテフロン(フッ素樹脂)やセラミック、ダイヤモンドといった加工が施されているフライパンの寿命は「1〜3年程度」、間をとって「2年程度」ともいわれている。
焼いたり炒めたりすることはできても、食材がくっついてしまうなど本来そのフライパンが持つ機能性が低下してしまうことから、実質的な寿命を迎えてしまうことが多い。剥がれたコーティングが食材に混入するといったリスクもあるため、速やかに買い替えを検討したほうがよいだろう。
コーティングされていないフライパンは寿命が長い
適切にお手入れおよび保管していた場合の目安であるが、このようにコーティングされていないフライパンは長持ちする傾向にある。鉄製や銅製のフライパンは「一生モノ」ともなりうるなど、とくに長く使える素材だ。
2. フライパンの素材別のメリット・デメリット

フライパンにはいろいろな素材がある。せっかくなので、素材ごとのメリットやデメリットも簡単に解説しておこう。
アルミ
【メリット】
【デメリット】
鉄
【メリット】
【デメリット】
ステンレス
【メリット】
【デメリット】
3. フライパンの寿命が近づくとどうなる?買い替えの目安とは

話を寿命に戻そう。フライパンの寿命が近づくと、どういった症状が現れるようになるのだろうか?買い替えの判断基準という意味でも覚えておこう。
焦げ付くようになる
油の量も火加減も適切なのに購入時と比べて明らかに焦げ付くことが増えた、という場合はコーティングが剥がれ始めている、すなわち寿命が近づいているサインと捉えてよいだろう。
明らかにコーティングが剥がれ始めた
目に見えてコーティングが剥がれているような跡が見られるようになったときも、やはり寿命が近づいているサインと思っておこう。
サビが見られる
鉄のヘラを当てて傷を作ってしまった場合など、水や汚れが入り込んでサビが発生することがある。もとに戻すことは難しいため寿命と捉えて買い替えたほうがよいだろう。
寿命が長い鉄フライパンやスキレットのようなものでも、お手入れや保管の仕方が適切でないとサビてしまうことがある。軽度であれば落とせることもあるが、悪化すると手遅れになり寿命を迎えてしまうことがある。
持ち手がグラつく
フライパンの持ち手がグラつき始めた場合も注意が必要だ。熱い料理をお皿に移す際などに完全に壊れてこぼしてしまえば、火傷といったリスクもある。大切なフライパンであれば修理する手もあるが、そうでなければ寿命と考えて買い替えを検討しよう。
4. テフロン(フッ素樹脂)加工のフライパンの寿命を少しでも延ばす使い方のコツ

テフロン加工のフライパンとは、フッ素樹脂でコーティングされたものを指す。撥水性や防汚性に優れている一方、熱に弱く剥がれやすいのが欠点だ。コーティングを少しでも長持ちさせる使い方や注意点を解説する。
空焚きをしない
空焚きはコーティングの劣化を早める要因となる。油をひく際も、熱する前に注ぎ入れるといった方法が推奨されているものも多い。熱に弱いという点はくれぐれも忘れないようにしよう。
強火(高温)で使用しない
同じく強火もコーティングの劣化を早めることになる。弱火から中火を基本にすると覚えておこう。
急激な温度変化を避ける
金属は温度変化によって伸縮するが、テフロン被膜との伸縮率が異なる。急激な温度変化にさらされると接着面が剥離するおそれがあるため注意が必要だ。コーティングが剥がれるきっかけとなるため、調理直後の熱いフライパンをいきなり冷水に浸けるといったことは控えたほうがよいだろう。
金属のヘラや硬いたわしなどは使わない
硬いものが当たるとコーティングが剥がれたり、傷ついて水や汚れが入り込んでサビたりするおそれがある。ヘラを使う際は木製やシリコン製など、フライパンの表面を傷つけない素材のものを選ぼう。同じく洗う際は、金属たわしなど硬いものではなく食器を洗う柔らかめのスポンジを使うようにしよう。
強い摩擦を与えない
たとえ木製のヘラや柔らかいスポンジであったとしても、力強くゴシゴシしごいたりこすったりする使い方はNGだ。徐々にテフロン被膜の表面が傷つき、やがてコーティングが剥がれてしまうおそれがあるためだ。
料理を入れっぱなしにしない
テフロン被膜の表面には、素地まで貫通している無数の小さな穴がある。調理後の料理をいつまでもフライパンに入れたまま放置すると、油や調味料などがしみ込み劣化する原因となる。調理後は料理を速やかにお皿に移すと同時に、なるべく早く洗うことも心がけよう。
洗う際は台所用中性洗剤を使う
研磨剤入のクレンザーなどを使うとコーティングが剥がれるおそれがある。焦げ付きの掃除に便利な重曹にも研磨作用があるため使用を控えたほうがよいだろう。コーティングが正常であれば、ぬるま湯や台所用中性洗剤だけでも十分キレイになるはずだ。
5. セラミック加工のフライパンの寿命を少しでも延ばす使い方のコツ

セラミックは丈夫で耐熱性にも優れている素材だ。セラミック加工のフライパンにもその特長が生かされており、炒め物が美味しくできるといったことで人気がある。そんなセラミック被膜を少しでも長持ちさせるポイントをお伝えしよう。
急激な温度変化を避ける
セラミック被膜は耐熱性こそ高いが、急激な温度変化には弱い。フライパンを中火でゆっくり熱してから調理し始めるとよいだろう。
油は適量を使用する
もうひとつ大切なのが油の量だ。少量で調理できるのだが「ノンオイル」では焦げ付くおそれがある。焦げを落とそうとしてゴシゴシ洗うと、セラミック被膜が傷ついたり剥がれたりする要因となるため気をつけよう。少量かつ適量の油を使うことが大切だ。
6. コーティング加工フライパンのおすすめ3選

最後にコーティング加工が施されているおすすめのフライパンを紹介しよう。
アイリスオーヤマ「ダイヤモンドコートパン KITCHEN CHEF」
フッ素樹脂にダイヤモンド粉末を合わせた「ダイヤモンドコート」が売りのフライパンだ。摩耗に強く剥がれにくいので、なめらかな表面が保てる。
商品情報
商品名:アイリスオーヤマ IH 対応 フライパン 28cm ダイヤモンドコートパン
和平フレイズ「深型フライパン 黒 ネオ・マーブルコート」
フッ素樹脂と硬い大理石の粉を混ぜ合わせたのがマーブルコートである。一般的なテフロン加工のフライパンよりも寿命が長い。
商品情報
商品名:和平フレイズ 深型フライパン 黒 ディープパン24cm ネオ・マーブルコート
T-fal「「ハードチタニウム・プラス フライパン」IH非対応
チタンコーティングのフライパンは「剥がれず」「サビず」「くっつかず」の3拍子がそろっている。多少傷があっても、酸化被膜ができて腐食が進みにくいのも特徴だ。
商品情報
商品名:ティファール フライパン 20cm ガス火専用 「ハードチタニウム・プラス フライパン」 チタン 5層コーティング
結論
コーティングされたフライパンの寿命は、被膜をどれだけ長持ちさせられるかで変わってくる。本稿が買い替えの判断や長く使うための参考になれば幸いだ。なおフッ素樹脂の再加工を請け負ってくれるサービスもある。価格はさまざまだが、28cmで2,000円弱など意外と手頃だ。長く愛用してきたフライパンなどは再加工を検討するのもアリだろう。
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