1. ソルベとは
フレンチのコースではおなじみのソルベは、フランス語。「シャルバート」というアラビア語が語源で、果汁やリキュールなどの酒を混ぜ合わせ凍らせたものを指す。ソルベには次のような特徴がある。
果汁が必ず入っている
基本的な材料は果汁と酒だが、酒の含まれないものもある。しかし、果汁は必ず使われている。一般的には酒が含まれていることが多いため、心配な場合は食べる前に確認したほうがよい。
乳脂肪分がないためさっぱりとしている
ソルベには牛乳や生クリームを使用しないため、乳脂肪分が含まれていない。そのため、口当たりがさっぱりとしており低カロリー。さわやかな風味で口に残らないため、フレンチのコースでお口直しの一品として出されるのもうなずける。
2. シャーベットとは
シャーベットのほうが一般的に親しまれているが、シャーベットの語源もじつはソルベと同じシャルバートだ。ソルベがフランス語であるのに対し、シャーベットは英語である。
アメリカで独自に発展
語源が同じなら、ソルベもシャーベットも同じ食べ物のような気がするが、微妙な違いがあるといわれる。シャーベットはソルベがアメリカに伝わった後、独自の発展を遂げたからだ。もともとは果汁を凍らせたものだったが、メレンゲ(卵白)や牛乳、ゼラチンなどを含むようになったのである。それらを含まないシャーベットも存在するためはっきりとした違いはないが、一般的にはソルベとシャーベットは原材料が異なるとされている。
シャリシャリとした食感
乳脂肪分を含むものもあるシャーベットだが、共通するのはシャリシャリとした食感。乳脂肪分を含んでいても少量のため、シャーベットはソルベと同じく氷菓に分類される。
3. ジェラートとは
ジェラートは、イタリアのメジャーなスイーツである。日本でもたくさんの専門店があり人気を集めているため、ソルベやシャーベットよりも馴染みがあるという人も多いのではないだろうか。ジェラートもソルベやシャーベットと似たような冷たいスイーツであるが、どのような違いがあるのか見ていこう。
原材料の幅が広い
ジェラートに使われる原材料はじつにさまざま。果汁・果肉や牛乳だけでなく、チョコレートやハーブ、ナッツなど幅広い原材料を組み合わせて作られるため、バリエーションが多い。
ジェラートも氷菓
イタリア語で「凍った」という意味のジェラートも、ソルベやシャーベットと同じく氷菓に分類される。牛乳が使われているものも多く氷菓にしては濃厚だが、乳脂肪分がアイスクリームよりも低くさっぱりとした味わいが特徴。そのためカロリーも低いが、空気の含有量が少なくキメが細かいためさっぱりしているわりにコクが感じられるというメリットもある。
4. ソルベ・シャーベット・ジェラートの違い
どれも氷菓に分類される点は共通しているが、それぞれ独自の特徴がある。ソルベには必ず果汁が使われ酒を含むものが多く、乳脂肪分は含まれない。シャーベットは乳脂肪分の含まれるものもありソルベよりも原材料の幅が広く、逆に酒が含まれるものはあまりない。そして、ジェラートはさらにさまざまな原材料が使われており、果汁が含まれないものも多い。つまり、ソルベ・シャーベット・ジェラートの違いは、主に原材料の違いであるといえるだろう。
結論
何気なく食べていた人も多いかもしれない氷菓だが、名前の違い以外にもそれぞれ異なる特徴があることがわかった。とくにソルベには酒が含まれるものも多いため、子どもと一緒に食べる際には気を付けたい。それぞれの特徴をふまえて好みのものを選ぼう。