目次
- 1. 鍋の具材を入れる順番とタイミング
- 2. 火加減はどのように調整すればよい?
- 3. 鍋のどこに具材を配置するかも重要
- 4. 頼られる鍋奉行を目指す!下ごしらえのコツ
- 5. 鍋の具材を入れる順番についてよくある質問
- だしが出るもの
- 味を染み込ませたいもの
- 硬くて火が通りづらいもの
- 煮詰めると硬くなるもの
- 火が通りやすいもの
あわせて読みたい
1. 鍋の具材を入れる順番とタイミング

鍋の具材を入れる順番は「だしが出るもの」→「味を染み込ませたいもの」→「硬くて火が通りづらいもの」→「煮詰めると硬くなるもの」→「火が通りやすいもの」が基本である。具体的に、どのような具材をどのタイミングで投入するのかを見ていこう。
1.だしが出る具材|魚や鶏肉など
最初に入れるのは、だしが出やすい魚や鶏肉。ただしガッツリ入れ過ぎると、だしが温まりにくいだけでなくメインの具材が入らなくなるため気をつけよう。タイミングとしては、火にかける直前がよい。
2.味を染み込ませたい具材|しらたきなど
だしが出る具材と同時に、しらたきなどの味を染み込ませたい具材も投入しておこう。火にかける直前、火にかけた直後などでOKだ。なお下ゆでや水戻しをしていない、硬いままの春雨はさっと水で洗ってはじめから鍋に入れておいてよい。
しらたきは、鍋肌に触れると溶けてくっついてしまうので、ほかの具材にのせておこう。
3.火が通りにくい具材|根菜・シイタケ・豆腐など
汁が温まってきたタイミングで、火が通りづらい白菜の芯や大根などの根菜類および、シイタケや木綿豆腐などを入れる。ただし絹ごし豆腐であれば温めるだけなので、もう少しあとでもよい。
4.煮詰めると硬くなる具材|牛肉・豚肉・貝・エビなど
汁が沸騰し始めたタイミングで、加熱すると硬くなりやすい牛肉や豚肉、貝類やエビなどを投入していく。ほかにもしめじ、牡蠣、つみれといった具材がこれに当てはまる。中火にしてアクを念入りにとるのも忘れないようにしよう。煮立たないように火力調節しつつ、がポイントだ。
5.火が通りやすい具材|もやし・葉物野菜・ねぎなど
最後に、さっと火を通すだけで食べごろになるもやし・白菜の葉・長ネギ・春菊・水菜などの野菜、絹ごし豆腐、わかめなどを入れよう。かくして、この順番で鍋に具材を入れて煮込めば、さまざまな具材が同時に食べ頃を迎えられて何を食べてもおいしくなる。
2. 火加減はどのように調整すればよい?

鍋の仕上がりに大きな影響を与えるのが、具材を入れる順番だけでなく火加減だ。なんとなく、肌感覚で調整していた方はぜひ、ポイントを押さえておこう。
煮立つまでは強火でOK!煮立ったら弱めの中火〜弱火
汁をひと煮立ちさせるまでは強火でよい。ただしホーロー鍋をお使いのご家庭は、強火ではなく中火にしよう。沸騰したら、小さな気泡が沸々と出る状態(目安として弱めの中火〜弱火)に調整し、そのままキープ。
噴きこぼれを避けるため全体的に弱火で、という方もいるかもしれないが、それだと長時間煮込むことになるため煮崩れや煮詰まりを招くおそれがある。そのため強火・中火・弱火のコントロールは鍋の様子を見ながら適宜おこなうことが大切だ。
3. 鍋のどこに具材を配置するかも重要

もうひとつ重要なポイントが、それぞれの具材を鍋のどの位置に配置するか。小さな鍋かもしれないが、ポジショニングは非常に重要なのであわせて覚えておこう。
煮崩れしやすい具材は中心から遠い位置へ
鍋は中心ほど温まりやすい。そのため煮崩れを防ぎたい魚、芋、木綿豆腐などは中心から遠い位置に入れるようにしよう。
絹ごし豆腐やしらたきはほかの具材の上に
絹ごし豆腐はとくに崩れやすい。しかも中心に近い場所に置くと火が通りすぎてしまい、食感も低下する。ほかの具材の上にのせ、軽く火が通ったタイミングで速やかに取り出すのが正解だ。またしらたきは、鍋肌に触れると溶けてくっついてしまうため、やはりほかの具材の上にのせるなどしよう。
4. 頼られる鍋奉行を目指す!下ごしらえのコツ

鍋は下ごしらえも重要だ。材料はただ切るだけでなく、ひと手間かけるとより美味しく仕上がる。時間に余裕があるときは下ごしらえから手をかけよう。
魚介の下ごしらえのコツ
魚介は汚れを取り除き、塩や酒などで臭みを抜く。貝殻つきのあさりなどは汚れていることも多いため、殻同士をこすりあわせるように洗う。牡蠣は片栗粉をまぶし、つぶさないように軽くすすぐ。魚は塩をふって15分ほどおき、水分を拭き取れば臭みが抜ける。
肉の下ごしらえのコツ
鶏の手羽元や手羽先は血合いや汚れを水で洗い、たっぷりのお湯でゆでてアクや脂を取り除いたらザルに上げて表面を洗い流す。鶏のもも肉は熱湯をかける(熱湯にくぐらせる)霜降りをすると、臭みとアクを取り除ける。
煮えにくい具材、アクの出る具材は下ゆでを
根菜は、下ゆですると柔らかくなり、だしをよく吸うようになる。また野菜の水分で鍋の味が薄まるのを防ぐ効果も。春雨も、下ゆですることでだしの吸いすぎや煮崩れを防げる。
しらたきはこんにゃくの臭みを取り除くために下ゆでする。ほうれん草はアクが強いため、下ゆでして水に取りアクを抜いておこう。
野菜の下ごしらえはこちらをチェック!
5. 鍋の具材を入れる順番についてよくある質問

最後に、本編のおさらいおよび、本編では触れてこなかった疑問についてお答えしていこう。
Q:鍋に具材を入れる順番は?
この順番で入れていけば、おいしく仕上がる。
Q:鶏肉はどのタイミングで入れる?
だしが出るので、鶏肉は最初に入れよう。
Q:豚肉はどのタイミングで入れる?
豚肉は硬くなりやすいので、汁が沸騰してからサッと火を通せばOKだ。
Q:きのこはどのタイミングで入れる?
シイタケは汁が温まってきた(沸騰する前の)タイミングで入れよう。しめじやえのきは火が通りやすいので、豚肉などと同じタイミングでよい。
Q:豆腐はどのタイミングで入れる?
木綿豆腐は汁が温まってきた(沸騰する前の)タイミングで入れる。一方、絹ごし豆腐は豚肉などと同じタイミングでOKだ。いずれも煮崩れを防ぐため、ほかの具材の上にのせるようにするとよいだろう。
Q:鍋の種類が変わると入れる順番も変わる?
何鍋を作るにしても、入れる順番は基本的に変わらない。具材の種類が変わっても、だしが出るものから入れていくという流れは同じだ。
Q:具材を追加するときは?
基本的に追加はしないのがおすすめだが、追加する場合も上述した順番・タイミングで入れていくのがよいだろう。
Q:鍋のシメはどうすればよい?
まずは鍋に残っている具材をすくい、汁をきれいな状態にしておこう。雑炊を作るのであれば、ご飯を投入して沸騰したら火を止める。次に溶き卵を回し入れ、ふたをして少し蒸らせば完成だ。一方、麺にするなら煮る時間は麺の太さで調整しよう。
鍋のシメ、おすすめはコレ!
結論
鍋の具材を入れる順番については、基本的な考え方さえ覚えておけば具材が違っても応用できる。下ごしらえのコツとあわせて覚えておくことで、誰からも頼られる鍋奉行になれるはずだ。ぜひ鍋を極め、家族だんらんやみんなの笑顔を引き出そう。
こちらの記事もおすすめ!