1. あんこの基本をおさらい
あんことは、小豆を甘く煮詰めたペースト状の食品のこと。このあんこには大きく、小豆の皮を残した「つぶあん」と、裏ごしして滑らかにした「こしあん」の2つがある。また、砂糖が入っていない状態の「生あん」や、生あんを乾燥させて作る「さらしあん」などの種類もある。さらしあんは水や砂糖と一緒に練り上げることで、こしあんとして楽しむことができる。
2. あんこのカロリーと糖質量
「日本食品標準成分表」には、前述したあんこの栄養価がそれぞれ収録されている。そこで、以下にそれぞれのあんこの100gあたりのカロリーと糖質量をまとめておく。なお、糖質量は掲載されていないため、「炭水化物量-食物繊維量」で計算している。
【あんこのカロリーと糖質量の一覧】
・こし生あん:147kcal、20.3g
・さらしあん:335kcal、40.0g
・つぶし練りあん:239kcal、48.3g
・こし練りあん(並あん):255kcal、54.9g
・さらしあん:335kcal、40.0g
・つぶし練りあん:239kcal、48.3g
・こし練りあん(並あん):255kcal、54.9g
つぶあん・こしあんはカロリーも糖質も高い
上記の一覧からもわかる通り、砂糖を使っていない「生あん」よりも砂糖を使っている「つぶあん」や「こしあん」のほうが高カロリーとなっている。なお、さらしあんのほうがカロリーは高いが、これはあくまで水分量が少ないからで、水で戻したときにはカロリーが低くなっている。
3. あんこに含まれる栄養素
あんこ(こしあん・つぶあん)には砂糖が多く使われているため、炭水化物(糖質)を多く含む。しかし、実はこれだけでなく筋肉や臓器を作るのに欠かせない「たんぱく質」や、腸の運動を活発にさせたりする「食物繊維」を多く含んでいる(※2)。また、少量ではあるがビタミン類やミネラル類なども含んでいる。このように人間にとって重要な栄養素を多く含んでいることも特徴といえる。
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4. あんこを使った和菓子のカロリーと糖質量
「日本食品標準成分表」には、こしあん・つぶあんを使った和菓子の栄養価も収録されている。そこでおやつ選びにも役立てられるようそれぞれの100gあたりのカロリーと糖質量を確認しておこう。
【あんこを使った和菓子のカロリーと糖質量の一覧】
・くし団子(こしあん):198kcal、44.2g
・どら焼(こしあん):282kcal、56.9g
・もなか(こしあん):277kcal、62.4g
・しるこ(こしあん):211kcal、45.5g
・どら焼(こしあん):282kcal、56.9g
・もなか(こしあん):277kcal、62.4g
・しるこ(こしあん):211kcal、45.5g
5. ホイップクリームやカスタードクリームなどとの比較
和菓子にはあんこ(こしあん・つぶあん)のほかにも、カスタードクリームやホイップクリームなどが使われることもある。そこでこれらの100gあたりのカロリーと糖質量もまとめておく。
【その他のあんや中身のカロリーと糖質量】
・ホイップクリーム:409kcal、12.9g
・カスタードクリーム:174kcal、24.6g
・ずんだあん:190kcal、34.1g
・カスタードクリーム:174kcal、24.6g
・ずんだあん:190kcal、34.1g
6. あんこをカロリーオフするコツ
あんこのカロリーが気になるなら、砂糖の量を控えたり、低カロリーの甘味料を使ったりするのがおすすめだ。低カロリーの甘味料には「ラカントS(サラヤ)」や「パルスイート(味の素)」などがあり、これを使うだけで砂糖を使った場合よりもカロリーオフすることが可能だ。なお、あんこは小豆から作ると時間がかかり大変なため、市販のさらしあんを使うとよいだろう。
結論
あんこの100gあたりのカロリーは230~260kcal程度、糖質量は48.0~55.0g程度となっている。糖質は多いが脂質は少ないため、ホイップクリームなどに比べるとカロリーは低い。また、たんぱく質や食物繊維などの栄養素を含んでいることが魅力といえる。あんこをおやつとして食べるときには、ここで紹介したカロリーオフの方法なども取り入れてみるとよいだろう。
(参考文献)
- ※:女子栄養大学出版部「あなたが食べている菓子パンの栄養価を計算しましょう」
https://eiyo21.com/blog/vol_15/ - ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※2:e-ヘルスネット「トップページ」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
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