1. 香味野菜をのせるおかず
香味野菜をおさらい
まずは香味野菜について、おさらいしていこう。香味野菜は読んで字のごとく、香りを味わうような野菜のことである。定番のネギ、日本のハーブと呼ばれるしそやスパイシーな芳香と味わいの生姜、見た目にも美しいみょうが、お吸い物の定番ミツバなどのことを指している。人気が年々、加速するパクチーも香味野菜のひとつだ。香味野菜は香りだけでなく、肉や魚の臭みを抑える効果がある。そのほか体を温める、食欲増進など、幅広い効能があり、民間療法的に古くから重宝されてきた。
大豆製品×香味野菜
香味野菜をのせて楽しむ場合は、細かい千切りにすると、見栄えにも美しく仕上がる。大豆製品と合わせるとグッと味が引き締まるので、豆腐・油揚げ・がんもどきなどにトッピングするのがおすすめだ。これはすべての香味野菜レシピにおいて言えることだが、ぜひ単品ではなく、いくつか組み合わせてトッピングしてほしい。組み合わせることで、香味野菜の美味しさは一層UPする。生姜にはしそとミョウガ。ネギとパクチーなど、その日の気分や冷蔵庫事情に合わせてセレクトしよう。
麺×香味野菜
うどんやそばの薬味としてネギが添えられているように、麺類と香味野菜の相性も言わずもがな。おすすめは、シンプルな香味野菜だけの「のっけ麺」だ。使用する麺は、中華麺や細めのうどんが最適。茹でて水を切ったら、全体にごま油と醤油をまわしかける。あとは、千切りにした香味野菜をのせるだけ。これでもか!というほどにのせるのが、美味しさの秘訣である。仕上げにラー油をかけて、食べる際は豪快に混ぜれば完成だ。ボリュームが欲しい場合は、肉味噌や茹で肉をトッピングしてもよいだろう。
2. 香味野菜を混ぜるおかず
ご飯×香味野菜
混ぜご飯に豪快に香味野菜を混ぜると、爽やかな香りを存分に楽しむことができる。作り方も簡単で、炊いたご飯にお好みの香味野菜を混ぜ込むだけ。味付けは醤油でもよし、塩でもよし。ナンプラーとレモンで、エスニック風に仕上げるアイデアもある。香味野菜を混ぜ込むことでボリュームが出るので、これだけでも立派なランチになる。ゴマやフライパンで焼き付けた油揚げなどを一緒に混ぜ込むと、いっそう旨みが増す。千切りの野菜を使うと歯切れのよい食感が楽しむことができ、逆にみじん切りの野菜を使うと一体感がUP。おにぎりにしても旨い。
肉団子×香味野菜
肉団子のなかに香味野菜を入れると、いつもとは違った味わいのおかずになる。ネギや生姜が定番だが、パクチーの根と生姜、しそと三つ葉など、実はどんな具材でもOKだ。食感が残るよう、みじん切りや小口切りにするとよい。茹でてスープの具にしてもよし、少し潰してハンバーグのように焼いても旨い。弁当のおかずとしても優秀だ。
3. 香味野菜を和えるおかず
魚介類×香味野菜
刺身や湯引きした魚介類と香味野菜を調味料で和えると、味の馴染みがとてもよくなる。簡単でいて、手の込んだおかずに見えるところも嬉しい。タコ・イカ・エビ・ホタテ・白身魚・マグロなど、たいていのものは合う。香味野菜が、素材と調味料をつなぐ役目をしてくれるところが美味しさのポイントだ。ごま油と塩、梅と醤油、ナンプラーとごま油など、調味料との組み合わせ方によって、味わいのバリエーションは無限大。我が家では、イカと生姜を和えたり、パクチーを塩とレモンとごま油で和えるのが定番である。
豆腐×香味野菜
豆腐と言っても、冷奴のように香味野菜をのせるのではなく、くずした豆腐と香味野菜を和えて食べるのがおすすめ。少し水を切った豆腐を手で豪快にくずし、細かく刻んだ薬味を混ぜるだけ。薬味の簡易白和え、と言い換えることもできる。薬味はお好みのものを、どっさりと使用すること。醤油とごま油が特に合う。
結論
日本の食卓では古くから、香味野菜が薬味として重宝されてきた。焼き魚に添えられた大根おろし、刺身に添えられたつまなども薬味である。薬味は、料理を格上げするための秘策なのだ。そんな薬味の代表格である香味野菜も同様に、料理にアクセントを与えてくれる存在だ。大胆に、そして組み合わせて使うことで美味しさは2割増し!この夏はぜひ、たくさん刻んで、日々のおかずに使ってみて欲しい。