1. フライドチキンの決め手は〇〇
お店で食べるようなあのクセになる味わいのフライドチキン。作り方もさることながら、あの味の決め手となるのは、ある調味料である。その答えがオールスパイスというスパイスの一種である。
オールスパイスとは何か?
その名前からミックススパイスと勘違いされがちだが、オールスパイスは西インド諸島原産の単品スパイスである。フトモモ科の植物の実を未熟なうちに収穫し、乾燥させたもの。実は別名百味胡椒といわれるだけあって胡椒に似たルックスである。粉末状にしたものがスーパーなどで販売されている。
複雑な香りが◎
オール=すべてといわれるゆえんは、その風味にある。オールスパイスはシナモンやクローブ、ナツメグをミックスしたような香りと味わいが楽しめるのだ。この複雑さこそ、旨みにつながるキーワードなのだ。フライドチキンはもちろん、ハンバーグやカレー、スープやシチューなど、幅広く使うことができるので、持っておくと便利なスパイスでもある。
2. 味付けのコツ
NO下味
フライドチキンやから揚げというと下味をもみこむというイメージが強いかとは思うが、実は下味はいらない。これが大きなポイントでもある。鶏肉3枚を食べやすい大きさに切るところからまずはスタート。肉はももでもむねでも、手羽元などでもOK。これからご紹介するのは、だいたいもも肉3枚分ぐらいの分量だ。
牛乳と卵でジューシーに
水気をしっかりと拭いた鶏肉を卵1個と牛乳1/2カップを溶いたボウルのなかに入れる。表面に卵牛乳液をまとわせるイメージで。次に衣をつけるので、前面にきちんといきわたるようにつけるといい。
衣×スパイス
味をつけるのは、肉ではなく衣が正解。薄力粉1カップに、ガーリックパウダー小さじ1またはすりおろしたガーリック1かけ、オールスパイス小さじ2~3、塩胡椒をよく混ぜる。さきほどの卵牛乳液につけた肉にこのスパイス衣をまとわせるのだ。衣にしか味がついていないので、衣がないと当然旨味もない。ここでムラなくまとわせることが重要だ。
3. 揚げ方のコツ
触らないが吉
170℃くらいに熱した油に肉を入れたら、触らない。不用意に触るとせっかくのスパイス衣がすべて剥がれて、ただの揚げ肉になってしまう。表面が固まってくるまでは、じっと我慢する。これこそ美味しいフライドチキンへの近道だ。表面が固まってきて、7割火が通ってきたら、裏返し、裏面も色よく揚げていく。
2度揚げで本格的に
表面をかりっとさせたい場合は、2度揚げするといい。2度揚げの場合は、2度目は温度をしっかりと揚げて、さっとくぐらせる程度にするのが正解。200℃が目安である。スパイス衣をまとっているので、やや焦げやすいので、注意しながら揚げていこう。
アレンジも可能
揚げたてにレモンをキュッと絞るとさらにさっぱりと食べることができる。そのほか大人であれば、カイエンペッパーを衣にさらに追加して、スパイシーチキンにすることも。ややガーリックが強いと感じる場合は、量を減らし、少し砂糖を入れると子どもにウケる味になる。
結論
フライドチキンのあのクセになる味わいの秘密は、オールスパイスにあった。オールスパイスを使う以外は、別段難しいことはない。一度作れば、ヤミつきになること間違いなし!オールスパイス以外は自宅にあるものでつくれる点もうれしいところである。ぜひ、クリスマスや年末年始にトライしてみては?