目次
1. 青唐辛子の保存方法は大きく3つ

青唐辛子を保存する方法は大きく分けて「冷蔵」「冷凍」「乾燥」の3つある。それぞれのやり方について詳しくは後述するとして、まずは保存期間の目安を解説する。
冷蔵保存
近々使う予定があるなら冷蔵保存でOKだ。保存期間の目安としては冷蔵1週間程度になる。
冷凍保存
しばらく使う予定がないことが分かっているときは、青唐辛子を冷凍しよう。3カ月くらいは保存できる。
乾燥保存
正しい手順で乾燥させれば、1年など長期間保存することができる。ただし冷蔵や冷凍と違い、天日干しにして数日〜10日間乾燥させる必要があるなど手間がかかる。青唐辛子の用途や、どの程度で使い切れそうかなどを考慮したうえで、適切な保存方法を選ぶことが大切だ。
2. 青唐辛子の保存方法や注意点を詳しく解説

実際に青唐辛子を保存する場合の詳しいやり方や注意点などを解説していく。
冷蔵庫で保存する方法
1回分ずつ小分けにしてビニール袋に入れ、ジッパー付きの保存袋に入れる。風味や旨みが逃げないよう、しっかり密閉することが重要だ。上述のように1週間を目安に使い切ろう。ただし、時間の経過とともに辛さや風味が低下するため、変色したものは廃棄するとともに、状態がよいものでも早めに使い切ることをおすすめする。
冷凍庫で保存する方法
水分が付着していると腐敗を早めるおそれがあるため、まずはペーパータオルなどで水気をよく拭き取る。次に青唐辛子を1個ずつラップで包み、ジッパー付きのフリーザーバッグに入れて空気を抜いてから密閉し、冷凍庫で保存しよう。保存期間は3カ月が目安とお伝えしたが、時間の経過とともに劣化するためできるだけ早く使い切るとよい。変色しているものなどは保存せずに廃棄しよう。
乾燥させて保存する方法
1個ずつ小分けになっている青唐辛子の場合、直射日光を避けて風通しのよい場所に置いておく。表面にシワができて赤くなり、振るとカラカラ音が鳴る程度までしっかり乾燥させよう。
一方、家庭菜園などで株ごと収穫した青唐辛子の場合は、ロープなどに引っかけて風通しのよい軒下などに吊るし、天日干しをする。同じように表面にシワができてカラカラ鳴るまで乾燥させよう。乾燥させる日数は品種などによって異なるが、おおよそ1週間〜10日を目安にするとよい。うまく乾燥させられたら、水分に触れないように注意しつつ密閉できる瓶などに入れて保存しよう。
一方、家庭菜園などで株ごと収穫した青唐辛子の場合は、ロープなどに引っかけて風通しのよい軒下などに吊るし、天日干しをする。同じように表面にシワができてカラカラ鳴るまで乾燥させよう。乾燥させる日数は品種などによって異なるが、おおよそ1週間〜10日を目安にするとよい。うまく乾燥させられたら、水分に触れないように注意しつつ密閉できる瓶などに入れて保存しよう。
3. 冷凍保存した青唐辛子の解凍方法や使い方

続いて、冷凍保存した場合の解凍方法や使い方を解説する。
凍ったまま使ってもOK
基本的に、冷凍保存した青唐辛子は解凍せずそのまま料理に使える。必要な分だけを取り出してハサミなどで切り分け、炒め物に入れれば解凍しつつ調理できるため効率がよい。
解凍するなら流水にさらす
解凍させたいときは、フリーザーバッグごと水道水にあてて解凍するのがおすすめだ。あとはいつものように、ハサミなどで使いやすい大きさにカットして調理に使おう。なお冷凍庫から取り出した際、変色していたり異臭がしたりする青唐辛子は残念だが廃棄しよう。
4. 青唐辛子を加工して保存する方法もある

大きく3パターンを紹介したが、実は青唐辛子を加工してから保存するという方法もある。
オリーブオイル漬け
最初に保存用の瓶を煮沸消毒しておこう。次に、青唐辛子を洗って細かく刻み、瓶に入れる。あとは青唐辛子がしっかりかぶるまでオリーブオイルを入れて冷蔵庫で保存すれば、サラダをはじめいろいろな料理に使える、青唐辛子オイルのできあがりだ。
あるいは、乾燥させてからオリーブオイル漬けにする方法もある。この場合も保存用の瓶は煮沸消毒しておこう。青唐辛子をよく洗ってから干して乾燥させ、完全に乾いたのを確認してから軽く炒る。あとは瓶に詰めてひたひたにオリーブオイルオイルを注げば完成だ。
あるいは、乾燥させてからオリーブオイル漬けにする方法もある。この場合も保存用の瓶は煮沸消毒しておこう。青唐辛子をよく洗ってから干して乾燥させ、完全に乾いたのを確認してから軽く炒る。あとは瓶に詰めてひたひたにオリーブオイルオイルを注げば完成だ。
5. 傷んだ青唐辛子の見分け方

なかなか見かける機会はないかもしれないが、青唐辛子も時間の経過とともに傷み、やがて腐敗する。うっかり食べてしまわないよう、危険な青唐辛子の見分け方も覚えておこう。
傷んだ青唐辛子の見分け方
多くの場合、見た目で判断できる。変色していたり虫が湧いていたり、もちろんカビが生えていたりするものは見つけ次第、廃棄処分しよう。たとえ冷蔵保存や冷凍保存をしていても、場合によっては傷んでしまうことがある。安心しきらず、使う前は状態を確認しておくことだ。外見に変化がなくても、異臭がするといった場合は念のため廃棄することをおすすめする。
6. ところで青唐辛子とは?ししとう何が違う?

ところで日本で唐辛子といえば赤唐辛子を思い浮かべる方も多いのではないだろうか?青唐辛子と何が違うのか、見た目が似ているししとうとは何が違うのかなどちょっとした豆知識を紹介しよう。
赤唐辛子になる前の状態のもの
青唐辛子とは、赤唐辛子になる前の段階、つまり色づく前に収穫されたものをいう。我々がよく口にする、青(緑)ピーマンと同じ状態というわけだ。赤唐辛子と比べると風味や辛さはやや劣るとされるが、そうはいっても辛いものは辛いので気をつけよう。
ししとうとの違いは「辛い品種」かどうか
ししとうとは「獅子唐辛子(ししとうがらし)」のことである。同じ色、似たような形をしているため区別がつかない方もいるのではないだろうか?実は、青唐辛子もししとうも同じナス科トウガラシ属の野菜である。このうち辛みがある品種を(青)唐辛子、ない品種をししとうと呼んで区別している。一般的にししとうは辛くなく、むしろ甘みがあるものが多いが、育つ過程で水分不足などのストレスにさらされた個体は辛いことがあるので覚えておこう。
カプサイシンは摂り過ぎに注意
唐辛子の辛み成分といえばカプサイシンだ。適量であれば発汗作用やほどよい食欲増進といった効果が期待できるが、摂り過ぎると粘膜が傷つくことがある。胃や喉が荒れてしまうこともあるため、辛さが好きな方も食べ過ぎにだけは気をつけよう(※1)。
7. 簡単で美味い!青唐辛子のおすすめレシピ

最後に、青唐辛子を使った簡単で美味しいレシピをいくつか紹介しよう。なおワタの部分は素手で触れるとヒリヒリする場合がある。念のためビニール手袋を着用するとよいだろう。
ピーマン油揚げの炒め物
青唐辛子とピーマンは細切りに、油揚げは食べやすい大きさ(小さめがおすすめ)にカットする。油をひいたフライパンでサッと炒め、しんなりしてきたら醤油で味を整えて完成だ。鰹節があれば最後にパラパラとふりかけよう。もっと手軽な料理がよければ、青唐辛子を炒めてめんつゆで味付けをするだけといったものもある。
焼き浸し
こちらは酒の肴に最適な焼き浸しだ。青唐辛子はよく洗って水気を切り、ザルにあげるなどしておく。軽く油をひいたフライパンで焼き色が付くくらいまで焼いたら、塩を軽くまぶして再度加熱してから火を止める。あとは醤油とみりんで作った浸し汁に鰹節も加え、青唐辛子を30分ほど浸しておけば完成だ。
青唐辛子の味噌漬け
青唐辛子は洗ってから水気を拭き取り、ヘタを取って輪切りにする。辛さがほしい方は種ごと加えよう。また計量カップなどにみりん・砂糖・醤油を混ぜておき、別途にんにくと生姜をみじん切りによう。フライパンにごま油をひいてにんにくと生姜を炒め、香りが立ってきたら青唐辛子を投入する。青唐辛子がしんなりしてきたタイミングで合わせ調味料を加え、絡めるように炒めながら水分も飛ばす。あとはすりごまを適量混ぜ合わせ、最後に鰹節をまぶしたら、ご飯がすすむ青唐辛子の味噌漬けの完成だ。
結論
青唐辛子は冷蔵・冷凍いずれでも保存可能だ。用途やどれくらいで使い切れそうかによってベストな方法を選ぼう。冷蔵保存なら1週間、冷凍保存なら3カ月が目安になるが、たとえ期間内でも傷んでいるものなどは使用を控えてほしい。
(参考文献)
- 1:農林水産省「カプサイシンに関する情報」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/capsaicin/