1. 寒天の種類
「寒天の材料は天草(てんぐさ)という海藻」といういい方をよく耳にするが、実は、天草という海藻は存在しない。テングサ科に属するマクサ、ヒラクサなどの海藻を総称して天草と呼んでいるのだ。
天草は水で煮るとドロドロに溶ける。それを冷やして固め、細く押し出すと、ところてん(心太)になる。さらに、ところてんを寒冷な屋外で凍らせ、乾燥、凍結を繰り返して水分が抜けきると、ようやく寒天のできあがり。実に手間暇がかかる食品なのだ。
寒天はカロリーがほぼ0で、食物繊維が豊富。メタボ世代には特に嬉しい食材だ。最近は美容や健康によいといわれ、海外でも注目が集まっている。ごはんを炊く時に、お釜に寒天を一緒に入れて普通に炊くと、ごはんがモチモチのツヤツヤになり、食物繊維も摂ることができる。
そんな嬉しい食材・寒天には、角、糸、粉末の種類があるので、用途によって使い分けよう。
【角寒天(または棒寒天)】
スーパーなどでよく見かけるのが、このタイプ。そろばんを2つ重ねたくらいの大きさだ。水につけて柔らかくなったらギュッと絞り、それをちぎって煮溶かし、甘い味をつけて型に入れ、冷やし固める。牛乳でミルク寒天を作っても美味しい。
【糸寒天】
そうめんのように細く糸状にしたもの。細い形態を利用して、和え物などに使う。
【粉末寒天】
工場などで大量生産され、安定供給に向いている。水で戻す手間がなく、そのまま鍋で温めて煮溶かすことができる。
天草は水で煮るとドロドロに溶ける。それを冷やして固め、細く押し出すと、ところてん(心太)になる。さらに、ところてんを寒冷な屋外で凍らせ、乾燥、凍結を繰り返して水分が抜けきると、ようやく寒天のできあがり。実に手間暇がかかる食品なのだ。
寒天はカロリーがほぼ0で、食物繊維が豊富。メタボ世代には特に嬉しい食材だ。最近は美容や健康によいといわれ、海外でも注目が集まっている。ごはんを炊く時に、お釜に寒天を一緒に入れて普通に炊くと、ごはんがモチモチのツヤツヤになり、食物繊維も摂ることができる。
そんな嬉しい食材・寒天には、角、糸、粉末の種類があるので、用途によって使い分けよう。
【角寒天(または棒寒天)】
スーパーなどでよく見かけるのが、このタイプ。そろばんを2つ重ねたくらいの大きさだ。水につけて柔らかくなったらギュッと絞り、それをちぎって煮溶かし、甘い味をつけて型に入れ、冷やし固める。牛乳でミルク寒天を作っても美味しい。
【糸寒天】
そうめんのように細く糸状にしたもの。細い形態を利用して、和え物などに使う。
【粉末寒天】
工場などで大量生産され、安定供給に向いている。水で戻す手間がなく、そのまま鍋で温めて煮溶かすことができる。
2. 寒天の特産地
角寒天の主な産地は、長野県茅野市。約170年前、江戸時代の天保年間に、茅野市の男が関西から寒天の製法を持ち帰って普及させ、この地で寒天の製造が始まったのだという。今でも昔ながらの製法で作られ、伝統の味が守られている。寒天の原料は海藻なので海沿いの町が産地になりそうだが、海のない長野県が角寒天のシェア全国一になっているとはちょっと意外な話かもしれない。
糸寒天の主な産地は岐阜県の山岡町など。冬場、日中の気温が10℃、明け方が氷点下5℃と、1日の中での寒暖差が大きい環境で、純粋な天然の糸寒天が生産されている。糸寒天は歯ごたえがよく、麺に見立てたり、和え物にしたりしても絶品だ。
糸寒天の主な産地は岐阜県の山岡町など。冬場、日中の気温が10℃、明け方が氷点下5℃と、1日の中での寒暖差が大きい環境で、純粋な天然の糸寒天が生産されている。糸寒天は歯ごたえがよく、麺に見立てたり、和え物にしたりしても絶品だ。
3. 寒天の選び方
弾力の強い歯ごたえと、寒天そのものの味を楽しみたいのなら、粉寒天よりも角寒天をチョイスしよう。選ぶ時は、四角い形が崩れていないものがよい。たまにゴミが入っている場合があるので、よく見てゴミがついていないものを選ぼう。全体的に透明感があり、ツヤツヤしているもの、触った時にほどよい弾力があるものがおすすめだ。
糸寒天も角寒天同様に、歯ごたえがあり、寒天そのものの味も強い。ゴミがついていないもの、透明感があり、ある程度の硬さがあるものを選ぼう。
糸寒天も角寒天同様に、歯ごたえがあり、寒天そのものの味も強い。ゴミがついていないもの、透明感があり、ある程度の硬さがあるものを選ぼう。
4. 寒天の食べ方
休日に、天草本来の味をしっかり堪能できる角寒天(棒寒天)を利用して、昔懐かしい牛乳寒天を作ってみてはいかがだろう。
材料は、角寒天、牛乳、砂糖、好きなフルーツの缶詰。角寒天1本につき、牛乳1リットルの分量でOKだ。まず、角寒天をちぎって水に浸しておく。その間に牛乳を鍋で沸騰しないように温め、十分に温まったら、水気を絞った寒天と砂糖を鍋に入れる。寒天がすっかり溶けたら好みの器に入れて冷やし固めればできあがりだ。
食べる時にフルーツの缶詰を付け合わせてもよいが、冷やして固める前に、寒天液に直接フルーツを入れてもよい。その際は、四角い容器に入れて固め、食べる時に切って盛りつけると、切り口にフルーツが出てきれいだ。簡単にできるデザートなので、子どもと一緒に、ぜひ作ってみよう。
材料は、角寒天、牛乳、砂糖、好きなフルーツの缶詰。角寒天1本につき、牛乳1リットルの分量でOKだ。まず、角寒天をちぎって水に浸しておく。その間に牛乳を鍋で沸騰しないように温め、十分に温まったら、水気を絞った寒天と砂糖を鍋に入れる。寒天がすっかり溶けたら好みの器に入れて冷やし固めればできあがりだ。
食べる時にフルーツの缶詰を付け合わせてもよいが、冷やして固める前に、寒天液に直接フルーツを入れてもよい。その際は、四角い容器に入れて固め、食べる時に切って盛りつけると、切り口にフルーツが出てきれいだ。簡単にできるデザートなので、子どもと一緒に、ぜひ作ってみよう。
結論
寒天の歴史は古く、約350年前に遡る。海藻を煮溶かして固めたところてんを、繰り返し凍結・脱水させるという製法が発明されたのが発祥だ。以来、今でも伝統的な作り方が守られた寒天は、少し硬めの歯ごたえと、しっかりとした天草の風味がこたえられない。寒天で和菓子作りに挑戦する時は、そんな日本の伝統の技を再認識したいものだ。