1. "実"じゃないの!?いちじくの特徴と魅力

いちじくの特徴
いちじくは、アラビア南部を原産地とするフルーツだ。一般的にフルーツに分類されるが、果実ではない。スーパーなどで"いちじく"として売られている実のようなものは、実は花。鞘(さや)の中で咲いた花なのだ。いちじくを漢字で書くと「無花果」、花を咲かせずに実をつけることからつけられた中国名だが、花は鞘の中でしっかりと咲いている。我々が口にする部分は、いちじくの実ではなく花だったのだ。
いちじくの魅力
古代エジプトの壁画に描かれ、また旧約聖書に登場するなど、いちじくの歴史は古い。そして、古代ローマで「不老不死の果物」と呼ばれていた歴史も持つ。いちじくには栄養が豊富に含まれており、様々な健康効果が期待できる。また、乾燥させた果実や葉は生薬として使われる。おそらくこれが不老不死の果物と呼ばれた理由だろう。いちじくに含まれる主な栄養素は、体内の余計な塩分を排出させてむくみを改善し、血圧を下げる効果もあるカリウム、血糖値の上昇を緩やかにしたり、整腸作用の高い水溶性食物繊維であるペクチン、タンパク質を分解して消化を助けるフィシンなどだ。他にも多くの栄養素を含み、生活習慣病の予防や肌の調子を整える効果、女性特有の不調を改善する効果などもある。
2. いちじくはどう食べる?

美味しいいちじくの選び方
美味しいいちじくを見分けるには、まず香りが大切。いちじく特有の甘い香りが強いものを選ぶと良い。そして、皮が綺麗でふっくらとしているかどうかもチェックしよう。いちじくは追熟しないと言われているため、未熟なものを買ってしまうと食べられない可能性がある。また、傷みやすく保存に不向きなため、食べごろなものを選んですぐに食べよう。底の部分が割れかかったものは完熟状態で食べごろだが、はっきりと割れているものは熟しすぎのため選ばない方が賢明だ。また、熟していないいちじくは胃を痛める危険性があるため、選ぶときには完熟状態を見極めよう。
いちじくの食べ方
・皮をむいて丸かじり
いちじくのヘタの部分を持ち、バナナの皮をむく際と同じように皮を指でつまんで下方向にむく。
・4等分にカットして食べる
いちじくを縦に半分に切り、もう一度縦に切る。手や包丁で皮をむく
いちじくのヘタの部分を持ち、バナナの皮をむく際と同じように皮を指でつまんで下方向にむく。
・4等分にカットして食べる
いちじくを縦に半分に切り、もう一度縦に切る。手や包丁で皮をむく
いちじくを食べる時の注意
いちじくは、フルーツの中ではカロリーも糖質も高めである。短い旬の間にたくさん食べておきたい気持ちはわかるが、食べ過ぎには注意しよう。整腸作用を持つ食物繊維が含まれているため、食べ過ぎるとお腹の調子が悪くなってしまう危険性も。
3. いちじくを使った美味しいレシピ

いちじくはそのままでも十分美味しいが加工にも適しており、秋にはいちじくを使ったスイーツやジャムもよく見かける。最後に、いちじくを使ったオススメのレシピを紹介する。
いちじくのコンポート
(1)いちじく(5〜6個)のヘタを取る
(2)鍋に赤ワイン300㏄とグラニュー糖100g、水135㏄、レモン汁大さじ1を入れてよく混ぜ、シナモンスティック、イチジクを入れて中火にかける
(3)沸騰したら弱火にし、10分程煮てそのまま冷ます。
(4)冷めたら保存容器に移し、冷蔵庫で休ませる。
(2)鍋に赤ワイン300㏄とグラニュー糖100g、水135㏄、レモン汁大さじ1を入れてよく混ぜ、シナモンスティック、イチジクを入れて中火にかける
(3)沸騰したら弱火にし、10分程煮てそのまま冷ます。
(4)冷めたら保存容器に移し、冷蔵庫で休ませる。
- いちじくが食べきれないほどあるときは、コンポートがオススメ。そのまま食べてもいいが、ヨーグルトにも合う。グラニュー糖はてんさい糖に変えるとよりヘルシーに仕上がる。皮も一緒に食べられるが、気になる人は皮をむいてから調理しよう。
いちじくの生ハム巻き
(1)いちじく(2個)のヘタと皮を取り、縦に4等分する
(2)(1)のいちじくにサワークリーム(適量を)を乗せ、生ハム(8枚)で巻く
(3)レモン(適量)を絞って完成
(2)(1)のいちじくにサワークリーム(適量を)を乗せ、生ハム(8枚)で巻く
(3)レモン(適量)を絞って完成
- サワークリームの代わりにクリームチーズやリコッタチーズを乗せても良い。また、黒胡椒で仕上げると大人の味わいになる。
結論
いちじくの特徴や食べ方について解説した。深い紫色をした外見は地味だが、花であるいちじくの中身は華やかで美味である。ほぼ旬の時期にしか食べられない貴重なフルーツ、シーズンを心待ちにして美味しくいただこう。
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