1. エシャレットとは?
エシャレット(エシャ)とは、軟白栽培したらっきょうのこと。軟白栽培とは野菜の葉や茎を白く育てるための技術で(※1)、らっきょうの場合は「土寄せ」という手法が用いられている。そして軟白栽培されたもののうち、若採りされた根らっきょうを「エシャレット」と呼んでいる。普通のらっきょうよりも香りやクセが少ないため、生のままでも食べられることが特徴である。
エシャレットの主な産地
日本生まれのエシャレットは、そのほとんどが国産品である。農林水産省の「地域特産野菜生産状況調査(2018年)」によれば(※2)、収穫量の合計は約609トンであった。また、主な生産地は465トン収穫している茨城県と129トン収穫している静岡県であり、そのほか埼玉県・千葉県・神奈川県などでも生産している。らっきょうで有名な鳥取県や鹿児島県ではほとんど作られていない。
2. エシャレットの基本的な栄養価
文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には(※3)、らっきょう類としてエシャレットの栄養価が収録されている。そこで以下に、シャレットの基本的な栄養価をまとめておく。
エシャレット100gあたりの栄養価
・エネルギー:59kcal
・たんぱく質:2.3g
・脂質:0.2g
・炭水化物:17.8g
・脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.03g
・一価不飽和脂肪酸:0.03g
・多価不飽和脂肪酸:0.08g
・ビタミン
・βカロテン:18μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0.4mg
・ビタミンK:6μg
・ビタミンB1:0.03mg
・ビタミンB2:0.05mg
・ナイアシン:0.8mg
・ビタミンB6:0.11mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:55μg
・パントテン酸:0.33mg
・ビオチン:-
・ビタミンC:21mg
・ミネラル
・ナトリウム:2mg
・カリウム:290mg
・カルシウム:20mg
・マグネシウム:14mg
・リン:47mg
・鉄:0.8mg
・亜鉛:0.5mg
・銅:0.06mg
・マンガン:0.37mg
・ヨウ素:-
・セレン:-
・クロム:-
・モリブデン:-
・食物繊維:11.4g
(・水溶性食物繊維:9.1g)
(・不溶性食物繊維:2.3g)
・たんぱく質:2.3g
・脂質:0.2g
・炭水化物:17.8g
・脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.03g
・一価不飽和脂肪酸:0.03g
・多価不飽和脂肪酸:0.08g
・ビタミン
・βカロテン:18μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0.4mg
・ビタミンK:6μg
・ビタミンB1:0.03mg
・ビタミンB2:0.05mg
・ナイアシン:0.8mg
・ビタミンB6:0.11mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:55μg
・パントテン酸:0.33mg
・ビオチン:-
・ビタミンC:21mg
・ミネラル
・ナトリウム:2mg
・カリウム:290mg
・カルシウム:20mg
・マグネシウム:14mg
・リン:47mg
・鉄:0.8mg
・亜鉛:0.5mg
・銅:0.06mg
・マンガン:0.37mg
・ヨウ素:-
・セレン:-
・クロム:-
・モリブデン:-
・食物繊維:11.4g
(・水溶性食物繊維:9.1g)
(・不溶性食物繊維:2.3g)
3. エシャレットの美味しい食べ方
根らっきょうのエシャレットは、味噌やマヨネーズなどにつけて食べることができる。また、和え物や漬物などのほか、炒め物や揚げ物にしても美味しく食べることが可能だ。ここでは、そんなエシャレットの美味しい食べ方をいくつか紹介する。
その1.エシャレットの和え物
エシャレットは「おかか和え」や「唐辛子とハチミツの和え物」などのような和え物にしても美味しく食べることができる。また、エシャレットそのものをすりおろして和え物にすることも可能。あっさりとした味わいが非常に美味しく、ご飯のおかずやお酒のおつまみとしてもおすすめである。
その2.エシャレットの炒め物
エシャレットは炒め物にしても美味しく食べることが可能だ。そのまま炒めてからかつお節と醤油をかけても美味しいが、豚肉やベーコンと一緒に炒めたり、オリーブオイルでソテーにしたりするのも人気となっている。より香りが抑えられるため、エシャレットを初めて食べる人にもおすすめだ。
4. エシャレットの正しい保存方法
エシャレットは長期保存に向かない野菜であるため、なるべく早く食べ切るのがポイントとなっている。また、冷蔵保存する際は、乾燥対策のために新聞紙やキッチンペーパーに包んでから、ビニール袋に入れるようにするのがおすすめだ。なお、エシャレットなどのらっきょうを冷凍保存する際は、一度、漬物にしてから保存するほうが美味しく食べられる。
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5. エシャレットに関するよくある質問
ここまで、根らっきょうのエシャレットについて詳しく解説してきた。しかし中には「フランス原産のエシャロットとの違い」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、エシャロットとはどんな野菜なのか、なぜエシャレットとエシャロットは名前が似ているのかなどについても紹介する。
Q1.エシャロットという野菜とは何か?
エシャロット(シャロット)とは、フランス原産の小型の玉ねぎのこと。強い刺激臭が特徴で、フランス料理やイタリア料理などでは香味野菜として使われることが多い。また、エシャロットには数多くの仲間が存在して、欧州委員会によれば2022年4月時点で61品種が登録されている(※4)。日本ではエシャレットと混同しないよう「ベルギー・エシャロット」と呼ばれることが多い。
Q2.なんでエシャロットと名前が似ているの?
根らっきょうのエシャレットは「エシャロット」と呼ばれていた。この理由は、1950年代(昭和30年頃)に根らっきょうを扱っていた卸売業者が「根らっきょうでは売れないから、エシャロットという名前で売ろう」と考えたからだという。しかし、フランス原産のエシャロットの流通量が増えたことで、消費者が混乱しないよう根らっきょうのことを「エシャレット」と呼ぶようになった。
結論
エシャレットとは、軟白栽培したらっきょうを若採りしたものをいう。かつてはエシャロットと呼ばれていたが、フランス原産の玉ねぎの流通量が増えたことで「エシャレット」という名前が一般的になった。エシャレットはそのまま食べても、和え物・漬物・炒め物・揚げ物などにしても美味しく食べることができる。もし手に入れたらさまざまな方法でエシャレットを美味しく食べてみよう。
(参考文献)
- ※1:農研機構「農業技術辞典 軟白栽培」
http://lib.ruralnet.or.jp/nrpd/#koumoku=13896 - ※2:農林水産省「地域特産野菜生産状況調査」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/tokusan_yasai/index.html - ※3:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※4:EC「EU Plant variety database」
https://ec.europa.eu/food/plant/plant_propagation_material/plant_variety_catalogues_databases/search//public/index.cfm?event=SearchVariety&ctl_type=H&species_id=1&variety_name=&listed_in=0&show_current=on&show_deleted=
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