1. そもそも、普通の甘酒と酒粕の甘酒は何が違うのか?

甘酒は、一般的に麹を使って作ることが多い。酒粕を使う甘酒との違いを簡単に見てみよう。
・麹を使う甘酒
甘酒といえば、麹を使って作るものを連想する人も多いだろう。ごはんと湯を混ぜたものに麹を加え、発酵させて作る。基本的に米麹を使うことが多い。発酵はステンレスボトルなどを使って手軽に行うこともできる。市販の甘酒は、この麹を使ったものが多いだろう。ほかに大きな特徴として、アルコールが含まれていない。そのため、アルコールが苦手な人や運転を控えた人でも安心して飲むことができる。
・酒粕を使う甘酒
甘酒は酒粕を使って作ることもできる。おおまかにいえば、酒粕を湯に溶かせばできる。麹を使った甘酒以上に手軽に作ることができるだろう。そのほかの特徴として、酒粕由来のアルコールが含まれている。しっかり加熱すればアルコールを飛ばすことができるものの、完全に飛ばしきれたかどうかの確認は難しい。アルコールが苦手な人、車を運転する人は、十分に気を付ける必要がある。安全を期すなら、控えるのがよいだろう。
2. 酒粕を使った甘酒の簡単な作り方

酒粕を使ってどうやって甘酒を作るのか、簡単に紹介していこう。
・酒粕を湯に溶かす
鍋に湯を沸かしてから、酒粕をちぎって入れる。小さくちぎった方が溶けやすくなるが、あまり神経質になる必要はない。すりこぎなどで酒粕を潰したり、鍋を加熱しながらかき混ぜると、より早く溶けきるだろう。
・砂糖を入れる
酒粕だけで甘酒特有の甘みが出る訳ではない。酒粕が溶けたら、砂糖を入れて、かき混ぜる。砂糖が溶けきったら、完成だ。
・必要ならアルコールを飛ばす
アルコールをより確実に飛ばしたい場合は、弱火でしばらく加熱するとよい。焦げ付きには注意し、時々かき混ぜるのがよいだろう。このように、酒粕を使うと、甘酒を非常に簡単な工程で作ることができるのだ。
3. 味が苦手な方も試したい!甘酒を飲みやすくするための工夫

酒粕を使って甘酒を簡単に味わえるのは嬉しいが、たとえば暑い日には温かいままでは飲む気が起きにくいかもしれないし、味に飽きてしまう可能性もある。また、そもそも甘酒の味が苦手という人もいるだろう。そこで、甘酒を少し変わった味わいで楽しむ方法を提案しよう。
・冷やし甘酒で夏も美味しく、熱中症対策にも!
甘酒を通常通り作った後、粗熱を取って冷蔵庫などで冷やす。冷たくすれば、よりすっきりとした味わいを楽しめるほか、夏でも飲みやすいだろう。また、甘酒にはビタミンB群や食物繊維などの栄養が豊富に含まれている。したがって、甘酒を飲むことで、夏バテや熱中症の予防になることも期待できるのだ。冷やした甘酒で喉を潤しつつ、栄養をしっかり摂りたい。
・好みの味を加えて、さっぱりと飲む
甘酒の甘ったるさが苦手だという人もいるかもしれない。確かに、好みが分かれる味ではある。ここで、少し味を足すことにより、甘酒をより飲みやすくできる。定番の味は、しょうがだ。縁日で売られる甘酒に含まれていることもある。甘酒の甘みとしょうがのスパイシーさがうまく混ざって、飲みやすくだろう。ほかに、たとえばレモン汁を入れてしまうという手もある。刺激的なすっぱさが追加されるが、その分すっきりとした飲み口になる。特に、冷やし甘酒にレモン汁を足すと、スポーツドリンクなどに少し近い風味になるだろう。これまで甘酒を敬遠していた方も、試してみる価値はある。
結論
酒粕を使った甘酒は、栄養が豊富で、かつ簡単に作ることができる。アルコールに注意しなければならないものの、優秀な飲み物だ。独特の味は好みが分かれるが、工夫次第で飲みやすくすることもできる。これまで手を出していなかった人も、甘酒を気軽に試してみてはいかがだろうか。