1. ヨーロッパでは春~初夏の風物詩

陽光をたっぷり浴びてすくすく伸びるグリーンアスパラガスと違い、土をかぶせ、遮光して軟白栽培するホワイトアスパラガス。ヨーロッパ各国では春から初夏にかけて出荷され、まるで日本の筍のように人々が待ちわびる季節の風物詩なのだという。現地の市場やマーケットには、日本ではなかなかお目にかかれない、ぷっくり太めなホワイトアスパラガスが山積みにされ、レストランではアスパラ尽くしを堪能できる。サラダをはじめビネグレットソースやオランデーズソースをかけて、ハムを巻いて、スープ仕立てにしてと、食し方も様々に、誰もが思う存分大地からもたらされる季節の使者を味わうのだ。
2. より美味しく美しく茹でるコツとは?

さて、日本でも北海道産のホワイトアスパラガスが5~6月にかけて出回る。時には、輸入ものも入手できるようになってきたので、年に一度とばかりに奮発する方もいるのではないだろうか。ホワイトアスパラガスを実際に手に取ってみると、意外と外皮が固く感じることがあるかもしれない。風味を損なわず、白さを引き立てる茹で方には、いくつかポイントがあるので紹介しておこう。
- 固い部分の皮を、ピーラーで穂先から根に向かってむく。むいたら即座に水につける。
- 鍋に水を張り、皮と塩とレモン汁を入れ、水から茹でる。
- 出てくるアクを丁寧に取り除き、茎の部分を投入。
- 皮を蓋のように茎の上にのせ、5~6分ほど沸騰させる。
- 火を止め、余熱でアスパラガスに火を通す。根の方から2㎝ほどは固く苦い場合もあるのでカットし、熱々茹でたてに好みのソースなどをかけいただく。
粗熱を取り、茹で汁と共にタッパーに入れて冷蔵庫へ入れ、一晩以上置いておくと味が馴染み、一層美味しくなる。この場合は食す前にフライパンなどでソテーすると、また違った美味しさになるのでオススメだ。また、下処理でカットした部分も捨てずに一緒にとっておくとスープなどに使えるし、残りの茹で汁でつくるリゾットも旨み抜群。茹でずに天麩羅にしても絶品だ。
結論
通年出回るグリーンアスパラガスと違って、季節の薫りを芳醇にまとうホワイトアスパラガス。噛むほどにあふれるみずみずしさの中に、ほろ苦さと甘みが混在する味を思い起こせば、もうたまらない。今年も来年も、毎年味わいたい旬の味覚の一つである。
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