1. そもそもバターとは

バターは知っているが、いったい何であるかを説明できる方は少ないのではないだろうか?まずは基本について簡単におさらいしておこう。
乳脂肪を塊状にしたもの
バターとは牛乳に含まれる乳脂肪(クリーム)を集めて練り硬め、塊状にしたものだ。つまり基本の材料は牛乳のみである。作り方は、牛乳をクリームと脱脂乳に分離させ、クリームを固めるだけというシンプルなものだ。ちなみに、市販されている一般的なバター1箱200gを作るのに必要な牛乳の量は、なんと約4.4Lといわれている。
バターの栄養素
バターの主成分は乳脂肪である。食用油脂の中でも消化がよく、効率的にエネルギーに変換できるとされている。さらに特徴とされているのが、ビタミンAをはじめCやEなども含まれている点だ(※1)。多くの栄養素が絡み合うことで、独特の深い味わいが生まれるというわけだ。
2. 無塩バターとは

お伝えしているように、バターには無塩・有塩・発酵といった種類がある。まずはその中の「無塩バター」について解説する。
食塩不使用バターのこと
無塩バターは、食塩不使用バターとして販売されているものを指す。ただし牛乳には微量だが塩分が含まれている。そのため厳密にいえば無塩ではないが、便宜上こう呼ばれることが多い。塩を添加しない分、保存期間は有塩バターにくらべると少し短い。
優しい味わいが特徴
無塩バターは塩を添加しないので、バターそのものの味わいを楽しむことができる。主に製パンや製菓材料として使われることが多い。有塩バターに含まれる食塩の量は、全体の1.9%である(※1)。
3. 有塩バターとは

続いて「有塩バター」について見ていこう。文字通り、塩を添加したバターのことだ。
定番のバター
日本のご家庭で一般的に使われているのが有塩バターである。塩を加えているので、そのまま食べると塩の風味がするのが特徴だ。また無塩バターと比べると保存性が高く、味わいも深い。料理を始めパンに塗るなど、多くのケースで使用される。
4. 発酵バターとは

お次は「発酵バター」だ。近年、高級バターとして扱われることが増えたが、実は非発酵タイプのバターよりも歴史が古いというのをご存知だろうか?
乳酸菌を加えたバター
製造する過程で、クリームに乳酸菌を加えて発酵させたものが発酵バターだ。日本で主流のものは非発酵タイプだが、バターの生まれ故郷であるヨーロッパでは発酵したものが主流である。
バターの元祖?
前述の通りバターは牛乳からクリームを集めて固め作られる。その牛乳からクリームを集めるために用いられるのが「攪拌(かくはん=混ぜること)」である。現在では機械が使われているが、古くは棒で混ぜたり布袋に入れて揉んだりしていた。その過程および保存時にクリームが発酵することも多かったという。このことからも分かるように、昔のバターは発酵しているものがほとんどだったのだ。
5. 無塩・有塩・発酵バターの使い分けと保存方法

最後に、それぞれのバターを使い分けるポイントや保存方法について解説する。
発酵か非発酵かで使い分ける
バターは、大きく発酵と非発酵に分けられる。最大の違いは「乳酸菌で発酵しているか否か」であり、味わいもまるで異なる。発酵バターは、深いコクとヨーグルトを思わせる独特の香りが特徴的だ。一方の非発酵バターはクセのない味わいが持ち味である。
無塩か有塩かで使い分ける
もうひとつの分類が無塩と有塩だ。基本的にトーストや料理などには有塩バターが、パンや菓子作りなどには無塩バターが使われると覚えておこう。ただし例外もあるので、レシピやお好みに沿った使い分けをするとよい。
基本は冷蔵庫で保存
無塩バターや有塩バター、発酵バターなどタイプを問わず、冷蔵庫で保存するのが基本だ。においを吸着しやすいため、強いにおいのものとは一緒に保存しないほうがよい。また空気に触れると酸化が進むので、密閉容器に入れるかラップでピッタリ包むなどしよう。
6. おすすめの無塩バター3選

最後に、無塩バターでおすすめを3つ紹介しよう。さまざまな無塩バターが販売されているため、迷ったときの参考になれば幸いだ。
雪印メグミルク「雪印北海道バター 食塩不使用 200g」
スーパーなどで目にする機会が多い、黄色のパッケージの無塩バターだ。200gと容量もほどよく、安価なのでコスパもよい。
よつ葉「北海道バター 無塩バター 450g」
業務用ではあるが、Amazonなどの通販でも手軽に手に入る無塩バター。製菓・製パン現場で高評価の安定した風味が特徴だ。
高千穂牧場「食塩不使用 高千穂バター450g」
こちらは冷凍の状態で届く無塩バター。同じように製菓や製パン、調理など幅広く使える。業務用なので、容量も450gとたっぷりだ。
結論
無塩バターを中心に、有塩バターや発酵バターの基礎知識、それぞれの使い分けのポイント、保存方法などを解説してきた。無塩バターは厳密には「無塩」というわけではないが、有塩バターのような塩の風味がないため幅広く使える万能アイテムだ。ぜひ違いを覚えて上手に使い分けよう。
(参考文献)
- 1:文部科学省「第2章 日本食品標準成分表」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm
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