1. 千切りにした生わさびの簡単な調理法

生わさびを千切りにして食べると聞くと、激辛の料理を想像するかもしれない。しかし実際には、生わさびはおろすことによって細胞が壊れて辛みが増すという性質がある。そのため千切りにして食べると、より生わさびの香りやほのかな甘みを感じることができるのである。その千切りを、簡単に食べる方法を紹介しよう。
生わさびの千切りをおろしたものの代用として
生わさびの千切りは、おろしたものの代わりとして美味しく食べることができる。たとえば、お茶漬けに千切りの生わさびを入れてみよう。しゃきっとした食感で、生わさびの凛冽感を体感できる。また、薬味のように使うことも可能である。夏に冷たい麺や冷奴を食べるとき、かつおぶしや梅干し、夏の食材であるオクラなどとともに千切りに生わさびを加えると、さらに夏らしさを体感できる。マグロをはじめとする海鮮の丼に、生わさびの千切りを散らすという手もある。わさびの生産地静岡県では、いなり寿司の上に千切りにした生わさびを使用するレシピがある。また、ウナギの白焼きと生わさびの千切りも非常に相性のよい食材同士となる。わさびの辛みというよりは、香りを楽しむ贅沢なレシピの数々である。
生わさびの千切りを漬けてみる
千切りにしたわさびを、醤油漬けにする方法も人気である。作り方は非常に簡単で、生わさびのほかににんじんや大根、昆布を千切りにして、醤油とみりん、酒を混ぜた液につけるだけである。昆布から粘りが出て、ごはんとは相性のよい漬物になる。また、わさびの辛みを引き出したいときには、少しだけ加熱をするとよいだろう。
2. 千切りにしたわさびを巻いてしまおう

千切りにした生わさびの活用法としては、なにかに巻いて調理することが理に適っている。ごはんとも肉とも相性がよいので、レシピの数も多い。具体例をみてみよう。
ローストビーフに巻く
ローストビーフと西洋わさびの組み合わせは定番であるが、日本の生わさびも当然これに比類する旨さである。千切りにした生わさびをローストビーフに巻き、タルタルソースなどをつけて食べれば、酒が欲しくなる一品となる。
豚肉や牛肉に巻いて焼く
加熱すると辛みが増すわさび、さまざまな肉に巻いて調理すれば大人の味わいが完成する。豚肉に巻く場合には、梅の果肉で酸味をつけてはどうだろうか。生わさびの風味と梅の酸味で、塩分も少なく調理が可能である。
牛肉に巻く場合には、大葉が合う。この場合も、余分な調味料は入れずに、塩と胡椒、あるいは醤油だけであっさりと味付けすれば、わさびの千切りの風味がより際立つ。
牛肉に巻く場合には、大葉が合う。この場合も、余分な調味料は入れずに、塩と胡椒、あるいは醤油だけであっさりと味付けすれば、わさびの千切りの風味がより際立つ。
生わさびの千切りを寿司にする
生わさびの千切りは、寿司にして巻いてしまうという手もある。生わさびの千切りだけでは寂しいので、かつおぶしや梅干しの果肉、白ごまなど和の食材で堪能するのもオツである。また、生わさびの千切りをあらかじめ醤油漬けにし、それを細巻きにしても美味しい。
千切りにした生わさびをかき揚げで
わさびの葉の天ぷらは有名であるが、根の部分は揚げすぎると苦みが出てしまう。そこで、千切りにしてかき揚げにするのがおすすめである。天つゆにわさびを入れてもよいし、あっさりと塩だけかけて食べてもわさびの風味を楽しめる。
3. 余ってしまった生わさびは千切りにして消費

デパートやわさびの生産地で見かけて衝動買いした生わさび、できるだけ早く使いきりたいときには千切りにして消費することをおすすめする。たとえば、千切りにした生わさびをみそ汁の具としてもよいし、アボカドやサーモンとともにごはんにのせて丼にしてもあっさりとした夕飯になる。また、シンプルに肉を炒める際には、最後の段階で生わさびの千切りを散らせば、いつもとは異なる味わいの料理に変身するのである。チーズとも相性も悪くないので、クリームチーズやカマンベールチーズとともに生わさびの千切りをクラッカーにのせて、ワインのつまみにするのもおすすめ。
結論
生わさびは冷蔵にすればある程度は保存がきくものの、日が経つと風味が落ちていくことは否めない。おろして使いきれなかった生わさびは、千切りにするとさまざまな応用法があるのである。また、おろすよりも辛みが少なく、よりわさびの香りを体感できるというメリットもある。千切りの生わさびを、あらゆる料理に応用してみてほしい。
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