1. 世界のスープ・インドネシア編

東インドの島々という意味をもつインドネシアは、その名の通り、多くの島から成り立つ国。その数17,000を超えるといわれている。島が多くあることからもわかるように、非常に多くの民族が暮らしており、それぞれに言語や文化をもっている。東南アジア最南端に位置し、国土はおよそ日本の5倍。人口は2億人を超え、敬虔なイスラム教徒が多いことでも知られている。こういった背景から豚肉を食べる文化はあまりなく、肉といえば鶏肉や牛肉がメインだ。日本では、ナシゴレンやミーゴレンが名物料理として知られている。
世界のスープとインドネシア
インドネシアの主食は、日本同様お米だ。インドネシアは毎食米を食べることで知られており、おかずと食べるのが基本。日本と似たような食生活ともいえる。ほかの東南アジアではインディカ米が主流だが、インドネシアでは日本のコメと似たジャバニカ米も広く食べられている。
スープも日々の暮らしに欠かせない存在で、さまざまな種類がある。ソトとはスープを意味する言葉。もっとも知られているのが、鶏肉のスパイシーでさわやかなスープ、ソトアヤムだ。トッピングは茹で卵が定番で、日本人にも比較的食べやすい味である。
スープも日々の暮らしに欠かせない存在で、さまざまな種類がある。ソトとはスープを意味する言葉。もっとも知られているのが、鶏肉のスパイシーでさわやかなスープ、ソトアヤムだ。トッピングは茹で卵が定番で、日本人にも比較的食べやすい味である。
2. インドネシアのソトババット

ソトはスープ、ババットは内臓を指す言葉。主に牛モツを使ったスープのことだ。あっさりとした味わいが特徴で、さわやかなハーブとスパイスの香りもよい。スパイスを使って牛モツの下ごしらえをすることで、臭みはなく、スッキリクリアな味わいになるそう。
決め手のハーブ&スパイス
ソトババットに使われるスパイスは、東南アジアでよく使われているレモングラス、バイマックルー、ニンニク、生姜。これにエシャロットが加わるところが特徴的。またソトババットには、スパイスも活用される。ポイントになるターメリックは、下ごしらえにも香りづけにも使われる。黒胡椒やハーブなどとペースト状にして加えると、味わいはもちろん、見ための美しさ、香り高さの決め手になる。
3. ソトババットの作り方

ソトババットを作るには、牛肉のモツが必要。状態のよいモツで作るとぐっとクリアで旨みのあるスープになる。牛モツはターメリックと塩を少し入れた水でゆっくりと下茹でをしてから活用するとよい。別鍋でハーブとスパイスを炒め、スープを加え、味を調えたら、下茹でしておいた牛モツを加えればOK。もやしやネギなどを入れても旨い。フライドオニオンやライムを添えれば、より本場風の味わいに。
味変は
ソトババットはシンプルな味わいなので、味を変化させて楽しむのもおすすめ。インドネシアといえば、卓上調味料のサンバルとケチャップマニスが有名。サンバルは唐辛子にニンニクや玉ねぎ、トマト、魚醤などを加えて作る辛味のあるソースで、非常にポピュラー。市販品も多く、どの家庭にもひとつはあるという定番調味料だ。ケチャップマニスは、甘口醤油のようなソース。ナシゴレンやミーゴレンの味付けにも欠かすことのできない調味料だ。ソトババットにはどちらも相性バツグン。とくにサンバルは店でも提供されることが多いようだ。
現地では
店によっても異なるソトババット。テールなどが入ったより濃厚なソトババットも現地ではポピュラー。屋台やレストランで広く食べることができるメニューだ。
結論
ソトババットは、インドネシア生まれの牛モツスープ。世界のスープのなかでも滋味深く、クリアでとても飲みやすいスープだ。美味しさの秘訣は、品質のよい牛モツにあり。いい牛モツが手に入った暁には、ぜひトライしてみてほしい。
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