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【甘酒】の栄養成分と効能を詳しく解説!作り方や効果的な飲み方も

【甘酒】の栄養成分と効能を詳しく解説!作り方や効果的な飲み方も

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

2020年12月16日

「飲む点滴」といわれることのある甘酒だが、具体的にどんな栄養成分が含まれているかご存知だろうか?本稿では甘酒に含まれる主な栄養成分と効能について詳しく解説するとともに、効果的な飲み方や作り方も紹介する。

  
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1. 酒粕と米麹、それぞれの甘酒の違い

甘酒には大きく2種類あるのをご存知だろうか?まずは基本からおさらいしておこう。

甘酒とは

桃の節句の白酒代わりや、冬場に身体を温めるため、あるいは夏場の滋養強壮のためなどに飲まれることが多いのが甘酒だ。本来、神事のときの供物として作られてきたが、江戸時代からは庶民の手軽な栄養補給源として夏に冷やして飲まれてきた。そのため、俳句において夏の季語としても登場する。

酒粕甘酒

日本酒を作るときに出る酒粕を水に溶かし、砂糖を加えて煮込んで作る甘酒だ。酒粕に含まれているアルコールは煮込む過程でほとんど飛ぶと考えられるが、微量のアルコールが残っているものもある。そのためアルコールに弱い方や子どもに飲ませるときは注意が必要である。また砂糖を入れるため、カロリーは高くなりやすい。

米麹甘酒

米麹と米・水を混ぜ55~60度ほどの温度で数時間かけて発酵させる。ノンアルコールなのでアルコールが苦手な方や子どもでも飲めるうえ、基本的には砂糖も使用しないため麹のやさしい甘さが特徴的だ。発酵が進み糖化すると、おかゆのようなペースト状になる。その豊富な栄養素から「飲む点滴」と呼ばれているのはこちらの甘酒だ。

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2. 甘酒の栄養成分一覧

栄養豊富な甘酒には、具体的にどんな成分が含まれているのだろうか?文部科学省「食品成分データベース」(※1)より、100gあたりの主な栄養成分と含有量を紹介しよう。

甘酒100gあたりの主な栄養成分一覧

  • エネルギー:81kcal
  • 水分:79.7g
  • たんぱく質:1.7g
  • 脂質:0.1g
  • 炭水化物:18.3g
  • 灰分:0.2g
  • ミネラル
    └ナトリウム:60mg
    └カリウム:14mg
    └カルシウム:3mg
    └マグネシウム:5mg
    └リン:21mg
    └鉄:0.1mg
    └亜鉛:0.3mg
    └銅:0.05mg
    └マンガン:0.17mg
  • ビタミンE(トコフェロールα):微量
  • ビタミンB群
    └B1:0.01mg
    └B2:0.03mg
    └ナイアシン:0.2mg
    └B6:0.02mg
    └葉酸:8μg
  • 食物繊維
    └水溶性:0.1g
    └不溶性:0.3g
甘酒に含まれる栄養成分として目立つのはビタミンB群(B1・B2・ナイアシン・B6・葉酸)、食物繊維などだろう。一覧にはないが、ブドウ糖も多く含まれており、オリゴ糖をはじめとするアミノ酸も豊富だ。

3. 甘酒の栄養成分から期待できる効能

甘酒に含まれている栄養成分から、どういった効果が期待できるのかを詳しく解説していこう。

ブドウ糖

甘酒の栄養成分のうち20%はブドウ糖といわれている。糖質の一種(単糖類)で、脳のエネルギー源となる唯一の物質であり、当然ヒトにとって非常に重要な栄養素である。血液中では血糖として存在し、インスリンが濃度をコントロールしている。脂質より分解・吸収されるのが早いことから、運動をしたあとや血糖値が低くなり過ぎたときなどの素早いエネルギー補給に適している。ただし摂取し過ぎると中性脂肪となって脂肪細胞に蓄積され、肥満などを招くおそれがある(※2)。

必須アミノ酸

たんぱく質を構成する「20種類の有機化合物」がアミノ酸だ。そのうち、ヒトが体内で作ることのできない9種類を必須アミノ酸と呼ぶ(※3)。これらはさまざまな効果があり、筋肉を増強させるもの、精神の健康を保つもの、成長を促すもの、満腹中枢を司るものなどがある。米麹甘酒の主成分はでんぷんであるため、決してたんぱく質や必須アミノ酸の含有量が多いというわけではないが、必須アミノ酸9種類すべてを含んでいるという点で非常にバランスがよい。

オリゴ糖

単糖(それ以上分解できない最小単位の糖質)が2〜10個結びついて構成されているのがオリゴ糖である。ビフィズス菌といったいわゆる「善玉菌」と呼ばれる腸内細菌のエサとなり、それらを増やす効果があることから、トクホ(特定保健用食品)として認められている(※4)。

ビタミンB群

水溶性ビタミンの一種であるビタミンB群は、糖質・脂質・たんぱく質の代謝や、肌・髪の健康にかかわる大切なビタミンである。先ほど、甘酒にはブドウ糖が豊富に含まれているとお伝えしたが、そのブドウ糖をエネルギーに効率よく変えるために役立つ栄養素だ(※5)。

食物繊維

ヒトの消化酵素では消化できない成分で、そのさまざまな働きから「第6の栄養素」とも呼ばれているのが食物繊維だ。水溶性と不溶性があり、整腸作用や便秘の改善といった効果が期待できるほか、食後の血糖値の急上昇を抑えたり、脂質や糖、それにナトリウムなどを吸着して体外に排出したりする働きもある(※6・※7)。甘酒にはオリゴ糖と食物繊維の両方が含まれているため、とくに便秘や腸活に効果が期待できる。

酵素

麹菌が生成する酵素はアミラーゼ・プロテアーゼ・リパーゼ・ペクチナーゼなど30種類以上におよぶともいわれており、甘酒にも含まれていると考えられる。これらの酵素には、でんぷんをブドウ糖に、たんぱく質をアミノ酸に、脂肪を脂肪酸とグリセリンにそれぞれ効率的に分解し、消化・吸収を助ける役割があるほか、吸収された栄養分を効率よくエネルギーに変える働きがある。

ただし甘酒だけでは不十分

ご覧のように甘酒にはさまざまな栄養が豊富に含まれているが、この場合の豊富とは「含有量がずば抜けている」という意味ではなく、バランスの多様性を表現したものである。甘酒だけで十分な栄養を摂取できるものではないため、ほかの食事とのバランスは引き続き考慮していくことが大切だ。

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4. 甘酒の効果的な飲み方とは?

甘酒の栄養成分をしっかりいただくためには、飲み方も大切になってくる。

甘酒は手作りがよい?

甘酒に含まれる麹菌や酵素などは高温に弱いため、市販品の高温殺菌しているものは酵素による効能はさほど期待できないといわれている。市販品には酵素以外の栄養成分による効果を期待するか、生甘酒とよばれる高温殺菌をしていないものを手に入れるとよいだろう。

甘酒に使う米麹は市販されているため、温度管理をきちんとすれば手作りも可能だ。米麹で作る甘酒はドロドロになったおかゆのような様相で、米のでんぷんを米麹が生成した酵素が分解してブドウ糖を作るため、非常に甘い。

甘酒のおすすめの飲み方

そのまま飲んでもよいが、砂糖などの調味料代わりに使うこともできる。みそ汁やスープに加えたり、サラダのドレッシングにしたり、肉や魚を漬け込んだりなど、料理に利用するのもおすすめだ。なお甘酒の独特な風味が苦手な方はココアやきなこ、バナナなどのフルーツ、はちみつ、しょうが、ヨーグルトなどを加えると食べやすくなる。

飲むタイミングは?

ブドウ糖の成分が脳の疲れを癒してくれることから、寝る前に飲むと睡眠の質がよくなるといわれている。しかし朝もおすすめだ。朝は腸の活動が鈍っており、エネルギー代謝も上げていきたい時間帯でもある。35〜40度程度のひと肌に温めれば、豊富に含まれる酵素の効果もアップするはずだ。高温になるとせっかくの酵素も死滅・失活してしまうので沸かさないように注意しよう。

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5. 甘酒の作り方

米麹のみを使った、シンプルな甘酒の作り方を紹介しよう。

材料と道具

米麹と水(お湯)、炊飯器、それに調理用の温度計とボウル、清潔で保温可能な容器、布巾などを用意しよう。600mlの甘酒を作る場合、米麹と水の分量は半々(300g / 300ml)が目安だ。

作り方

保温可能な容器に米麹を入れ、50〜60度ほどのお湯を注いでよく混ぜる。「ダマ」がないようにしっかり混ぜよう。次に、お湯の温度を保ったまま5〜6時間ほど保温するのだが、適当なアイテムがなければ炊飯器の保温モードでよい。このとき、炊飯器の釜に布巾をかぶせてからふたを閉めるとちょうど60度くらいを保てる。時間がきてよく混ぜたら米麹甘酒の完成だ。

保存方法と保存期間

清潔な密閉容器に移して冷蔵庫へ入れれば1週間ほど保存できる。それよりも長く保存したいときは冷凍しよう。ただしこの場合も3カ月以内には食べ(飲み)きることだ。雑菌の繁殖が心配な方は、保存する前に火入れをしておくとよい。鍋に移して中火にかけ、70度くらいになったらよく混ぜる。沸騰はさせないように注意しよう。ひと煮立ちさせて火を止めたら、70度程度を保ちつつ10分ほど余熱すればOKだ。

結論

甘酒には酒粕と米麹から作るものがあるが、とくに米麹甘酒には多くの栄養成分が含まれている。水分補給や素早いエネルギー補給などにピッタリではあるが、メインというよりはサブ(補助)的な役割であると考えたほうがよいだろう。そのまま飲むのもよいが、いろいろな食材に活用するのもおすすめだ。

(参考文献)

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  • 公開日:

    2017年10月 8日

  • 更新日:

    2020年12月16日

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