1. 広島焼きの味付けの種類
ウスターソースからお好み焼きソースへ
広島焼きが誕生した当初は、ウスターソースが使われていた。広島焼きに入れる中華麺も、ウスターソースで味付けされていたのだ。しかし、さらさらしたウスターソースでは生地にしみ込み過ぎて、具合がよくない。そこで、現在のように粘性の高いお好み焼きソースが開発され、使われるようになったようだ。そして現在に至るまで、広島焼きに使われるソースは、ほぼお好み焼きソース一択である。
好みによってバリエーションも
広島焼きの味付けには、好みや具材の内容に合わせて、ケチャップ・チーズ・梅ソース・キムチなどを加えるバリエーションもあるが、味付けの基本はあくまでもお好み焼きソースだ。なお、お好み焼きソースは手作りすることも可能だし、メーカーによっても微妙に味付けが違うので、好みのものを探してみると良いだろう。
2. 広島焼きの生地には味付けするのか?
基本は味付けなし?
広島焼きの生地は、薄力粉を水で溶いただけものが基本だ。混ぜ焼きである関西風のお好み焼きに比べると、使う生地の分量が圧倒的に少ない分、生地の味付けにはそれほど凝る必要はないと考えられているのかもしれない。しかし、店で食べる広島焼きの中には、さまざまなものがプラスされている場合も多いようだ。以下に挙げたものも参考にし、オリジナルの生地を完成させてほしい。
みりんを加える
みりんを入れるとコクのある味付けになり、まろやかな旨みも加わるのでおすすめだ。
出汁を加える
味噌汁や鍋用に取った出汁が余っていたら、広島焼きの生地に加えてみよう。味わいに奥深さがプラスできるだろう。
かつおぶし粉を加える
わざわざ出汁を取るのは手間だが、魚の出汁は欲しいという場合は、かつおぶし粉を加えると手軽に旨みがプラスできる。
味付けに卵を加える
卵を加えることで、生地がふんわりとした口当たりとなり、卵の優しい甘みが加わった味付けとなる。
しょうゆを加える
最終的にはお好み焼きソースの味付けで食べるのが広島焼きだが、やはりベースにしょうゆ味がほしいという場合はしょうゆを加えてみよう。ただし、入れ過ぎると生地が焦げやすくなるので要注意だ。
ガーリックパウダーを加える
にんにくの風味が好きな方なら、味付けの良い隠し味になる。
3. 広島焼きの味付けのタイミングは?
広島焼きの味付けを考えるうえで、タイミングは3回ある。生地の味付け・中華麺の味付け・完成した広島焼き全体の味付けだ。
広島焼き 生地の味付け
広島焼きの生地は、薄力粉と水のみで作るべしという意見もある。この場合、生地の味付けは不要だが、かつおぶし粉やみりんなどで味付けする場合は、生地を作るときに一緒に混ぜて作ろう。
広島焼き 中華麺の味付け
中華麺には、焼きそばソースやお好み焼きソースで薄く味をつけておいてから、広島焼きの具材とするのが一般的な方法だ。塩コショウを少ししておくのも良い。
広島焼き ソースによる味付け
お好み焼きソースで味をつけるのは、工程の最後だ。鉄板上でソースをかけても良いし、皿に移してから皿の上で好みの量をかけても良い。完成してソースを塗った広島焼きを半月状に2つに折って、さらにまたソースを重ねる「2度塗り」という方法もある。
4. アレンジが楽しい広島焼きの味付け
定番のイカ天以外にも!
広島焼きの味付けの定番と言えばイカ天が有名だが、イカ天ほど知られていないものの、絶妙な隠し味となるものが存在する。それは、とろろ昆布だ。
昆布を入れるタイミングは?
とろろ昆布は、具を重ねていくときに薄く広げて重ねよう。のせる順番は、あまり厳密に考える必要はない。最後に豚バラ肉をのせる前に、のせやすいタイミングで加えれば良いだろう。
広島焼きは、とろろ昆布でさらに美味しくなる!
良い出汁が取れる昆布を削り、柔らかく食べやすい食感に仕上げたとろろ昆布は、関西や北陸ではよく使われる料理素材だ。おにぎりを巻いたり、うどんのトッピングにしたりと馴染み深い。とろろ昆布としょうゆを碗に入れ、熱湯を注いでインスタント吸物にしたりもする。とろろ昆布を味付けに加えることによって、広島焼きはさらに旨みを増すのだ。
結論
さまざまな材料を重ねて焼いていく広島焼きは、手際の良さが肝心だ。生地の味付け・中華麺の味付け・完成した広島焼き全体の味付け、それぞれをタイミング良くこなしていくことによって、より美味しい広島焼きに仕上がることだろう。
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