目次
1. アスパラガスの基本をおさらい

アスパラガスとは、地中海原産のユリ科アスパラガス属に分類されている植物のこと。食用とされるのは春~夏に出てくる新芽であり、一般的には長さ20cm程度、直径12~16mm程度であることが多い。鮮やかな緑色の見た目独特なポリポリとした食感が特徴であり、炒め物・焼き物・揚げ物・おひたしなどにして食べられる。なお、盛り土することで、真っ白なホワイトアスパラガスが作れる。
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2. アスパラガスの基本的な栄養価

「日本食品標準成分表」には、生・ゆで・水煮缶詰・油いための4種類のアスパラガスの栄養価が収録されている。ここでは基本となる「アスパラガス(若茎/生)」の100gあたりの栄養価を紹介する。
アスパラガス(若茎/生)100gあたりの栄養価
・エネルギー:21kcal
・たんぱく質:2.6g
・脂質:0.2g
・炭水化物:3.9g
・脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.07g
・一価不飽和脂肪酸:0g
・多価不飽和脂肪酸:0.08g
・ビタミン
・βカロテン:370μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:1.5mg
・ビタミンK:43μg
・ビタミンB1:0.14mg
・ビタミンB2:0.15mg
・ナイアシン:1.0mg
・ビタミンB6:0.12mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:190μg
・パントテン酸:0.59mg
・ビオチン:1.8μg
・ビタミンC:15mg
・ミネラル
・ナトリウム:2mg
・カリウム:270mg
・カルシウム:19mg
・マグネシウム:9mg
・リン:60mg
・鉄:0.7mg
・亜鉛:0.5mg
・銅:0.1mg
・マンガン:0.19mg
・ヨウ素:1μg
・セレン:0μg
・クロム:0μg
・モリブデン:2μg
・食物繊維:1.8g
(・水溶性食物繊維:0.4g)
(・不溶性食物繊維:1.4g)
・たんぱく質:2.6g
・脂質:0.2g
・炭水化物:3.9g
・脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.07g
・一価不飽和脂肪酸:0g
・多価不飽和脂肪酸:0.08g
・ビタミン
・βカロテン:370μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:1.5mg
・ビタミンK:43μg
・ビタミンB1:0.14mg
・ビタミンB2:0.15mg
・ナイアシン:1.0mg
・ビタミンB6:0.12mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:190μg
・パントテン酸:0.59mg
・ビオチン:1.8μg
・ビタミンC:15mg
・ミネラル
・ナトリウム:2mg
・カリウム:270mg
・カルシウム:19mg
・マグネシウム:9mg
・リン:60mg
・鉄:0.7mg
・亜鉛:0.5mg
・銅:0.1mg
・マンガン:0.19mg
・ヨウ素:1μg
・セレン:0μg
・クロム:0μg
・モリブデン:2μg
・食物繊維:1.8g
(・水溶性食物繊維:0.4g)
(・不溶性食物繊維:1.4g)
3. アスパラガスの特徴的な栄養素

アスパラガスは、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸を多く含んでいるほか、ビタミン類やミネラル類、食物繊維も含んでいる。また、ポリフェノールの一種である「ルチン」を多く含んでいることでも知られている(※2)。そんなアスパラガスの特徴的な栄養素・栄養成分を詳しく確認しよう。
その1.アスパラギン酸
アスパラガスは、アスパラギン酸を100gあたり440mg含んでいる。アスパラギン酸は非必須アミノ酸の一種であり、体内では窒素代謝やエネルギー代謝などに関与するといわれている(※3)。ちなみに、アスパラギン酸の名前の由来は「アスパラガスから発見されたこと」が関係している。
その2.ビタミン類
アスパラガスはビタミンA(βカロテン)、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB群、ビタミンCなどを幅広く含んでいる。ビタミン類は人体の機能を正常に保つために欠かせないものの、体内ではほとんど合成できないため食品から補う必要がある(※4)。特にアスパラガスからは葉酸を補える。
【葉酸】
アスパラガスは、葉酸を100gあたり190μg含んでいる。葉酸は「造血のビタミン」とも呼ばれており、体内ではビタミンB12と一緒に赤血球を作る役割を担っている。また、DNAやRNAなどの合成にも関与している。成人男性(18~64歳)の1日あたりの推奨量は240μgとなっている(※5)。
その3.食物繊維
アスパラガスは、食物繊維を100gあたり1.8g含んでいる。食物繊維は体内では消化・吸収されないが、蠕動運動を活発にさせるといった健康効果が期待されている。しかし、現代人にとって不足気味である。成人男性(18~64歳)の1日あたりの目標量は21g以上となっている(※4、※5)。
その4.ポリフェノール
アスパラガスは、ポリフェノールの一種である「ルチン」も含んでいる。ルチンはそばに多く含まれることで知られており、体内では「抗酸化物質」として活性酸素の発生や働きを防いだり、活性酸素を取り除いたりする作用があると期待されている(※4)。
4. アスパラガスの栄養素を上手に摂るコツ

アスパラガスはビタミンA・ビタミンE・ビタミンKといった脂溶性ビタミンを多く含んでいる。これらのビタミンは油脂と一緒に摂ると効率よく吸収できるといわれている。そのため、代表的な食べ方である炒め物や揚げ物などは非常におすすめだ。なお、一般的に茹でると水溶性ビタミンが流出してしまうが、「日本食品標準成分表」を見る限りは茹でてもそこまで大きな変化は見られない。
5. アスパラガスの栄養面に関するよくある質問

ここまで、アスパラガスの栄養価や栄養素について詳しく解説してきた。しかしまだ「アスパラガスの糖質量はどれくらいか」や「アスパラガスは1日にどれくらい食べていいか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、アスパラガスの栄養面に関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.アスパラガスの糖質量はどれくらいか?
「日本食品標準成分表」には糖質量は掲載されていない。しかし、糖質量は一般的に「炭水化物量-食物繊維量」で計算できるため、アスパラガスの100gあたりの糖質量は2.1g程度であることが分かる。糖質量は少ないため、糖質制限などを行っている場合でも食べやすい野菜といえそうだ。
Q2.アスパラガスの1日あたりの上限量は?
アスパラガスの1日あたりの上限量は明確には決められていない。しかし、厚生労働省の「健康日本21」によれば(※6)、「野菜を1日あたり350g以上食べる」ように目標設定されている。また、このうち230gは、アスパラガスのような淡色野菜から摂るように設定されている。そのため、レタスやキャベツ、もやし、玉ねぎ、大根などの淡色野菜と合わせて230g以上食べるようにしよう。
結論
アスパラガスは、ポリポリとした食感が美味しいだけでなく、アスパラギン酸・ビタミン類・食物繊維などの栄養素・栄養成分も含んでいる。また、脂溶性ビタミンを多く含んでいるため、炒め物や揚げ物などにすると効率よく吸収することが可能だ。ソテーやフライなどにして美味しく食べるようにしよう。
(参考文献)
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※2:JAグループ「アスパラガス」
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=21 - ※3:国立健康・栄養研究所「素材情報データベース」
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/indiv.html - ※4:e-ヘルスネット「トップページ」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/ - ※5:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf - ※6:厚生労働省「健康日本21」
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b1.html#A13
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