1. 金平ごぼうとは

金平ごぼうはいわずと知れた、日本のおかずのひとつ。家庭料理を代表するともいえる存在で、多くの人が食べてきた、あるいは食べているおかずであろう。定食屋で小鉢として登場することや、幕の内弁当などにも入っていることからも分かるよう、基本的な立ち位置は副菜。ただし、具材をプラスして主菜にランクアップさせることもできる。
金平ごぼうの味
金平ごぼうの美味しさの要は、ごはんと相性のよい甘辛味。家によって味付けが異なるのも家庭料理らしい特徴だが、基本として投入される調味料は酒、砂糖、みりん、醤油である。鷹の爪を入れる、和風の出汁を加える、出汁醤油を使用する、砂糖を蜂蜜に変更するなど、アレンジの幅が非常に広く、好みの味に仕上げることができる。ちなみに冷えても美味しいように少し濃いめに味付けするのがおすすめだ。また、ささがきなら繊細な味わいに、太めに切って食べごたえをなど、カットの方法によっても味わいに変化がつく。
バリエ豊かな金平ごぼう
金平ごぼうは、ごぼうと人参を組み合わせたものが主流。もちろんごぼうだけで作ってもよい。そのほか、れんこんや人参、ピーマン、さつまいも、なす、かぼちゃ、セロリなどの野菜を1種類で使ってもよいし、数種合わせて使ってもよい。家庭によってはこんにゃくやちくわ、肉などを入れる場合もあるだろう。
2. 金平ごぼうの意味を解説

金太郎と金平ごぼう
甘辛い炒め物をなぜ金平と呼ぶのか?その意味に深く関わっているのが、みなさんがよく知る金太郎である。金太郎はその名を坂田金時といい、彼は金時豆やかき氷の宇治金時などに使われている金時の由来にもなっている。その金時の息子こそ、金平ごぼうのルーツになった金平である。坂田金平は、江戸時代に一斉を風靡した人形浄瑠璃の「きんぴら浄瑠璃」の主人公にもなっている人で、力がとても強いことで有名だったらしい。
金平と金平ごぼう
実際に金平が存在していたかを証明する術はもうないが、父の怪力を受けついだ金平のその強さが、庶民から慕われていたごぼうの力強さやごはんの進むしっかりとした味付けに結びつき、いつからか金平ごぼうと呼ばれるようになったようだ。
3. 金平ごぼうの上手なアレンジ方法

残った金平ごぼうをリメイク
あえてたくさん作って、さまざまなアレンジを加えて食べたい金平ごぼう。しっかり味がついているので、その味を生かしたアレンジがおすすめだ。たとえば、少し刻んで鶏のひき肉と卵と混ぜ合わせ、つくねにする。水分を切って卵焼きの具材にする。チーズをかけて焼いたり、コロッケにすれば、子どもが喜ぶおかずになる。変わり種なら、サンドイッチのフィリングにしてみるのはいかがだろう。マヨネーズとの相性がとてもよく、クセになる味わいに。
金平ごぼうをアレンジ
金平ごぼうは、ほかの素材で作るとまた違った気分で楽しむことができる。メインのおかずに昇格させるのなら、豚バラ肉を加えて炒めるのがおすすめ。どんぶりにしても旨い。よりつまみっぽくするのなら、セロリやわかめの金平がおすすめ。鷹の爪や七味、一味で辛みをきかせるのが正解だ。
結論
みんなが大好きな、金平ごぼう。夕食のおかずとしてだけでなく、弁当の隙間埋め要員としても大活躍する。金平ごぼうの名前の意味は、金時の息子である金平に由来するものであった。定番の味わいはもちろん、リメイクやアレンジを加えて、どんどん楽しみたい。
この記事もCheck!