1. オムライスに合う献立の立て方

献立を考える際は主役であるオムライスと、食材・味付け・調理方法などが被らないようにすることがポイント。また、栄養バランスを整えることも重要だ。使用する食材などにより異なるが、一般的なオムライスの栄養面のメリット・デメリットは以下のとおりである。
【オムライスのメリット】
【オムライスのメリット】
- 三大栄養素をバランスよく摂れる
- ビタミン類もバランスよく補える
- 亜鉛や銅などのミネラル類も摂れる
【オムライスのデメリット】
- ビタミンB1・Cなどは不足している
- カリウム・カルシウムなどは不足している
- 食物繊維量は不足している
- 味付けが濃く塩分過多になりやすい
オムライスにはご飯・卵・鶏肉・玉ねぎ・ケチャップなどを使うため、一品で三大栄養素をはじめビタミン類やミネラル類を補うことができる。しかし、ビタミンB1・Cなどのビタミン類やカリウム・カルシウム・マグネシウムなどのミネラル類、食物繊維が不足しがちだ。このことから豆類・キノコ類・海藻類などを使った副菜・汁物を合わせるのおすすめだ。
2. オムライスに合う献立~副菜10品~

ボリュームがあるオムライスを食べるときには、箸休めにもなるあっさりとした副菜・おかずを合わせるのがおすすめ。栄養バランスも整うオムライスに合う副菜・おかずをいくつか確認しよう。
副菜1.キノコのマリネ
オムライスに不足しているビタミンB1・カリウム・食物繊維などを補うなら、しめじやマイタケを使ったマリネがおすすめだ。お酢やレモン汁のサッパリとした味付けとなっており、オムライスとの相性もよくなっている。また、キノコ類の調理は簡単であることもメリットとなっている。
副菜2.ブロッコリーのナムル
たんぱく質・ビタミンB1・ビタミンCなどをバランスよく補うためにブロッコリー料理を加えるのもよい。下茹でだけでも美味しいが、鶏ガラスープの素・おろしニンニク・ゴマ油・塩コショウで和えれば簡単にナムルが作れる。サッパリとして美味しく、栄養バランスも優れているのでおすすめだ。
副菜3.ほうれん草のお浸し
「緑黄色野菜の王様」であるほうれん草を使った料理もおすすめだ。ソテーなどにしてもいいが、オリーブオイルを和えて作るお浸しもおすすめだ。電子レンジで火を通してから、調味料を混ぜるだけで簡単に作れるのもメリットといえる。最後に粉チーズをかけると、いっそう洋風の味付けになる。
副菜4.ナスの煮浸し
ビタミン類・ミネラル類・食物繊維を含んでいるナスもオムライスに合う。ナスの使い道はいろいろあるが、例えば煮浸しなどはおすすめだ。作り方はまず、ゴマ油を引いたフライパンでナスの両面をこんがりと焼く。それから砂糖・だし・醤油・みりんと一緒に軽く煮込めば完成となる。
副菜5.枝豆のペペロンチーノ風
ビタミンB1・ビタミンC・食物繊維などを多く含む枝豆を使った料理もよい。塩ゆでしたシンプルな枝豆でもいいが、茹でた枝豆にオリーブオイル・塩コショウ・鷹の爪・ニンニクを混ぜた「ペペロンチーノ風」にしても美味しい。茹でるのが面倒な場合は、冷凍食品を使うと簡単に作ることが可能だ。
副菜6.アスパラガスのバター炒め
アスパラガスはビタミンB1やビタミンCなどを多く含んでいる。そんなアスパラガスを使ってバター醤油炒めを作ってみよう。アスパラガスは下ごしらえとして、根元を切り落とし皮を剥いておく。それからバターを入れたフライパンでアスパラガスを炒める。最後に醤油を加えて馴染ませたら完成だ。
副菜7.アボカドとトマトのサラダ
カロリーは高めになってしまうが、アボカドを使うのもおすすめだ。アボカドを使った料理はさまざまあるが、シンプルなのはさいの目状にカットしたサラダなどだ。アボカドとの相性がよいトマトも一緒に盛り付けることで、みずみずしくて美味しいサラダを作ることができる。
副菜8.水菜のシャキシャキサラダ
みずみずしくてシャキシャキとして食感が特徴の水菜は、実はβカロテン・ビタミンB1・ビタミンCを多く含んでいる。また、生食もできるため、サラダにすることも可能だ。サラダにするときはトッピングとしてちりめんじゃこを加えたり、ツナ(シーチキン)と和えたりするとより美味しくなる。
副菜9.トウミョウとちくわの和え物
ビタミンB1・ビタミンC・食物繊維などが豊富なトウミョウを使うのもよい。例えば、サッとお湯に潜らせた豆苗と長方形にカットしたちくわを合わせた和え物などはおすすめだ。味付けにマヨネーズや粒マスタードなどを使えば、ピリリと辛味がきいた美味しいおかずを楽しむことができる。
副菜10.おくらとツナの和え物
ビタミン類・ミネラル類・食物繊維が豊富なおくらと、たんぱく質やビタミンB1が豊富なツナ(シーチキン)を使って和え物を作ってみよう。作り方は簡単で、下茹でしたオクラを斜め切りにする。それからボウルでオクラ・ツナ・めんつゆ・ワサビなどを混ぜ合わせれば完成となる。
3. オムライスに合う献立~スープ5品~

オムライスは栄養価が高いため、副菜を作らなくても汁物・スープだけ作れば栄養バランスを整えることが可能だ。食材や味付けを変えるなどして、いつもと違うスープを楽しむのもよいだろう。
汁物1.わかめのスープ
食物繊維などを多く含むワカメを使ったスープはおすすめだ。味付けは洋風にしたいならコンソメを使って、中華風にしたいなら鶏ガラスープの素などを使うのがよい。仕上げにゴマなどをトッピングすれば香りもよくなる。乾燥ワカメを使えば簡単に作れるのもメリットといえるだろう。
汁物2.モロヘイヤのスープ
ビタミンB1やビタミンCを多く含むモロヘイヤをスープにするのもよい。茹でるとビタミンB1やCは流出してしまうが、スープにすることで栄養素を逃がさずに摂ることが可能だ。味付けは麺つゆなどを使って和風にしてもよいし、オリーブオイルと塩を使って洋風にしても美味しい。
汁物3.ほうれん草とキノコのミルクスープ
オムライスに不足している栄養素を満遍なく補えるミルクスープもおすすめ。具材にほうれん草としめじなどを入れれば、栄養バランスを整えることが可能だ。下ごしらえした野菜・キノコを加えてからコンソメを入れた水を一煮立ちさせる。そして最後に牛乳を加えてスープを作るようにしよう。
汁物4.トウモロコシのポタージュ
手作りだと少し大変だが、ビタミン類と食物繊維が豊富なトウモロコシを使うのもよい。また、牛乳を使ったトウモロコシのポタージュにすれば、カルシウムなどを補うこともできる。一から作るのが大変な場合には、市販のトウモロコシのポタージュなどを食べるのもよいだろう。
汁物5.ミネストローネ
オムライスにチキンライス・ケチャップライスを使わない場合は、ミネストローネをあわせるのもよい。トマト・キャベツ・玉ねぎ・ニンジンなど多くの野菜を使うため、ビタミン類・ミネラル類・食物繊維などを補うことが可能だ。お腹もいっぱいになるので、物足りないときにもおすすめだ。
結論
オムライスはさまざまな栄養素を摂ることができるが、ビタミン類・ミネラル類・食物繊維など一部不足してしまうものもある。そのため、ここで紹介したような野菜類・豆類・キノコ類・海藻類などを使った副菜や汁物で、不足している栄養素を補うようにしよう。
【参考文献】
- ※:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/