1. トロトロで美味しい!白なすの特徴とは?

白なすとは、紫色ではなく白い色をしたなすの総称である。白なすに該当する品種はたくさんあり、ホワイトベル、越後白なす、味しらかわ、たまごナスなどが挙げられる。品種によって形は異なるが、どの品種も煮崩れしにくく、果肉はほどよいやわらかさを感じられるため、さまざまな料理に使いやすいといった特徴をもっている。また、加熱をするとトロトロにやわらかくなることから「トロなす」とよばれることもある。白なすは、皮だけでなく果肉の色も白いが、ヘタの色は緑色をしている。
ここで代表的な白なすの特徴について簡単に紹介していこう。
イタリア産の白なす「ホワイトベル」
ホワイトベルはイタリアで誕生したヨーロッパの白なすである。長さは約12~15cmで、普通の紫色のなす(中長なす)に近い長さをしている。ただし、中長なすよりも太く、直径が8~9cmほどある。形は楕円形に近い。
新潟産の白なす「越後白なす」
越後白なすは主に新潟県で生産されている白なすである。形は中長なすに近く、食べやすい大きさをしている。昭和初期の頃から生産されている白なすで、現在でも多くの人から愛されている人気の品種である。
細長い形が特徴「味しらかわ」
味しらかわは、長なすのように細長い形をしている。ほぼ真っ直ぐな形をしているものが多く、思いっきり曲がった個体はあまり見られない。平均的な長さは25~27cmほどなので、ホワイトベルなどと比較をすると、非常に長いことが分かる。
まん丸でかわいい「たまごナス」
たまごナスは名前のとおり、卵のように丸い形をしている白なすだ。自家栽培した場合、卵がそのまま生えてきたようなかわいらしい見た目へと成長するため、観賞用として育てている人も増えている。
2. 白なすはなぜ紫色にならないの?

スーパーや青果店などでよく見かける紫色のなすは、ナスニンとよばれる成分が含まれている。ナスニンはアントシアニン系のポリフェノールの一種で、皮や果肉を濃い青色や紫色にする作用がある。ちなみに、アントシアニン系のポリフェノールはブルーベリーやブドウなどにも含まれている。
しかし、白なすにはこのナスニンが含まれていないのだ。そのため、どんなに成長しても白いままなのである。ただし、白なすの花は紫色をしており、その点は紫色のなすと同じだ。
しかし、白なすにはこのナスニンが含まれていないのだ。そのため、どんなに成長しても白いままなのである。ただし、白なすの花は紫色をしており、その点は紫色のなすと同じだ。
薄い緑色が混じっている白なすもある
余談ではあるが、白なすに分類される品種のなかには薄緑色をしているものもある。このようななすは「緑なす」や「翡翠なす」とよばれることもあるが、薄緑色のなすにもナスニンは含まれていないため、白なすの一種としてジャンル分けされている。
3. 白なすのおすすめのアレンジ方法は?

白なすは加熱して食べるのがおすすめだが、紫色のなすと同じようにいろいろな料理に使うことができる。そこで今回は、白なすの「加熱しても崩れにくい」という特徴を活かしたおすすめのアレンジ方法を2つ紹介する。
カレーやシチューにも!白なすの煮込み料理
やわらかい品種のなすで煮込み料理を作ってしまうと、熱に耐えられずに煮崩れしてしまうことがある。しかし、白なすは煮崩れしやすい煮込み料理にも使えるため、非常に便利である。長時間煮込む必要があるカレーやシチュー、野菜の煮物、スープなど、さまざまな料理に活用できるため、ぜひ試してみてほしい。
サクジュワーな食感が最高!白なすの揚げ物
白なすは加熱しても形をしっかりと保つことができるため、唐揚げや天ぷら、竜田揚げといった揚げ物の材料としても使いやすい。衣はカリカリ、中身はなすの水分がジュワーっと溢れ出す美味しい揚げ物を作ることができるので、一度食べてみてはいかがだろうか。
結論
白なすは見た目こそ変わっているものの、味は普通のなすと変わらず、むしろ煮崩れしにくいという強みをもっている。そのため、白なすを使えば多くのなす料理を作ることができるのだ。「見た目が美しいなす料理を作りたい」「なすを使うといつも煮崩れして困っている」といった思いを抱えている人はぜひ白なすを使ってみてほしい。