1. 【フルーツピーマン】とは?

フルーツのような甘みが特徴的なフルーツピーマンは、ピーマンがもつ青臭さや苦みが少ない品種だ。「フルーツパプリカ」とも呼ばれるフルーツピーマンだが、そう呼ばれるピーマンは1種類だけではない。フルーツピーマンに分類されるピーマンとして有名なのが「アナスタシア」と「セニョリータ」、「ぱぷ丸」だ。同じフルーツピーマンであっても色や形がまったく異なるため、使う種類によっていろいろな楽しみ方ができる。
アナスタシアの特徴
ロシア原産のフルーツピーマンであるアナスタシアの最大の特徴は、その色だ。ピーマンといえば緑や赤、黄色など色鮮やかなものが多いが、アナスタシアは紫や黒といったピーマンでは珍しい色をしたものもある。
セニョリータの特徴
セニョリータは一見ピーマンとは判別できない。なぜなら、一般的にイメージされるピーマンの形ではないからだ。ピーマンといえば円筒型をイメージするが、セニョリータはまん丸としたトマトのような形をしている。セニョリータには「セニョリータレッド」、「セニョリータオレンジ」「セニョリータゴールド」の3種類がある。セニョリータは濃い赤色が特徴的で、その形と相まってトマトのように見える。可愛らしい丸い形と鮮やかな色が、サラダにピッタリなピーマンだ。
ぱぷ丸の特徴
1個当たり30~60gと普通のピーマンより小さいぱぷ丸は、栽培期間も短いため、家庭菜園で栽培しやすいフルーツピーマンだ。形は一般的なピーマンと同じだが、ミニサイズであること、糖度が高いことが大きな特徴だ。
2. フルーツピーマンの旬と選び方

アナスタシアやセニョリータ、ぱぷ丸といったさまざまな種類があるフルーツピーマンだが、旬の時期はほとんど一緒である。形や色はまったく異なるが、緑ピーマンと同じく6~8月に旬の時期を迎える。地域によっては9月頃まで収穫できるため、市場に出回る時期が旬の時期よりも長くなることもある。緑ピーマンはハウス栽培されていることもあり、1年を通して店頭に並ぶが、フルーツピーマンはまだ日本では浸透していない野菜であるため、旬の時期にしか見かけないことも多い。市場に出回る時期が限られているため、フルーツピーマンを購入したいときは6~8月に探してみよう。
フルーツピーマンを選ぶときのポイント
形、色ともにさまざまなフルーツピーマンは、野菜売り場に並んでいたら思わず手に取ってしまうほど目を引く。珍しさから購入したくなるフルーツピーマンだが、せっかく購入するなら品質のよいフルーツピーマンを選ぼう。見るべきポイントは2つだ。1つは皮の状態だ。皮の色が鮮やかでハリがあるものを選ぶようにしよう。きれいなフルーツピーマンであれば、品質がよいのは当然だが、料理の見栄えもよくなる。もう1つはヘタの色だ。ヘタは、収穫してから時間が経つほど黒ずんでくる。そのため、鮮度を判断する基準の1つになる。一見しただけでは分かりにくいため、1個1個比較して鮮度のよいフルーツピーマンを選ぼう。
3. フルーツピーマンの食べ方と保存方法

糖度が高く甘いフルーツピーマンは、生でサラダにして食べるのがおすすめだ。青臭さもないため、切ったらそのまま食べられる。フルーツピーマンが市場に出回る時期は、夏野菜の最盛期でもあるため、きゅうりやトマトといった夏野菜と一緒に夏野菜サラダにできる。カラフルで色鮮やかなサラダは、夏バテ中でも食欲をそそるだろう。フルーツピーマンは炒めて食べてもよい。加熱すると水分が出てしまうため、フルーツピーマンのカサは減ってしまうが、より多くのフルーツピーマンを食べることができる。
フルーツピーマンが余ったら
もし、いろいろな種類のフルーツピーマンを購入してしまったものの、一度で使いきれなかった場合は、冷蔵庫で保存しよう。フルーツピーマンは夏野菜だが、そのまま放置すると腐ってしまうため、冷蔵庫の野菜室にしまうのが原則だ。また、冷蔵庫にしまう前に1つやっておかなければならないことがある。フルーツピーマンの水気をしっかり拭っておくことだ。フルーツピーマンは湿気に弱いため、いくら冷蔵庫内が乾燥していても濡れたまま入れると傷みやすくなる。とくに濡れていなくても、ふきんなどで拭いておくと安心だ。
結論
かわいらしい形をしているフルーツピーマンは、フルーツの名がつく通り甘いピーマンだ。トマトのような形をしているセニョリータ、家庭菜園にもおすすめなぱぷ丸などいろいろなフルーツピーマンが登場している。個性的なピーマンを使って作るサラダは、ピーマン嫌い解消にもきっと活躍してくれるだろう。
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