1. JAS規格で定義されている「ソーセージ」とは

日頃買い物をしているときや外食のメニューで「ウインナー」「フランクフルト」「ボロニア」など、「ソーセージっぽいもの」として私たちが認識している、似たようなものを指す言葉は多い。これらはいずれも、ソーセージの種類である。
JAS規格では、「ソーセージ」について次のように定義している。
『家畜、家兎の肉を塩漬したりひき肉にしたりしたものを調味料及び香辛料で調味して、練り合わせた後、ケーシング等に充塡。それをくん煙にしたり、加熱したり、乾燥させたりしたもの』
つまり、肉の種類も限定しておらず、熱の加え方も限定していない。そのためソーセージには多くの種類がある。ケーシングとは牛・豚・羊などの腸やそれに似せて作った人工のものを指す。ソーセージとは、大きくくくれば「腸詰のこと」と言えるだろう。ちなみに腸詰にされるものは肉だけでなくてもかまわない。結着材料となるでんぷんや小麦粉、コーンミール、植物性たんぱく、乳たんぱくなどを加えても、原材料中15%までなら良いとしているし、野菜(グリーンピース、ピーマン、ニンジンなど)や穀類、チーズ、さらにはベーコンやハムなども原材料中50%までなら加えても良いとなっており、工夫次第でメニューは広がりそうである。ここまで大きなくくりだと、「ソーセージ」という説明だけでは味や品質を特定できない。そこで、「ウインナー」や「フランクフルト」「ボロニア」などの種類が定義されるのである。
JAS規格では「ウインナー」は「ウインナーソーセージ」と書かれている。「フランクフルト」や「ボロニア」も同様に、あくまでも「ソーセージ」の一種であるため「〇〇ソーセージ」という名称となる。
JAS規格では、「ソーセージ」について次のように定義している。
『家畜、家兎の肉を塩漬したりひき肉にしたりしたものを調味料及び香辛料で調味して、練り合わせた後、ケーシング等に充塡。それをくん煙にしたり、加熱したり、乾燥させたりしたもの』
つまり、肉の種類も限定しておらず、熱の加え方も限定していない。そのためソーセージには多くの種類がある。ケーシングとは牛・豚・羊などの腸やそれに似せて作った人工のものを指す。ソーセージとは、大きくくくれば「腸詰のこと」と言えるだろう。ちなみに腸詰にされるものは肉だけでなくてもかまわない。結着材料となるでんぷんや小麦粉、コーンミール、植物性たんぱく、乳たんぱくなどを加えても、原材料中15%までなら良いとしているし、野菜(グリーンピース、ピーマン、ニンジンなど)や穀類、チーズ、さらにはベーコンやハムなども原材料中50%までなら加えても良いとなっており、工夫次第でメニューは広がりそうである。ここまで大きなくくりだと、「ソーセージ」という説明だけでは味や品質を特定できない。そこで、「ウインナー」や「フランクフルト」「ボロニア」などの種類が定義されるのである。
JAS規格では「ウインナー」は「ウインナーソーセージ」と書かれている。「フランクフルト」や「ボロニア」も同様に、あくまでも「ソーセージ」の一種であるため「〇〇ソーセージ」という名称となる。
2. 「ソーセージ」と「ウインナー」は違うもの。違いって?

では、「ウインナーソーセージ」とはどのようなものを指すのか、さらにJAS規格を紐解いてみよう。
定義中で重要な点は2点。
1.羊腸を使用したものであること。
2.製品の太さは20mm未満。
「ソーセージ」では使用する腸について家畜の種類を限定していないが、「ウインナー」では羊に限定されており、牛や豚を使用したものは「ウインナー」とは言えない。さらに太さについても指定つき。つまり「ウインナー」とは「羊の腸を使って作った細めのソーセージ」ということになる。
JAS規格の定義において、「ウインナー」より太いのが「フランクフルト」。その指定は、20mm以上36mm未満。さらに「フランクフルト」については、腸の種類が「豚の腸」という決まりもある。さらに太い規格となるのが「ボロニア」。太さは36mm以上ないといけないと規格されている。使用する腸は「牛の腸」という決まりもある。
「ウインナー」と言えば、タコさんを作ってお弁当に入れるのが定番。しかし定義がわかると、なるほど程良い太さで、お弁当にもちょうど入れやすい大きさであることがわかる。しかしこれらはあくまでもJAS規格であり、日本における共通言語だと言える。ソーセージの本場といえばドイツだが、ドイツでこの定義を応用して注文しても、思ったようなものが出てくるかは保証できない。
定義中で重要な点は2点。
1.羊腸を使用したものであること。
2.製品の太さは20mm未満。
「ソーセージ」では使用する腸について家畜の種類を限定していないが、「ウインナー」では羊に限定されており、牛や豚を使用したものは「ウインナー」とは言えない。さらに太さについても指定つき。つまり「ウインナー」とは「羊の腸を使って作った細めのソーセージ」ということになる。
JAS規格の定義において、「ウインナー」より太いのが「フランクフルト」。その指定は、20mm以上36mm未満。さらに「フランクフルト」については、腸の種類が「豚の腸」という決まりもある。さらに太い規格となるのが「ボロニア」。太さは36mm以上ないといけないと規格されている。使用する腸は「牛の腸」という決まりもある。
「ウインナー」と言えば、タコさんを作ってお弁当に入れるのが定番。しかし定義がわかると、なるほど程良い太さで、お弁当にもちょうど入れやすい大きさであることがわかる。しかしこれらはあくまでもJAS規格であり、日本における共通言語だと言える。ソーセージの本場といえばドイツだが、ドイツでこの定義を応用して注文しても、思ったようなものが出てくるかは保証できない。
3. さらに紐解くJAS規格。「特級」「上級」「標準」はそんなに違う?

JAS規格は、JAS法(農林物資の規格化等に関する法律)を根拠法律として、この法律によって保証されている制度である。もともと戦後の混乱時に物資が不足していた時代、模造食品が横行して健康被害などが頻出したことから始まった法制度である。つまり私たちが適正な価値に対して適正な対価を支払って食品購入ができるように手助けをしてくれているのである。
「ソーセージの日本農林規格」には、「特級」「上級」「標準」の区分も規定がある。パッケージを彩るさまざまな売り文句に踊らされることなく、正しく品質を見極められるようになりたいものだ。
「ソーセージの日本農林規格」には、「特級」「上級」「標準」の区分も規定がある。パッケージを彩るさまざまな売り文句に踊らされることなく、正しく品質を見極められるようになりたいものだ。
・特級
色、光沢、香味が優良で、気孔のないもの。結着材料は使用不可。原材料は豚肉・牛肉またはそれらの脂肪層、調味料、香辛料のみに限定されている。
・上級
色、光沢、香味は良好なもの。気孔については「ないこと」とされている。結着材料の使用は5%以下。さらにでんぷんや小麦粉、コーンミールなどは3%以下となっている。原材料は豚肉・牛肉またはそれらの脂肪層と、調味料や香辛料、さらに結着材料としてのでんぷんや小麦粉、コーンミール、たんぱく素材も認められている。
・標準
色、光沢、香味については、「おおむね良好」という表現となっている。気孔についても「ほとんどないこと」と、「特級」「上級」に比較して規格が甘いことがわかる。結着材料についても10%以下(粗ゼラチンやでんぷん含有量は5%以下)で、肉の種類も豚や牛に限定されない。馬肉・めん羊肉・山羊肉・家禽・家兎肉といった使用できる肉の種類が記載されている。
これらの等級は、JASマークとともに記されているため、容易に確認できる。原材料名を細かく確認するだけでなく等級の確認も品質チェックには役立ちそうだ。
これらの等級は、JASマークとともに記されているため、容易に確認できる。原材料名を細かく確認するだけでなく等級の確認も品質チェックには役立ちそうだ。
結論
「ウインナー」と「ソーセージ」の違いとは、『太さや材料家畜に限定のある「ソーセージ」の一種を「ウインナー」と呼ぶ』という説明になるだろう。「ソーセージ」には数多くの種類があり、材料が混合されていると何が入っているか全貌を把握することは難しい。口にすることも多い食料品であるから、値段や賞味期限ばかりではなく品質を見極める知識を持って選べるようになろう。