1. らっきょうには種類がある

らっきょうと言うと、白くてにんにくの一片に似た形をしたものを思い浮かべる人が多いだろう。しかし、実はらっきょうにはそのほかにも、「島らっきょう」や「根らっきょう(エシャレット)」という種類がある。
一般的ならっきょう
誰もが想像するらっきょうは、中国から伝来してきたもので、鳥取や鹿児島など日本の南部で生産されている。カレーの添え物や甘酢漬けにされるらっきょうは主にこれだ。旬は6~7月の夏頃で、この時期になるとスーパーでもよく見かけるようになるだろう。
島らっきょう
島らっきょうとは、沖縄を産地とするらっきょうだ。形は一般的ならっきょうのように丸くはなく、どちらかというと細長い。ネギによく似ているので、島らっきょうを見ればらっきょうがネギ科であることがよく分かるだろう。旬は2~4月頃で、冬から春先にかけて販売される。
根らっきょう
根らっきょうは、一般的ならっきょうを若い内に収穫したものだ。こちらは茨城や静岡など、日本北部を主な産地としている。形は島らっきょうに近いが、より芽の青さや茎の白さが際立ち、見栄えがよい。旬は3~5月と春だ。
なお、根らっきょうではなく、「エシャレット」という名前で販売されることもあるが、これは、より根らっきょうが売れるようにとつけられた別名である。似た名前で「エシャロット」という野菜もあるが、これはタマネギ科であり、全くの別物なので注意してほしい。
なお、根らっきょうではなく、「エシャレット」という名前で販売されることもあるが、これは、より根らっきょうが売れるようにとつけられた別名である。似た名前で「エシャロット」という野菜もあるが、これはタマネギ科であり、全くの別物なので注意してほしい。
2. 一般的ならっきょうのカロリー・効能

シャキシャキコリコリとした食感と独特なにおいが強く、箸休めにぴったりの一般的ならっきょうについて見ていこう。
一般的ならっきょうのカロリー
らっきょうのカロリーは、100gあたりで118kcal。1粒あたり約9kcal程度だ。野菜の中では比較的カロリーの高い部類に入るため、ダイエット食品として勧められているケースもあるが、食べ過ぎには注意が必要だ。らっきょうは刺激が強く、食べ過ぎると胃腸を壊してしまう恐れもある。
一般的ならっきょうの成分
らっきょうには豊富な食物繊維が含まれているため、胃腸を活性化させるといった作用が期待されている。また、独特なにおいと辛味のもととなるアリインは、調理の過程でアリシンへと変化し、これが体内でビタミンB1の吸収力を高めるのに役立つそう。また含まれているビタミンB1は、身体を動かすために必要不可欠な成分で、特にスポーツや筋トレをする人は積極的に摂りたい成分だ。
3. 島らっきょうのカロリー・成分

浅漬けのほか、生で食べられたり炒め物にしたりなど、一般的な野菜に近い。また、においや辛味も強く、薬味としての印象も強い島らっきょうについて見ていこう。
島らっきょうのカロリー
島らっきょうのカロリーは、100gあたり49kcal。1粒あたりに直すと約3kcal程度だ。これは一般的ならっきょうの半分以下であり、カロリー的にも一般的な野菜に近い。だからと言って食べ過ぎてしまうと、刺激から胃腸を壊してしまう恐れがあるので注意しよう。
島らっきょうの成分
島らっきょうは一般的ならっきょうと比較すると、食物繊維の量では劣る。ただ、「S-アリル-L-システイン」という抗酸化作用を持つ成分を含んでいるのが特徴だ。この成分は、血液をサラサラにする作用があるのだ。
4. 根らっきょうのカロリー・成分

においも辛味もほかのらっきょうより少なく、癖が少ないため、生でも食べやすい根らっきょうについて見ていこう。
根らっきょうのカロリー
根らっきょうのカロリーは、100gあたり76kcal。1粒あたりに直すと約6kcal程度だ。これは、一般的ならっきょうと島らっきょうの中間に値するが、野菜の中では比較的カロリーが高い方だと言えるだろう。
根らっきょうの成分
根らっきょうは一般的ならっきょうより幼い状態で収穫することもあり、大半の成分はらっきょうよりやや低いか、同等だ。唯一、ミネラル量が勝っており、ミネラルには塩分の排出を促す作用があるため、塩分を普段摂り過ぎている人には嬉しいポイントと言える。
結論
らっきょうのタイプ別にカロリーと含有成分について紹介した。意外にも野菜の中では比較的高カロリーならっきょうだが、嬉しい成分も多数含まれていることがおわかりいただけただろうか。特徴や成分を知って自分好みのらっきょうを楽しんでほしい。