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手洗い洗濯をしているところの画像

手洗いマークの衣類は洗濯機で洗える?脱水や干し方の注意点も解説【手洗い洗濯の全・基礎知識】

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2024年1月27日

「手洗い」の洗濯表示がある衣類を洗濯機で洗っても問題ないのだろうか?洗濯機の「手洗いコース」は標準コースとどう違うのだろうか?そんな疑問をお持ちの方もいるだろう。本稿ではそうした疑問にお答えするとともに、手洗いと洗濯機それぞれの洗い方や注意点なども詳しく解説する。覚えておきたい洗濯表示も紹介するので、ぜひ洗濯スキルの向上につなげてほしい。

  

1. 手洗い洗濯の重要性・洗濯機の手洗いコースの利便性

手洗い用の洗濯桶に水と洗濯物が入っている画像
「手洗い」には、実際にヒトの手で洗う方法と、洗濯機の手洗いコースで洗う方法がある。最初にそれぞれの役割や意味をおさらいしていこう。

手洗い洗濯の重要性

手洗い洗濯は、デリケートな衣類や繊細な素材を扱う際に重要な役割を果たす。とくに、洗濯機の強い水流や摩擦でダメージを受けやすいレースやシルク、ウールなどに適した洗い方だ。機械では再現できない指先の微妙な感覚や、力加減の調節なども可能な点が大きなメリットである。

手洗いコースの利便性

洗濯機の手洗いコースは、ヒトの手洗いに近い優しさで衣類を洗うことができるコース。水流が弱めなので、衣類へのダメージも最小限に抑えられる。手洗いの必要がある衣類でも、洗濯機の手洗いコースを使うことで時間と労力を節約しながら洗えるメリットがある。

2. 手洗いに適した衣類・素材の見極め方

洗濯表示一覧画像
手洗いが推奨される衣類を見極めるには、洗濯表示を確認することが重要になる。衣類のタグに記載されている洗濯表示は、その衣類をどのように洗濯すべきかを示しているためだ。

洗濯表示の見方

  • 手洗いマーク:桶に手が描かれたマークは手洗いが推奨されていることを示す
  • 温度表示:桶の中に数字が記載されている場合、その数字は洗濯時の最大水温を示す。たとえば「30」と書かれているなら、30℃以下の水温で洗濯することが推奨される
衣類の洗濯表示を正しく理解することで、衣類を長持ちさせることができる。とくにデリケートな素材や高価な衣類の場合、適切な洗濯方法を選ぶことが、美しさと品質を保つ鍵となる。 なお洗濯表示については、消費者庁『洗濯表示(平成28年12月1日以降)』または、ポイントだけをチェックしたければ政府広報オンライン『衣替えの季節です。あなたは正しく洗濯していますか?』に目を通しておくとよいだろう。

素材で見分けるには

  • デリケートな素材:レース、シルク、サテンなどの繊細な素材は、洗濯機の強い水流や摩擦で簡単にダメージを受ける
  • 特殊加工が施された衣類:ビーズや刺繍、プリントなど装飾が施された衣類も、手洗いによる丁寧なケアが必要
  • ウールやニット:ウールやカシミアなどのニット素材は、洗濯機で洗うと縮んだり型崩れしたりするおそれがある

3. 手洗い洗濯の基本手順

手洗い洗濯をしている画像
手洗い洗濯では、衣類を優しく丁寧に扱うことが重要になる。基本的な手洗いの手順を以下に説明する。

手洗い洗濯前の準備

  • 手洗いする衣類を選ぶ:手洗いが必要な衣類を、上述した洗濯表示などの情報に基づいて選ぶ
  • 洗剤を選ぶ:衣類の素材に合う洗剤を選ぶ。デリケートな素材には『おしゃれ着用』などと書かれた中性洗剤がおすすめ
  • 水を用意する:洗濯表示に記載されている場合は、その温度に合わせた水を用意する

手洗い洗濯の手順

  • 洗剤を溶かす:洗面器やバケツに適量の水を入れ、洗剤を溶かす
  • 衣類を浸す:衣類を水に完全に浸し、軽く押し洗いをして汚れを落とす
  • 汚れの部分洗い:汚れがひどい部分は追加で丁寧に洗う
  • すすぎ:洗剤が残らないよう、清潔な水を入れ替えながら何度かすすぐ

手洗い洗濯した衣類の脱水・干し方

  • ごく軽く絞る:衣類を優しく絞って余分な水分を取り除く。強く絞りすぎると衣類が傷むおそれがあるので注意
  • 形を整えて干す:衣類の形を整え、風通しのよい場所で陰干しをする。直射日光は避ける

4. 洗濯機を使った手洗い洗濯のテクニック

洗濯機の画像
冒頭でもお伝えしたように、洗濯機の手洗いコースを使う方法もある。人力による手洗いと同じように、デリケートな衣類を優しく洗いたいとき、なおかつ家事の負担を軽減したいときなどに使ってみよう。

洗濯機の手洗いコースで洗濯する方法

  • 衣類を選び洗濯ネットに入れる:手洗いが必要な衣類を、上述した洗濯表示などの情報に基づいて選ぶ(※)
  • コースを選択する:洗濯機の手洗いコースを選択する
  • 洗剤を用意する:『おしゃれ着用中性洗剤』など、デリケートな衣類に適した洗剤を使用し、適量を投入する
  • 洗濯をする:スタートボタンを押して1サイクル回す

適さない衣類(素材)もある

洗濯機の手洗いコースは、レースやシルクなどの非常に繊細な素材には適していない場合がある。衣類の洗濯表示を確認し、適切な洗濯方法を選ぶことが大切だ。

洗濯機の手洗いコースで洗った衣類の脱水・干し方

  • 脱水はごく短時間で:デリケートな衣類は脱水時間を短く設定するか、手絞りで軽く水分を取り除く程度に留めることが望ましい
  • 形を整えて干す:衣類の形を整え、風通しのよい場所で陰干しをする。直射日光は避けるのが望ましい

5. さまざまな手洗い方法の種類・やり方

手洗いでつけ置き洗いをしているワイシャツの画像
先ほどは「押し洗い」のやり方を紹介したが、手洗いにはそのほかにもさまざまな方法がある。衣類の種類や汚れの程度によって使い分けることも重要だ。

押し洗い

  • 衣類を水に完全に浸し、優しく押すようにして洗う
  • デリケートな素材や型崩れしやすい衣類に適している
  • 強く擦ったりねじったりしないよう注意が必要

ふり洗い

  • 衣類を水に浸し、軽く振るようにして洗う
  • シワになりやすい素材や軽い汚れに適している
  • 衣類に負担をかけずに汚れを落とせる
  • 頑固な汚れは落としづらい

つけ置き洗い

  • 衣類を洗剤水に一定時間浸けておき、汚れを浮かせてから洗う
  • 頑固な汚れや広範囲にわたった汚れに対して効果的
  • つけ置きする時間は素材や汚れで異なるが、一般的には30分程度が目安
  • 長時間つけ置きしすぎると、汚れが再付着するおそれがある

部分洗い

  • 汚れが局所的にある場合、その部分だけを集中的に洗う
  • 固形洗剤を使用し、汚れた部分を優しく擦る
  • 全体を洗う必要がない場合に便利だが、いくら局所でも数が多いと大変
このように、同じ手洗いでもさまざまな方法がある。汚れの程度や素材の特徴などに応じて、最適な洗い方を選んでほしい。
手洗い洗濯の種類・やり方はこちらでも解説!

6. 手洗いした衣類の脱水と干し方のコツ

手洗い洗濯した衣類を平干ししている画像
手洗いするほどデリケートな衣類は、洗い方だけでなく脱水と干し方も重要になる。衣類を少しでも長持ちさせるためにも、以下のコツを覚えておこう。

手洗いした衣類を脱水する際のコツ

  • 手でとにかく優しく絞る
  • タオルドライをする
  • ごく短時間だけ洗濯機の脱水にかける
手洗いしたあとの衣類は、優しく水分を絞り出す。強く絞ると衣類が傷んだり縮んだり、シワになったりするおそれがあるため、細心の注意が必要だ。デリケートな素材の場合、衣類をタオルに包んで軽く押すことで、余分な水分を取り除くことができる。これをタオルドライという。また洗濯機を使用する場合は、脱水時間を短く(30秒程度に)設定し、衣類に負担をかけないようにしよう。
手洗い衣類を洗濯機で脱水するコツ!

手洗いした衣類の干し方のコツ

  • 必ず形を整えてから干す
  • 直射日光は避ける
  • 風通しのよい場所で陰干し
  • 衣類によっては平干しをする
手洗いした衣類は、必ず形を整えてから干す。洗濯機で脱水する場合と比べて水分が多く含まれており、干している間に自重で伸びたりシワになったりするおそれがあるためだ。型崩れを防ぐためにも実践しよう。また直射日光を避け、風通しのよい場所で陰干しすることが理想的である。直射日光は色褪せや素材の劣化を招く要因となるためだ。
そのほか、ニットやセーターなどの重い衣類は平干しすることで型崩れを防げる。ハンガーにかけると、重みで伸びることがあるため注意が必要だ。

7. 手洗いする衣類への柔軟剤の使い方

手洗い洗濯をする衣類と柔軟剤のイメージ画像
洗濯後の衣類の仕上げに柔軟剤を使用することは、衣類を快適に保つだけでなく、長持ちさせるためにも大切である。手洗いする際はとくに、タイミングに迷うこともあるだろう。以下に、柔軟剤の効果的な使用方法をまとめたので参考にしてほしい。

柔軟剤の選び方

衣類の素材に合わせて適切な柔軟剤を選ぶ。デリケートな素材や赤ちゃんの衣類には、肌に優しい無添加の柔軟剤がおすすめだ。香り付きを選ぶ場合は、香りが強すぎないものを選ぶことをおすすめする。

柔軟剤の使用タイミング

手洗いの場合は、最後のすすぎ水に柔軟剤を加え、衣類を軽く浸す。これにより柔軟剤を均等に行き渡らせる。洗濯機を使用する場合は、最終すすぎの際に柔軟剤を入れます。とはいえ多くの洗濯機には、柔軟剤を入れる専用の場所があり、自動で投入されるので問題ないだろう。

柔軟剤の適量

柔軟剤は適量を厳守したい。多すぎると衣類がべたつく原因になり、少なすぎると効果が十分に得られないためだ。使用量はパッケージの記載に従い、衣類の量や水の量に合わせて調整しよう。

柔軟剤の効果

  • 衣類が柔らかくなり、着心地がよくなる
  • 静電気の発生を抑える
  • 衣類の乾燥時間が短くなる
  • 香り付きは心地よい香りを与えてくれる
柔軟剤を正しく使用することで衣類が快適に保たれ、かつ長持ちさせられる。とくにデリケートな素材や頻繁に着用する衣類は柔軟剤の使用がおすすめだ。

8. 節水とエコフレンドリーな洗濯のヒント

節水をイメージした水滴の画像
環境に優しい洗濯方法を取り入れることは、節水に貢献し、エネルギー消費を減らすことにもつながる。

水の使用量を減らす

手洗いの場合は、必要最小限の水を使用し洗剤の量も適量に抑える。洗濯機を使用する場合は、できるだけ満杯にしてから洗濯をする(ただし7分目程度が適量とされている点にもご留意)。こうした工夫で、水とエネルギーの使用を最適化できる。

洗濯水の再利用

洗濯機の排水を回収し、庭の植物の水やりや掃除用水として再利用することも可能だ。また手洗いの水も清掃などに再利用することができる。

エコフレンドリーな洗剤の使用

環境に優しい洗剤を選ぶことで、水質汚染を減らすことができる。生分解性の高い洗剤や、化学物質を含まない天然成分の洗剤がおすすめだ。また洗剤の使用量を適切にすることも重要。洗剤の過剰使用は水質汚染の原因にもなりかねないため意識したいところである。

乾燥方法の工夫

天気がよければ、洗濯物を外に干して自然乾燥させることが推奨される。乾燥機の使用を減らすことで、エネルギー消費を削減できる。なお乾燥機を使用する場合は、フルロードで回すことでエネルギー効率を高められる。

9. 手洗いの衣類を洗濯機で普通に洗ってしまったときの対処方法

回転するドラム式洗濯機の画像
本来手洗いすべき衣類を洗濯機で普通に(手洗いではなく標準コースなどで)洗ってしまった場合、どうすればよいのか?適切な対処方法をまとめたので参考にしていただきたい。

ダメージの有無を確認する

洗濯機から衣類を取り出したら、すぐにダメージの有無を確認しよう。縮みや色落ち(濡れているとわかりにくい)、形崩れなどがないか入念に見ておくことが大切だ。

衣類が縮んだときの対処方法

縮んでしまったときは、水に浸して軽く引っ張りながら元の形に戻そう。ただし無理に引っ張るとダメージが広がるため、あくまで優しくおこなうことだ。水から取り出したら、タオルに包んで余分な水分を取り、形を整えて平干しする。

色落ちした衣類の対処方法

色落ちしたときは、ほかの衣類とは分けて(単体で)再度手洗いをする。色が戻る訳ではないが、ほかからの色移りを防ぐことができる。

形崩れした衣類の対処方法

形崩れしたときは、湿った状態のまま形を整え、平干しすることで元の形に近づける。重さがある衣類の場合、自重でさらに崩れるおそれがあるため、平干しが必須である。

繰り返さないための予防策

衣類を洗濯する前に、必ず洗濯表示を確認するクセをつける。やがて覚えてくるはずなので、そうしたら手洗いが必要な衣類と、洗濯機で普通に洗う衣類を仕分けしておく。ランドリーバッグをうまく活用しよう。また洗濯機を使用する際は、設定と洗濯物の種類を再度見直すことで失敗を防ぐことができる。

結論

手洗いは、デリケートな衣類を優しく丁寧に扱うために最良の方法だ。正しい手順を実践することで衣類の寿命が延び、美しさも長く保てる。また洗濯機の手洗いコースは、忙しい日常生活において効率的に衣類のケアをするためにも有効な手段である。大切な衣類を長持ちさせるには、洗濯表示を確認し、それぞれの衣類に適した洗濯方法を選ぶことが不可欠だ。
この記事もCheck!冬物の手洗い洗濯をマスターしよう
インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 公開日:

    2020年11月13日

  • 更新日:

    2024年1月27日

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