1. アスパラとは

アスパラガスはユリ科の植物である。原産は地中海東部であり、芽のような独特な姿をしている。実際、土に種を植え地上に伸びてきた新芽の茎を切り取って収穫している。
新芽を収穫し続ける
アスパラは種を植えてから収穫まで非常に時間のかかる野菜で、なんと2~3年ほど待たなければならない。しかし、一度収穫しても同じ株から次々と芽が出るため、10年ほどは種を蒔かなくても収穫し続けられるという。
日本名はオランダキジカクシ
日本にアスパラが導入されたのは江戸時代で、はじめは観賞用として扱われていた。本格的に栽培されるようになったのは大正時代に入ってからで、昭和になりようやく一般家庭の食卓にもあがるようになったといわれている。アスパラの日本名は、成長して葉が茂るさまを「雉(キジ)が隠れるほど」とたとえたことからオランダキジカクシとつけられた。
2. アスパラの旬の時期はいつ?

アスパラガスは、輸入物が年中出回っているため、旬がわかりづらい。国産のものも春先から秋にかけて収穫できるため、そういった意味では旬が長く感じられる。しかし、美味しさという意味での旬は限られた期間なのだ。
アスパラの美味しい旬は5~6月
国内のアスパラの産地として長野県や佐賀県、栃木県などが挙げられるが、とくに有名なのは北海道だ。5~6月に旬を迎える北海道のアスパラは、輸入物よりも味が濃く旨みが強いうえに食感がよい。旬を心待ちにするファンも多く、土産や贈り物としても人気を集めている。ちなみにホワイトアスパラガスも旬を迎えるが、5月下旬~6月までの半月ほどしか出回らない。
3. アスパラの種類

アスパラには一般的な緑色のものと、缶詰のイメージが強いホワイトアスパラガスがあることは有名だ。両者の違いやほかの種類について見ていこう。
グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスの違い
グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスは見ためも味もまったく異なる。しかし、もともとの品種は同じで、栽培方法が違うだけなのである。グリーンアスパラガスは、芽が出てから日光に当たることで光合成が進み緑色になる。カロテンなど栄養も多く含まれる。それに対し、ホワイトアスパラガスは芽に土を被せ日光に当てない軟白栽培で育てられる。そのため柔らかい食感や甘みがある分、栄養面ではやや劣る。旬が短く流通量が少ないのは、栽培に手間がかかるうえ傷みやすいからだ。
変わったアスパラ
グリーンとホワイトのほかにも、アスパラにはいくつか種類がある。普段あまり見かけない、変わったアスパラを紹介しよう。
・パープルアスパラガス
表皮に紫色素であるアントシアニンを含むが、生長すると緑色になるため期間限定の希少なアスパラ。茹でると色落ちする。
・ミニアスパラガス
長さ10cmほどで細くて小さい。タイからの輸入が多い。
・さぬきのめざめ
香川県のオリジナル品種。春の萌芽が早く、穂先が長く根元まで柔らかい。
4. アスパラの旬の美味しい食べ方

旬のアスパラは味が濃く旨みも強いため、特別な味付けなどせずシンプルに調理するのが一番だ。沸騰したお湯でサッと下茹でしてから使おう。
サラダやバターソテー
下茹でしたアスパラは、そのまま食べても美味しいためサラダに加えるのがおすすめ。また、バターで炒めるだけのソテーも絶品である。
天ぷら
旬のアスパラは天ぷらにしても美味しい。天ぷらやフライなど揚げ物にする場合は下茹で不要だ。
結論
国産の旬のアスパラは一度食べるとやみつきになる美味しさだ。茹でたり炒めたりするだけでも十分美味しい。ぜひ5~6月には北海道産のアスパラを食べてみてほしい。
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