1. ホブスを知る前に!モロッコの食文化を紹介

モロッコは、アフリカ大陸の北西部に位置する国。アラビア語やベルベル語のほかに、統治されていたこともあり、フランス語も多用されている。現在では日本からの観光客も多くなっている地域だ。革製品やタイル工芸、陶芸など、手工芸が発達しており、近年では、映画のロケ地としても人気がある。
モロッコ料理
食事の特徴は、何と言っても多彩なスパイス使い。素材は、鶏肉、羊肉、牛肉、ヒラメ、イワシ、鯛など、日本でもよく食べられているものが多く使われており、味わいもあっさりしていて日本人向き。タジンと呼ばれる鍋料理やクスクスなどは、近年日本でも人気が高い。スパイスの中ではクミンが多く利用される。
人気のミントティー
フレッシュミントの葉と砂糖をたっぷりと入れたミントティーは、国民食とも言える存在。日本でも飲めるところが増えてきた。現地ではおもてなしに使われることも多い。フランス統治下時代に、ワインの醸造方法も浸透したため、ワイン生産地も多い。モロッコの中央に位置する観光地としても知られるマラケシュは、屋台も多く、上記のようなメニューを気軽に食べることができる。
2. ホブスの正体

モロッコの主食は、パン。どんな料理にも基本的にはパンを合わせる。なかでももっともポピュラーなパンがホブスだ。丸く、平焼きにされたパンで、基本的にはバターなどが使われることはなく、シンプルな材料で作られる。噛めば噛むほど味わいが増すタイプのパンだ。飽きのこない味わいは、食事の味を引き立ててくれる存在だ。レストランなどでは、はじめにこのホブスが供されるケースが多い。
ナンやフォカッチャに似てる!?
ホブスの作り方は、どこかナンやフォカッチャ、ピタに通ずるものがある。基本的な材料は、小麦粉や全粒粉、水、塩、イースト、
オリーブオイル。コーンミールを使用したものも多いらしい。とにかくシンプルで、家庭で手作りされるのが基本だ。
オリーブオイル。コーンミールを使用したものも多いらしい。とにかくシンプルで、家庭で手作りされるのが基本だ。
パン焼き専門店の存在
モロッコでは、自宅で捏ねたパン生地をパン焼き専門店に持ち込み、窯で焼いてもらうユニークなシステムが存在する。パン生地を運ぶ風景は、もはや日常の一部。自宅に釜のある人も多く、1日に何度もパンを焼くこともあるそうだ。
3. ホブスを美味しく食べる方法

汁気の多い料理と
タジンのように汁気の多い煮込み料理には、ホブスが欠かせない。ホブスをまるでスプーンのように使って、汁や具をすくいながら食べるのだ。さらに残った具材をホブスで拭き取りながら食べることすらある。
サンドウィッチも◎
シンプルな味わいは、サンドウィッチにも向いている。具材はシンプルなものがおすすめ。現地では、じゃがいもとゆで卵を挟み、オリーブオイルをたっぷりかけたものが人気。汁気が多いマリネなどとの相性もいい。
スイーツ感覚でも
実はモロッコ人はとても甘党。ホブスはシンプルな味わいなので、甘めのジャムやはちみつなどと合わせても美味しくいただくことができる。
結論
丸くて平焼きされるパンは、アラブパンと総称されることもある。土地ごとに材料や形などが、少しずつ異なる。モロッコのホブスは、そのアラブパンの一種とも言える。とにかくシンプルで、飽きのこない味わいなので、一度レシピを検索して作ってみるといいだろう。