1. 完熟トマトがあれば水はいらない!

枝になったまま真っ赤に熟したトマトは、中にたっぷりと水分と旨味を含んでいる。他の野菜と一緒に蒸し煮にするフランス料理の「ラタトゥイユ」の場合、完熟トマトがあれば水は一切加えなくていい。鍋から熱が逃げないよう、しっかり蓋をして加熱する「蒸し煮」という方法を使うと、トマトからジューシーな果汁が滲み出してくるからだ。そのトマトの水分が、他の野菜を煮る水分になるというわけ。
2. 野菜の旨味は最高のだしになる!

煮込み料理や煮物には、出汁やブイヨンといった旨味成分を含んだ味のベースが必要だと考えている人は多いだろう。しかし、すべての料理がそうではない。かぼちゃを煮るのは水でOK。野菜そのものに旨味とコクがあるなら、かえって余計な味はtoo muchなだけだ。
トマト、ナス、ピーマン、ズッキーニといった夏野菜には、それぞれに甘味と旨味がたっぷり含まれている。それらから染み出すエキスがあれば、肉や魚のタンパク質で作った出汁やブイヨンは必要ないのだ。
トマト、ナス、ピーマン、ズッキーニといった夏野菜には、それぞれに甘味と旨味がたっぷり含まれている。それらから染み出すエキスがあれば、肉や魚のタンパク質で作った出汁やブイヨンは必要ないのだ。
3. 最後に汁気を飛ばせば旨味が凝縮!

蒸し煮によって、トマトから水分が染み出したら、鍋の蓋を開け、今度はその水分を飛ばすように煮詰めていけばいい。汁から水分が飛んで、トマト+その他野菜の旨味が濃縮されていくことで、野菜だけとは思えない甘くてコックリとした深い味わいの料理が出来上がる。野菜の青臭さや苦味が苦手の子供にも、この蒸し煮という方法を使えば、夏野菜を喜んで食べてもらえるはずだ。
結論
最近では、「野菜の旨味だし」なるものも市販されているほど、野菜が持つ栄養と旨味が見直されている。旨味の強い夏野菜を使って、体にもいい料理を作って家族で味わおう。