1. ジャガイモとは
アンデス山脈原産のジャガイモは、野菜の中でも歴史が古く、人々に長らく愛されてきた。かのインカ帝国でも、すでに食料として重宝されていた。その後、欧州に渡り、世界中に広がったとされている。日本に伝来したのは、1600年頃。栽培が始まったのは明治以降だといわれている。
ジャガイモの可食部
ジャガイモが栽培されているところを見たことはあるだろうか?ジャガイモは土の中から掘り起こすが、我々が食べている部分は根っこではない。可食部は塊茎と呼ばれる茎の一部なのだ。
ジャガイモの栄養
ジャガイモの主成分はデンプンだが、カリウムやビタミンB1、ビタミンC、食物繊維なども含まれている。さらにジャガイモに含まれるビタミンCは、熱による損失が少ないところも特徴的だ。ジャガイモの芽にはソラニンという有害物質が含まれているので、きちんと取り除いてから食すのが基本である。
2. 世界のジャガイモレシピ・欧州編
スウェーデンのハッセルバック
一時期トレンドにもなったハッセルバック。基本的にはジャガイモのオーブン焼きだが、細かいカットを入れて焼き上げるとアコーディオンのようになるため、アコーディオンポテトと呼ばれることもある。チーズやガーリックでアレンジするのもよいだろう。とくに新じゃがの季節におすすめしたいレシピだ。
イギリスのシェパーズパイ
ラム肉のひき肉で作ったフィリングとマッシュポテトを重ねたグラタンのようなもので、イギリスでは家庭の味としても親しまれている。まろやかなマッシュポテトとラム肉の旨みのバランスが絶妙で、パイという名前がついているもののパイ生地を使うわけではない。似た料理で牛肉のひき肉を使ったものはコテージパイという。
フランスのアリゴ
フランス・オーベルニュ地方の伝統料理であるアリゴ。マッシュポテトにトム・フレーシュというチーズを混ぜたもので、餅のような伸びるルックスが話題になった。日本でもSNSでトレンド入りしたこともある。肉や魚料理の付け合わせとして登場することが多いようだ。このほかにも欧州にはイタリアのニョッキやポルトガルのバカリャウ・ア・ブラスなどがある。
3. 世界のジャガイモレシピ・南米北米編
ペルーのアヒ・デ・ガジーナ
チキンとジャガイモを煮込んで、カレーのようにとろみをつけた料理。イエローペッパーペーストという黄色の唐辛子ペーストとカシューナッツやアーモンドなどのナッツが味の決め手に。とろみはパンなどでつけるようだ。ごはんと一緒に盛り付ければできあがり。見た目はまるでカレーのようだ。
アメリカのポテトスキン
アメリカもジャガイモラバーの多い国。フライドポテトはいわずと知れたところ。ポテトスキンは簡単にできて、見栄えもするので、おもてなしにももってこいだ。皮付きジャガイモを半分にスライス。中身をくり抜いてボートのようにしたら、中にチーズとベーコンをたっぷりと乗せて、オーブンで焼き上げるだけ。明太マヨネーズやサーモンなど、アレンジも可能なのでお好きな具材で楽しんでもよいだろう。
結論
このほかにもスペインのジャガイモオムレツ・トルティージャ、ポルトガルのジャガイモと干し鱈の煮物、ギリシャのムサカなど、調べてみるとどの国にもジャガイモレシピが存在することがわかる。各国のジャガイモレシピをみんなで持ち寄るホームパーティーなどを企画しても面白いかもしれない。
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