1. 枝豆とは

枝豆は、未成熟の状態で収穫した大豆のこと。枝豆の状態であれば野菜、大豆になると豆類に分類される珍しいタイプの植物。全国で栽培されているが、なかでも新潟、山形の作付面積が多い。歴史は、諸説あるが江戸時代には、文献に記載がある。
枝豆の栄養
畑の肉と呼ばれるほど、栄養価の高い大豆同様、枝豆も良質なタンパク質を多く含んでいる。さらにビタミン、食物繊維、カルシウム、鉄分など、多くの栄養素が含まれている。一方で大豆にはない、ビタミンCやβカロテンが含まれている点も特徴。
ビールに枝豆は理にかなっている!?
お酒のアテとしても人気の高い枝豆。実はこの組み合わせ、栄養価的にもとてもいい。というのも枝豆に含まれるアミノ酸の一種メチオニンは、アルコールの分解を促し、肝機能の働きを助けてくれるのだ。さらに油物などに比べてカロリーが格段に低く、良質なタンパク質が多く含まれている点も注目だ。
2. 枝豆の種類

豆の色とさやの色
枝豆の種類は、大きく分けて3種類。白毛豆(青豆)、茶豆、黒豆。これは種皮やさやの産毛の色を表している。ただ、品種改良もさかんに行われているので、これ以外の品種も登場している。さらにブランド枝豆と呼ばれる希少価値の高い枝豆も人気が高い。
基本の品種
白毛豆はもっとも流通量の多い品種。さやの産毛は白色。豆は薄い緑色をしている。全国的にどこでも生産されている。茶豆は、東北が産地の中心。さやの中の豆が茶色の薄皮をまとっているのが特徴。茹でたては甘い香りが強い。黒豆は、関西が産地の中心。さやの中の薄皮がうっすら黒味を帯びている。深い甘みとコクが特徴だが、あまり市場に出回ることがない。
ブランド枝豆
例えば、山形の鶴岡名産ただ茶豆。こちらは茶豆の一種で、この土地でしか生育できない稀有な存在。見た目は茶色で少し地味だが、独特な甘みと濃厚な風味がピカイチ。8月中旬からが旬。はねっ娘会という神奈川県三浦半島にある農家が5戸集まって結成した枝豆生産団体がつくる、はねっ娘会の枝豆。こちらは白毛豆でありながら、濃厚な味が特徴。そのほか、むらさきずきん、丹波篠山黒大豆などがある。
3. 枝豆を美味しく食べる裏ワザ

買ってきたらすぐ茹でる
枝豆は収穫直後から、栄養価も美味しさも時間の経過とともにどんどん減っていく。それを食い止めるには、火を通すしかない。すぐに食べない場合でも、買ってきたらすぐ茹でるのが正解。茹でたものは冷凍保存も可能。
下処理をきちんと
枝豆は産毛が生えているので、塩もみをしっかりとしてから茹でるのがおすすめ。さらに、塩もみをしてから茹でると味のしみもよく、美味しさも増す。まずは流水で洗い、ザルにあげる。枝つきのものはハサミでさやをカット、カットされているものも両端を少しカットするといい。300gぐらいの枝豆に対して使う塩は、15gほど。かなり多めだが、これが甘さを引き立てるコツ。さや同士をこすりつけるようにもむ。
やや硬めが吉
最低でも1Lの湯を準備して、茹でよう。茹でる湯のなかにも塩をたっぷりめに入れるといい。沸騰したら、下処理をした枝豆を塩がついたままの状態で投入。中火で、4分程茹でる。豆をひとつ取り出して食べてみて、ややかたい状態で火を止め、ザルにあげる。水に放つと色止めにはなるが、水っぽくなってしまう危険性が。ザルにあげたまま冷ますのがおすすめ。
結論
栄養価も高く、お酒にも合う枝豆は、家族みんなが好きな野菜のひとつ。料理に使う場合は、シンプルな白毛豆、そのまま食べるなら茶豆、など、用途に合わせて、種類を使い分けるのもいいだろう。