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粗塩とは?食塩・岩塩との違いや粗塩の特徴などを詳しく解説!

粗塩とは?食塩・岩塩との違いや粗塩の特徴などを詳しく解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年2月11日

通常の食塩よりも結晶が大きくて、ミネラル分も多いとされている粗塩。しかし、粗塩に関する学術的な定義はなく、実際のところは販売業者がおのおので名付けていることが多い。今回はそんな粗塩について詳しく解説する。また、通常の食塩や岩塩との違い、粗塩の特徴・作られ方なども説明する。

  

1. 粗塩とは?

粗塩とは販売業者が独自に決めている、精製していなくて結晶が粗い塩のことを指す。一般的に食塩と呼ばれている塩は「精製塩」と呼ばれる海水からミネラルを取り除いたものである。一方、粗塩は「自然塩」や「天然塩」と呼ばれる海水のミネラルを残したままにする塩である。なお、公正取引委員会より塩の名称に「天然」「自然」を使うのが禁止されているため粗塩と名付けている(※1)。

粗塩の主な使い方

粗塩は料理のほか、お清めや魔除けにも使われている。通夜や葬式などで粗塩が使われる理由は、海水を煮詰めて作った塩なので海のパワーを持っているといわれており、古くから邪気を払うといわれているからだ。また、玄関先などで見かける盛り塩にも粗塩が使われる。粗塩は天然のパワーを秘めている理解されているので、昔からお清めや魔除けなどには欠かせない塩として使われている。

岩塩との違いは?

粗塩と岩塩はそもそも原材料が異なる。まず塩の原材料には、海塩・湖塩・岩塩などの種類がある。このうち粗塩に使われるのは「海塩」であり、岩塩は使われていない。粒の大きさこそ粗塩と岩塩は同じように大きいが、原材料が異なるので全く違うと理解しておこう。なお、一般的には岩塩のほうが、味にパンチがあるといわれており、ステーキ・パスタ・カルパッチョなどによく使われる。

2. 粗塩はどのように作られる?

粗塩の作られ方はメーカーによって異なるが、主なものには平釜で煮詰めたり、天日干ししたりして作ることが多い。また「伯方の塩」で有名な伯方塩業などは、海外から輸入した天日塩を使って塩を作る「溶解・立釜法」で粗塩を作っているそうだ。「溶解・立釜法」での作り方は以下のとおりだ。

「溶解・立釜法」での粗塩の作り方

  • 溶解:輸入した天然塩で濃い海水に戻す
  • ろ過:海水に含まれる不純物を取り除く
  • 蒸発:立窯で海水を煮詰めて結晶化させる
  • 水切り:結晶化した塩と水分を分離させる
  • 乾燥:作った塩の結晶を自然乾燥させる
  • ふるい:ふるい器に掛けて結晶を選別する
  • 梱包:専用の容器に完成した粗塩を詰める

3. 粗塩の特徴とは?

粗塩は通常の食塩とは大きさ・ミネラル分など、いくつか違いがある。また、この特徴の違いによって味わいや使い勝手などが異なる。そこで粗塩の特徴を確認しておこう。

特徴1.結晶(粒)が大きい

商品により異なるが、粗塩は結晶が大きいことが特徴である。結晶の大きさは主に「溶けやすさ」と「くっつきやすさ」に影響する。結晶が大きくなると溶けるまでに時間がかかるため、塩気を感じにくくなる。また、粒が大きいため食材に振りかけたときには、パラパラと落ちやすい。そのため、粗塩はマイルドな味わいであり、振りかけて使うよりはスープなどに溶かして使うほうが適当である。

特徴2.ミネラル分が多い

通常の食塩はマグネシウム(にがり)などを取り除き、塩化ナトリウムの割合を99%以上にする必要がある。一方、粗塩は微量ではあるが、天然のミネラル(マグネシウムやカルシウムなど)を含んでいる。こうした天然のミネラルは、ほのかな苦みや甘みなどとして感じる。そのため、通常の食塩に比べると、天然のミネラル分が多い粗塩は味わいが複雑で「コクがある」といえる。

4. 市販のおすすめ粗塩を三つ紹介

市販の粗塩には、国産のものや海外産のものなど多くの種類がある。そこで市販されている粗塩の中から、いくつか人気のある商品を紹介しておこう。

その1. 伯方塩業「伯方の塩 粗塩」

伯方の塩 粗塩は、伯方塩業が製造・販売している粗塩である。同社が販売している「焼塩」に比べると、粒が大きいため溶けにくく、にがりがほどよく残っていてうま味・甘みがある。また、湿気を吸いやすくて、食材にも付着しやすいことが特徴。スープ以外の料理にも使いやすくなっている。

その2.関東塩業「あら塩の恵み」

あら塩の恵みは、関東塩業株式会社が製造・販売している粗塩である。瀬戸内海の国産海水を100%使用しており、ほどよい塩気とまろやかなうま味を感じることができる。粒の大きさは0.3~0.5mmとなっており、粗塩の中では比較的小さめ。そのため、ふりかけて使うことも可能である。

その3.チータム・ソルト社「南の極み 天日塩 500g」

南の極み 天日塩はオーストラリアの塩メーカーであるチータム・ソルト社が製造、日仏貿易が輸入・販売している粗塩である。日本では大量生産が難しい「天日製法」で作られており、より自然な味わいの塩となっている。やや辛味が強いため、少しずつ手に取るなどして使うほうがよさそうだ。

結論

粗塩には明確な定義・規格は存在しないが、一般的には食塩(精製塩)とは異なり生成していない塩のことを指しているようだ。ただし、これもあくまで一般論であり、メーカーにより粗塩の作り方などは異なる。商品により特徴は異なるので、目的や好みに合わせて使うようにするとよさそうだ。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2020年5月21日

  • 更新日:

    2021年2月11日

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