【管理栄養士監修】ところてんの栄養価！ヘルシー食品の代表格？

ところてんとは、天草（テングサ）などの海藻類を茹でて作った寒天質を固めた食品のこと。通常は「ところてん突き（天突き）」と呼ばれる調理器具を使って、糸状（麺状）にしてから提供されることが多い。また、ところてん自体には味が付いていないため、二杯酢やからし、青のりなどと一緒に食べることが一般的だ。なお、ところてんを和え物や中華サラダなどの具材に使うこともできる。

「日本食品標準成分表」には、「ところてん」という項目名で栄養価が収録されている。これによると100gあたりの栄養価は以下のようになっている。

・エネルギー：2kcal
・たんぱく質：0.2g
・脂質：0g
・炭水化物：0.6g
・脂肪酸
　・飽和脂肪酸：-
　・一価不飽和脂肪酸：-
　・多価不飽和脂肪酸：-
・ビタミン
　・βカロテン：0μg
　・ビタミンD：0μg
　・ビタミンE：0mg
　・ビタミンK：0μg
　・ビタミンB1：0mg
　・ビタミンB2：0mg
　・ナイアシン：0mg
　・ビタミンB6：0mg
　・ビタミンB12：0μg
　・葉酸：0μg
　・パントテン酸：0mg
　・ビオチン：Tr
　・ビタミンC：Tr
・ミネラル
　・ナトリウム：3mg
　・カリウム：2mg
　・カルシウム：4mg
　・マグネシウム：4mg
　・リン：1mg
　・鉄：0.1mg
　・亜鉛：Tr
　・銅：0.01mg
　・マンガン：0.01mg
　・ヨウ素：240μg
　・セレン：Tr
　・クロム：Tr
　・モリブデン：1μg
・食物繊維：0.6g
　（・水溶性食物繊維：-）
　（・不溶性食物繊維：-）

ところてんは100gあたりの水分量が99.1gであり、低カロリー・低糖質の食品といえる。また、残りの栄養素の多くは食物繊維となっている。そんな、ところてんの栄養面の特徴も確認しておこう。

ところてんの100gあたりのカロリーは2kcalと非常に低い。実際、身体を動かすためのエネルギー源となる炭水化物、たんぱく質、脂質をほとんど含んでいない。そのため、ダイエットやカロリー制限などをしているときにもおすすめだ。また、おやつ代わりに食べるのもおすすめとなっている。

ところてんは、食物繊維を100gあたり0.6g含んでいる。食物繊維は体内で消化・吸収されないが、体内におけるさまざまな健康効果が期待できる物質のこと。蠕動運動の働きを活発にさせたり、食後血糖値の上昇を緩やかにしたりする作用があるとされ「第6の栄養素」とも呼ばれている（※2）。

低カロリーでヘルシーなところてんは、ダイエットやカロリー制限などにも向いている食品だ。しかし、たんぱく質・ビタミン類・ミネラル類も少ないため栄養不足に注意が必要になる。また、味付けによってはカロリーや糖質量が増えてしまうため注意しながら食べる必要がある。

前述の通り、ところてんはほとんどが水分でありたんぱく質・ビタミン類・ミネラル類などをほとんど含んでいない。そのため、たんぱく質を補うために肉類・魚類・卵・乳製品・大豆製品などを食べたり、ビタミン類・ミネラル類を補うために野菜類・キノコ類・海藻類などを食べたりするのも重要だ。ところてんをダイエットに役立てるなら、食事全体の栄養バランスも考えるようにしよう。

ところてんを食べるときには、二杯酢（酢醤油）や黒蜜などをかけることが多い。しかし、二杯酢や黒蜜をかけすぎると、カロリー・糖質量・塩分量が多くなってしまうため注意が必要だ。例えば「日本食品標準成分表」でカロリーを確認すると、二杯酢は大さじ1（約17g）で10kcal程度、黒蜜は大さじ1（約18g）で36kcal程度である。特にダイエット中には、ところてんの味付けに注意をしよう。

ところてんは大部分が水分であるため、100gあたりのカロリーは2kcalとなっている。また、わずかではあるが食物繊維も含んでいる。なお、ところてん自体は非常にヘルシーな食品ではあるが、調味料を使いすぎるとカロリーが上がってしまう可能性があるため注意しよう。

（参考文献）