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【田辺大根】の特徴や美味しい食べ方を紹介!一度は姿を消した野菜?

【田辺大根】の特徴や美味しい食べ方を紹介!一度は姿を消した野菜?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 佐々木倫美(ささきともみ)

鉛筆アイコン 2020年8月 6日

田辺大根という名前を聞いたことがない人も少なくないだろう。実は関西のある地域の特産品で、美味しい野菜なのだ。また、料理もしやすい。知らない人も、ぜひ一度は食べていただきたい。本記事では、田辺大根がどんな野菜か、どのように食べるのが美味しいか説明していく。

  

1. そもそも田辺大根とはどのような野菜?

田辺大根は、大阪市東住吉区の特産品だ。かつて東成郡田辺地区と呼ばれており、ここで栽培され始めたことが名前の由来となっている。田辺大根は元からあった品種ではない。一説には、伊吹大根と京大根の交雑により生まれた品種だといわれる。形は一般的な大根と比べ、短くずんぐりとしている。かつてはもっと丸くカブのような形をしていたようだが、品種改良されるうちに現在の形になったといわれる。特徴的な野菜として広く栽培されていたのだが、昭和時代に入ると虫害や病気などの影響を受けたことなどから、病気に強い青首大根に取って代わられるようになった。そして一度は姿を消してしまったのだ。しかし後に、自家栽培されていた田辺大根が偶然発見され、それをもとに数を増やし、復活した。偶然のきっかけと人々の努力により、田辺大根は再び特産品となったのだ。現在では、大阪府認証の「なにわの伝統野菜」に登録されている。

2. 田辺大根は産地の文化と結びついている

田辺大根は、生産地である田辺の文化とも強く結びついている。特産であるだけでなく、地域に欠かせない作物でもあるのだ。いくつか例を見ていこう。

・乾物生産のきっかけになった?

田辺は、乾物の生産が盛んだといわれる。その背景にも、田辺大根の影響があると考えられる。田辺大根は実がぎゅっと詰まっており、干せば旨みをさらに凝縮できる。また、筒のような形から、薄く加工もしやすい。これらの特徴から、田辺大根は乾物にうってつけの野菜だといえる。田辺大根とともに、ほかの野菜も乾物に加工されるようになったのではないだろうか。

・大根炊き

かつて田辺大根は、田辺にある法楽寺の周辺で盛んに生産されていた。田辺大根が復活してからは、年末の不動縁日で大根炊きがふるまわれるようになった。大根炊き自体はほかの地域でも見られる文化だが、法楽寺では赤こんにゃくを使って紅白の見ために仕上げるのが特徴だ。

3. 田辺大根は生でも加熱しても美味しく食べられる

田辺大根は味も特徴的だ。ポイントをおさえれば、さまざまな料理で美味しく食べられる。簡単に見ていこう。

・生では辛みが強い

まず、基本的に辛みが強い。状態にもよるが、普段の大根の感覚で食べると驚くかもしれない。辛い分、薬味としては最適だ。大根おろしにして、焼き物などに添えるのが美味しい。サラダなどには辛過ぎるかもしれないが、好きな人は試してみるのもよいだろう。また、漬物にするのも美味しい。辛みがほどよく和らぎ、食べやすくなるはずだ。

・加熱すると甘くなる!

一方で、加熱すると甘みが際立つ。さらに実が詰まっており、かつ煮崩れしにくいことから、煮物や汁物にするのもおすすめだ。じっくり時間をかけて煮込めるので、味をしっかりしみ込ませることもできる。また、大根を焼いてみるのも美味しい。シンプルに大根ステーキにするのもおすすめだ。ほかには、豚肉とも相性がよいため、一緒に炒めて食べてもよい。たとえば豚バラの薄切り肉がカリカリになるまで火を通すと、香ばしさや食感も楽しめる。

田辺大根は生でも加熱しても美味しく食べられる。辛みが苦手な人でも問題なく食べられるので、突然手に入ったとしても慌てる必要はない。好きな食べ方で楽しもう。

結論

大阪市東住吉区特産の田辺大根は、品種改良により生まれた野菜だが、一度は姿を消してしまった。人々の努力により現在は復活し、地域の文化と深く結びついている。生なら辛い、加熱すれば甘い、と食べ方によって味が大きく変わるのが特徴で、好みによって好きに調理できる。もし田辺大根が手に入ったら、気軽にさまざまな料理に使ってみてはどうだろうか。
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  • 更新日:

    2020年8月 6日

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