知らないと損する！料理の技「隠し包丁」食材別の方法

料理をするのに欠かせない道具といえば包丁だ。包丁を使いこなすには、それなりの訓練と時間を要する。初歩のうちはとりあえず食材をカットできれば良いが、慣れていくうちに様々な切り技に挑戦したくなるだろう。 食材を美しく刻むことは、料理の見栄えを良くするために大切なことである。
料理には、普段のものよりワンランクアップさせるための隠し技が存在する。例えば隠し味。通常は使わないような、意外な調味料や食材を加えることで味に深みが増す。隠し包丁も隠し技の一つと言えよう。
隠し包丁とは食材に軽く切り込みを入れることだ。隠し包丁を入れると切り口から味がよく染み込み、効率良く熱が回ってムラなく火が通る。切り込みを入れて食べやすくするという意図もある。
方法としては、輪切りにした大根の片面に、十の字型に浅く切り込みを入れて、おでんやブリ大根にする。ナスやこんにゃくは斜め格子状に、魚は腹部を軽く傷つける程度に切り込みを入れるなどである 。
隠し包丁は忍び包丁とも呼ばれ、目立たないように切り入れる。 あらかじめ盛り付けるときのことを考えて、人目に見えない裏となる部分に切り込みを入れるのがコツである。

隠し包丁に似た料理単語に飾り包丁がある。「飾り」という言葉通り、見栄えをよくするために切り込みを入れるものだ。椎茸の笠の表面に星型の切り込みが入れてあるのは、典型的な例である。
飾り包丁は隠し包丁と似ていて、味を染み込みやすくし、食べやすくするなどの効果がある。異なる点は、隠し包丁は見えないように切り込みを入れるのに対し、飾り包丁は料理を華やかに見せるために行う。プロが行う飾り包丁においては、食材を立体的に組み立てて、アート作品とも言えてしまうような見事なものまであるのだ。
料理単語として隠し包丁と飾り包丁は区別されているが、実際に家庭で行うときは曖昧であることも多い。隠し包丁のつもりで入れた切り込みが、調理して見たら案外綺麗に見えることがある。逆に飾り包丁にするつもりが失敗して、隠し包丁としてしまいたい場合もあるだろう。あまりこだわらずに、その都度適応していくのが男の料理というものだろう。

家庭で役立つ隠し包丁の方法について、食材別にご説明しよう。

隠し包丁とは、野菜や魚に軽く切り込みを入れることだ。味がよく染み込んで、火の通りが良くなるなどのメリットがある。似たものに飾り包丁があるが、こちらは皿に盛り付けたとき、視覚的に華やかな印象を与える目的がある。隠し包丁を行う食材には根菜やこんにゃく、魚などがあるが、下ごしらえの時に切り込む手間をかけることで、味により深みを出すことができる。