1. インディアンフードとは

インディアンフードとは、インディアンが食べてきた伝統料理のことを指す言葉である。インディアンは、古くから自然と共存することで生き抜いてきた民族。農耕ではなく狩猟を主としており、自然のなかにある植物やフルーツ、カモや七面鳥、魚、卵を食材として利用してきた。
アメリカの歴史とインディアン
インディアンとは、コロンブスがインドと間違えてアメリカ大陸に上陸した際、先住民につけた名前だと言われている。本来は、ネイティブアメリカンと呼ばれるべき存在である。彼らはアメリカの開拓が進むなかで、生活の場所を追いやられてきた過去を持つ。その過程で、高カロリー、高脂肪な食事を摂らざるを得ない状況に追い込まれてきた。現代になって、本来の食事や暮らしを取り戻そうというムーブメントが起こり、インディアンフードにも注目が集まることとなったのだ。
2. インディアンフードがトレンドになる理由

インディアンフードがトレンドになったのは、ここ数年のこと。これは、世の中でグルテンフリーや低糖質、高タンパク低カロリーの食事が叫ばれるようになったことに起因する。インディアンフードでは、基本的に加工品や添加物を使うことはない。さらに農耕を行なっていなかったことから、砂糖、小麦粉が使われることもなければ、ラードや油もほとんど使われない。究極のスローフードと言える存在なのである。
体調管理とダイエット効果
グルテンフリー、低糖質、高タンパク低カロリーの食事は、体調を管理するために有効であるが、同時にダイエットの効果も期待できる。インディアンフードを日常的に取り入れれば、自ずと健康な食生活につながるというわけだ。
3. インディアンフードに使われる素材

必須食材
インディアンフードの必須食材と言われているのが、豆・トウモロコシ・スクワッシュという名前のウリ科の野菜・ワイルドライスの4つ。豆はさまざまな種類が使われており、部族によっても異なるが、エンドウ豆はよく使われている。トウモロコシも、そのまま食べることはもちろん、粉にして使うこともあるようだ。スクワッシュとは、細長いフォルムが特徴的なかぼちゃのこと。生だと青臭いが、火を通すと甘みが出る。ワイルドライスは、別名インディアンライスとも呼ばれているもので、ライスと名付けられているが米ではなく、マコモの実のことを指す。北米唯一の固有穀物で、黒く細長いフォルムが特徴だ。
そのほかの食材
タンパク質類は狩猟で獲ったものが主なので、カモ・鹿・バッファロー・うさぎ・マス・鮭などが挙げられる。古くは冷蔵技術が発達していなかったことから、肉や魚を干したり、スモークして保存性を上げるなどのテクニックも活用されている。
味わいは?
素材の味を活かしたシンプルな味わいが、インディアンフードの真骨頂。ハーブやベリー、木の実や生姜などで味付けをするので、基本的に塩も砂糖も使わない。はちみつやメイプルシロップは使うことがあるようだ。
結論
インディアンが古くから大切にしてきた暮らしには、人間が進化のなかで置き去りにしてきた大切なことが多くある。食も然りである。意図せずともオーガニック、地産地消、無農薬、無添加など、多くのトレンドキーワードを網羅しているインディアンフードから、我々が学ぶことは多そうだ。
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