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缶詰が生まれた背景と長持ちする理由。最新トピックスも紹介

缶詰が生まれた背景と長持ちする理由。最新トピックスも紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

鉛筆アイコン 2020年3月16日

缶詰は長持ちするので、災害時などにも活躍してくれる頼もしい存在だ。いろいろな種類を常備しているという人も多いだろう。近頃では、よりこだわったプレミアム缶詰も話題になっている。今回は、缶詰が長持ちする秘訣を紐解きつつ、缶詰にまつわる旬のトピックスをリサーチしていこう。

  

1. 缶詰が生まれた背景

食料保存は生活の課題

昔は不作や不漁などにより、飢饉や飢餓が頻繁に起こっていたこともあって、古人にとって、食べ物の保存はとても大きな課題であった。塩漬けの肉や漬物野菜なども、その過程で考えられた保存方法のひとつである。より長く保存できる方法を、多くの人が探っていた中で登場したのが、缶詰である。

缶詰の誕生はフランス

現在の缶詰の礎になった技術は、約210年前にフランス人によって発見された。当初は瓶の保存が主流であったが、ブリキ缶の誕生により、徐々に缶詰が増加。1821年に、この技術がアメリカに渡ると、缶詰の製造が本格化したと言われている。ちなみに、この技術が発見された当時、フランスを率いていたのはナポレオン。ナポレオンは、缶詰の技術は戦争における携帯食として利用できると考え、とても歓迎したという。

日本と缶詰

日本に缶詰がもたらされたのは、1871年。フランス人指導のもと、長崎でイワシの油漬けが製造されたという記録が残っている。その後、北海道を皮切りに缶詰工場が広く発展し、さまざまな缶詰が作られるようになった。当初は高級品であったが、昭和に入って大量生産されると、安くて美味しい庶民の味方へと変貌した。

2. 缶詰が長持ちする理由とは?

キーワードは無酸素・無菌

長持ちと対極にあるのが、腐敗。食物の腐敗とは、微生物や菌が増殖、または活動することによって起こる現象である。菌の増殖や活動には酸素が欠かせないが、缶詰は製造工程で缶内を無酸素、無菌環境にし、密閉することで腐敗を防いでいるのだ。これが長持ちの理由である。

缶詰製造の重要工程

下処理をした食材を缶に詰めたのち、ふたをして脱気を行う。これは内部の空気を抜く工程だ。その後、二重巻き締めと呼ばれる特別な方法でふたを閉めることにより、密封する。最後に、内部の微生物や菌を死滅させるため、加熱殺菌を行うことで、缶詰内部は無酸素、無菌状態になる。この状態が保たれていれば、理論上、腐敗はありえない。ただ、長期保存によって缶に穴が開くなど、物理的な衝撃が起こることもあるので、賞味期限内に食べ切ることをおすすめしたい。

缶詰製造はスピード勝負

缶詰は、新鮮な材料をスピーディーに缶に詰めることも重要だ。中身が新鮮であればあるほど、美味しい状態が長持ちすることになる。技術革新が進む昨今では、収穫や漁獲、屠畜後、新鮮なまま冷凍された食材が広く流通しているので、缶詰は昔に比べるとはるかに美味しく進化していると言えそうだ。

3. 缶詰の最新トピックス

トレンドのグルメ缶詰

各社こぞって販売しているのが、グルメな缶詰だ。価格帯も、安値で旨いという従来の缶詰の概念を打ち砕くような、高めの値段に設定されたものが多い。有名メーカーはもちろん、人気レストランから販売されている商品まである。見た目がおしゃれなものも多く、ちょっとした手土産としても注目されている。

人気の缶詰本

近頃は、缶詰を利用したレシピを紹介する本も多く販売されている。火付け役となったのは、鯖缶を使い切るレシピ本。日本人の魚離れがすすむ風潮の中で、手軽に魚を取り入れられる食材として、缶詰が注目されているのだ。

缶詰レストランが登場?

なんと、缶詰を提供するレストランやバーなども存在する。世界各国で販売されている缶詰や、珍しい缶詰を楽しめる点がウケているようだ。レストランで缶詰をパカッと開けるという作法も、イベント感があって面白い。

結論

缶詰の製造工程では、調理したものを缶に詰めるわけではなく、加熱殺菌の際に缶の中で調理が行われるイメージだ。そのまま密封されるので、いわば内部はできたてかつフレッシュな状態。その上、長持ちするのだから、こんなに嬉しいことはない。お手軽価格のものからリッチなものまで、幅広く展開している缶詰を、改めて見直してみてはいかがだろう。

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  • 公開日:

    2020年3月10日

  • 更新日:

    2020年3月16日

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